政治的メッセージはあからさまだが不毛

2020年10月16日 猿渡 由紀 ザ・ハント ★★★★★ ★★★★★

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ザ・ハント

ホラーというジャンルに、さりげない社会性とユーモアを混ぜ込んだ「ゲット・アウト」は大成功例だったが、同じブラムハウスが送り出す今作は同じことを目指して失敗した。タランティーノ映画や「ハンガー・ゲーム」に影響を受けているかと思われる冒頭は、目を覆いたくなる残酷さ。そして政治的なメッセージはあからさまながら不毛だ。たしかにアメリカは今、極端に二分割されているものの、こんな身も蓋もない描写からは、会話も生まれない。ソーシャルメディアの害についても投げっぱなしという感じ。唯一良いのは、主演のベティ・ギルピン。「GLOW」でブレイクした彼女は、映画の主演女優として立派に通じると証明された。

猿渡 由紀

猿渡 由紀

略歴:東京の出版社にて、月刊女性誌の映画担当編集者を務めた後、渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスターのインタビュー、撮影現場レポート、ハリウッド業界コラムなどを、日本の雑誌、新聞、ウェブサイトに寄稿する映画ジャーナリスト。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。

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