英雄になることを選べない人々をも描き出す

2020年9月9日 平沢 薫 ミッドウェイ ★★★★★ ★★★★★

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ミッドウェイ

 戦艦vs戦闘機、戦闘機vs戦闘機のバトルシーンは「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」など巨大スケールのアクション大作が得意なローランド・エメリッヒ監督らしさ満載。ビジュアル映えするド派手な演出を重視するのも、この監督の持ち味。
 大作戦争映画の王道通り、人気スターたちが豪華共演して異なる立場の人物を演じる群像ドラマになっているが、それらの人々の中に、完璧なヒーローはいない。むしろ、戦争の中で"恐怖"を抱いてしまう人物を何人も登場させている。「戻れても戻れなくてもいい」と思って行動していた人物も、部下を得て「みんなで一緒に帰りたい」と思うようになる。そういう人々を描くところが現代的。

平沢 薫

平沢 薫

略歴:映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「SCREEN ONLINE」「キネマ旬報」「SFマガジン」「映画.com」「Movie Walker」等で執筆。他に「キングスマン:ゴールデン・サークル」ノベライズ、「グレートウォール」ノベライズ、「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況:「マルコヴィッチの穴」「アダプテーション」の脚本家チャーリー・カウフマン監督・脚色の「もう終わりにしよう。」@Netflix、映画だけ見ても面白いが、イアン・リードの同名小説(ハヤカワ文庫)を読むと、カウフマンがこの小説をどう読んだのかが見えてきて面白さ倍増。

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