過酷な事件の真相に対し、小栗旬も星野源も決して我を忘れない

2020年10月20日 斉藤 博昭 罪の声 ★★★★★ ★★★★★

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罪の声

始まって10分も経たぬうちに背筋がゾクリとする瞬間が訪れ、その後も、子供時代に犯人に加担したかもしれない贖罪の側と、時効になった大事件に取り組む記者の両面から、じわじわと、しかもテンポよく真実に迫っていくので、とくに両者がひとつになるまでの前半は一瞬の緩みも与えない。やや複雑な事件の全容も意外なほどすっきり頭に入ってくる。
登場場面がわずかな人物たちを、適役キャストが、その人の過去の人生まで思い起こさせるように名演し、圧巻である。主演2人が、あえて熱演を抑えたのも効果的。
実際の事件はあくまでモチーフだが、「キツネ目の男」の似顔絵を記憶している人は、全編、どこか不安な感覚を味わい続けるだろう。

斉藤 博昭

斉藤 博昭

略歴:1963年神奈川県藤沢市生まれ。高校時代は映画研究部に所属。1997年よりフリーランスのライターとして映画誌、女性誌、情報誌、劇場パンフレット、映画サイトなどさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。得意ジャンルはアクション、ミュージカル。最も影響を受けているのはイギリス作品です。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。

近況:地元の藤沢で、同じ高校出身の大島新監督の『なぜ君は総理大臣になれないのか』凱旋上映。監督のトークのお相手を務めました。

サイト: https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/

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