家族という宗教

2020年10月15日 中山 治美 星の子 ★★★★★ ★★★★★

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星の子

新興宗教という一見、特異な世界を描いているように見えるが、テーマは前作『MOTHER マザー』と地続きのように見える。方や暴力、方や信仰で子供を支配する。家族という最もミニマルな共同体による宗教だ。家族円満のためにも”信じる者は救われる”のだが、一度疑念を抱いたら抜け出すのは厄介。特に強烈な世帯主のいる家庭ならどこでもあり得る話として、新興宗教をフラットな目線で描いている。誤解を恐れずにいえば、芸能一家で育った大森監督らしい視点と言えるだろう。そして子供の人格形成において、育ってきた環境がいかに重要かを考えさせられるのだ。

中山 治美

中山 治美

略歴:茨城県出身。スポーツ紙記者を経てフリーの映画ジャーナリストに。日本映画navi、全国商工新聞、スカイパーフェクトTV(ぴあ)、BANGER!、朝日新聞webサイトおしごとはくぶつかん情報館内で「おしごと映画」を執筆中。いつの間にやら映画祭を回るのがライフワークとなっている。お気に入りはオランダ・ロッテルダム国際映画祭とスペインのサンセバスチャン国際映画祭。

近況:本サイトで「映画で何ができるのか?」と「ぐるっと!世界の映画祭」を連載中。また、編集に携わった塚本晋也監督・著「『野火』全記録」(洋泉社)、DVDマガジン「石原裕次郎シアター」(朝日新聞社)が発売中デス。ライフワークの旅の記録をまとめたブログはこちら。https://tabisutekaisyu.amebaownd.com

サイト: https://www.oshihaku.jp/series/00007

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