ファインダーを覗く優しいまなざしにゾクッ

2020年10月1日 くれい響 浅田家! ★★★★★ ★★★★★

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浅田家!

どこかワイルドさに欠けるなど、当初はミスキャストにも思えた主人公を演じる二宮和也だが、いつの間にキャラクターと同化し、しっくりしている。彼が本来持っている人間力によるところも大きく、後半にファインダーを覗く優しいまなざしにゾクッとしてしまうほどだ。コミカルな「浅田家パート」から一転、3・11以降を描いた「東北パート」に関しては、良くも悪くも中野量太監督の色が出まくり。とはいえ、菅田将暉や渡辺真起子の出過ぎない芝居の効果もあってか、予想していたよりも感動の押しつけになっていない。いろんな意味で、モノ足りなさが肝となっているのが興味深い一作といえる。

くれい響

くれい響

略歴:1971年、東京都出身。大学在学中、クイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作、「映画秘宝(洋泉社)」編集部員を経て、フリーとなる。現在は映画評論家として、映画誌・情報誌・ウェブ、劇場プログラムなどに寄稿。また、香港の地元紙「香港ポスト」では20年以上に渡り、カルチャー・コラムを連載するほか、ライターとしても多岐に渡って活動中。

近況:『イップ・マン 完結』『追龍』『WAR!!!』『眉村ちあきのすべて(仮)』『プロジェクトグーテンベルク 贋札王』などの劇場パンフにコラム・インタビューを寄稿。そのほか、「シネマトゥデイ」にて菅井友香さん、「TV LIFE」にて山田杏奈さん&鈴木仁さん、「CREA WEB」にて杉山真宏さん、「DVD&配信でーた」にて芦田愛菜さんなどのインタビュー記事が掲載中。

サイト: http://blog.goo.ne.jp/asiareview/

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