ADVERTISEMENT
どなたでもご覧になれます

Mank/マンク (2020):映画短評

Mank/マンク (2020)

2020年12月4日公開 132分

Mank/マンク
Netflix映画『Mank/マンク』12月4日(金)より独占配信開始

ライター3人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4.7

森 直人

シネホリックな「おうち映画」――2020年型の突端に立つ一本

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

2020年を象徴(ベストとは異なる)する映画として、筆者が挙げたいのは『TENET』と『Mank』だ。コロナ禍へのカウンターとして、映画館主義を孤高に貫いたノーランの大型映画。その活動屋魂に対し、フィンチャーは絶妙な佇まいで進歩史観を体現する。

本作は『市民ケーン』の二次創作だ。つまり一見いかにもシネフィリー満載の体裁にしつつ、内実は完全にNetflix映画――スマホでもどんな規格でも同じ様に味わえる、配信プラットフォームに最適化した「映画らしい映画」の形。2018年の『ROMA』は音響設計といい本領は劇場だったが、時代はさらに進んだ。フィンチャーは時代変化への対応力の点ではズバ抜けている。

この短評にはネタバレを含んでいます
山縣みどり

賞レースに参戦しそうなハリウッド裏話もの

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

名作『市民ケーン』を軸にした政治色の濃い、脚本家ハーマン・J・マンキーウィッツの伝記物語。映画会社のシステムに妥協していた主人公が理想主義を取り戻してゴリアテに挑むダビデとなる顛末を、彼の手になる『市民ケーン』式に時制を行き来するスタイルで描いていて、痺れる。タイプ打ちの場面説明もセンスいい! 当時の脚本の書き方や映画会社のライバル関係、マルクス兄弟の破天荒ぶりなども垣間見えるハリウッド裏話ものとしても楽しめる。が、驚くべきはメディアを使った人心操作が30年代の選挙戦でとっくに行われていたこと。恐るべし、ハリウッド! G・オールドマンとD・フィンチャー監督の賞レース参戦を期待したい。

この短評にはネタバレを含んでいます
斉藤 博昭

フィンチャー異例の正攻法で、映画愛、そして現代に通じるテーマ

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

名作が生まれた苦闘の裏プロセスという、映画ファンには直球でアピールする題材なうえに、舞台となる1930〜40年代のスタイルを徹底し、わざと合成感を出すなどフィンチャーのこだわり映像が、魔法のように観る者をタイムトリップさせる。『ファイト・クラブ』でも語らせたフィルム細部の薀蓄の踏襲などマニアックさもちらつくが、フィンチャー作品らしい先鋭さ、強烈さ、人物の偏執ぶりはが極力抑えられ、おなじみコンビの音楽も正統アプローチで逆に新鮮!
背景を少し予習して観た方が、人間関係がわかりやすいのも事実。当時の州知事選のいざこざが現代に通じてる皮肉も含め、とにかくアカデミー賞に好まれそうな作品に仕上がっている。

この短評にはネタバレを含んでいます
ADVERTISEMENT

人気の記事

ADVERTISEMENT

話題の動画

ADVERTISEMENT

最新の映画短評

ADVERTISEMENT