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ムーラン (2020):映画短評

ムーラン (2020)

2020年9月4日公開 115分

ムーラン
(C) 2020 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.5

くれい響

いろいろと、歯がゆさが残る

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

「アニメ版」の持ち味だったミュージカル要素をカットしたうえ、コミカル要素も薄くしたことで、テーマ的には強まったかもしれないが、討伐隊員などのサブキャラが恐ろしいまでに薄味に。ドニー・イェンのシャン隊長代わりの司令官も、ジェット・リーの皇帝もムダ遣いと言わないまでも、「それ目的」で観ればガッカリ。シャン・ユー代わりのヴィラン役のジェイソン・スコット・リー繋がりでいえば、『ソード・オブ・デスティニー』ばりに、歯がゆさが残る。ちゃんと動けるリウ・イーフェイの起用が間違いでなかったことや、懸念していたオリジナルのコン・リー演じる魔女が、意外とストーリーに馴染んでいたことが救い。

この短評にはネタバレを含んでいます
斉藤 博昭

「女性であること」「男性であること」を観ているうちに忘れる

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

映画での異性装は、見た目の違和感がどうしても気になるが、このムーランのリウ・イーフェイは、かなりの高レベルでは? まっすぐな瞳は少年のそれであり、周囲の男性兵士と同じく、われわれ観客も軽やかに騙してしまう。アニメと違って生身の人間としての達成感! 女性が男性兵士に追いつき、抜かすというより、「柔よく剛を制す」というアクションが、ムーランの優秀な能力を納得させる。湖での水浴などロマンチック展開になりそうでならないのも、性を超えたヒーローという作品のテーマに沿うもの。あるシーンでのムーランの潔さは性別を超えたカッコ良さを放つ。ジェット・リーが良くも悪くも本人だとわかりづらい。何かの狙いか!?

この短評にはネタバレを含んでいます
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