『ラストレター』とは明らかに異なる抒情性とノスタルジーの香り

2020年9月12日 なかざわひでゆき チィファの手紙 ★★★★★ ★★★★★

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チィファの手紙

 『ラストレター』の中国版リメイク…と思ったら、こっちの方が2年も前に作られていた。もちろん監督は岩井俊二。ストーリーもほぼ一緒だが、舞台が夏ではなく冬ということもあって、味わいはよりセンチメンタルだ。なにより、驚くほど物語が中国の風土に溶け込んでいて、これっぽっちも違和感がない。恐らく予備知識一切なしで見たら、中国人の手による純然たる中国映画と思うだろう。そればかりか、中国が驚異的な経済発展を遂げた豊かな現代と、人々の暮らしがまだまだ貧しく素朴だった’80年代という2つの時間軸の対比によって、日本版とは明らかに異なる抒情性とノスタルジーがひときわ香り立つ。

なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴:日本大学芸術学部映画学科卒、同学部大学院卒。映画・海外ドラマのライターとして、TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で15年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。著書は「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)など。また、数多くの来日スターにインタビューしており、ハリウッドのスタジオや撮影現場へも毎年コンスタントに足を運んで取材をしている。特に海外ドラマの現地取材は本人も数え切れないほど(笑)。旧ソ連のモスクワ育ち。

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