犯罪に運命を狂わされた人々の哀しみ

2020年10月31日 なかざわひでゆき 罪の声 ★★★★★ ★★★★★

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罪の声

 バブル前夜の日本社会を震撼させ、‟キツネ目の男“の不気味な似顔絵と共に記憶される完全犯罪事件からインスパイアされた作品。だからというわけではないが、昭和の日本映画を彷彿とさせる堂々とした犯罪ミステリーに仕上がっている。大人の身勝手で犯罪に加担させられた少年が大人になってその事実に気付き、やがて新聞記者と共に事件の真相を探るわけだが、焦点となるのは犯罪によって運命を狂わされた人々の哀しみだ。時代背景をしっかりと織り込んだディテールの積み重ねが、あくまでも‟仮定”の物語に十分な説得力を与える。梶芽衣子に火野正平、浅茅陽子、佐川満男など脇を固める昭和のスターたちの顔ぶれも嬉しい。

なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴:日本大学芸術学部映画学科卒、同学部大学院卒。映画・海外ドラマのライターとして、TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で15年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。著書は「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)など。また、数多くの来日スターにインタビューしており、ハリウッドのスタジオや撮影現場へも毎年コンスタントに足を運んで取材をしている。特に海外ドラマの現地取材は本人も数え切れないほど(笑)。旧ソ連のモスクワ育ち。

近況:最近は今さらながらK-POPのボーイズバンドにドハマり中。一番の御贔屓はMCNDですが、NCTやTREASUREも大好き。もちろんBLACK PINKとかITZYとかEVERGLOWとかガールズにも夢中です。

サイト: http://eiga3mai.exblog.jp/

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