ある程度の距離感から眺めたい「33のシーン」

2020年11月17日 くれい響 ホモ・サピエンスの涙 ★★★★★ ★★★★★

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
ホモ・サピエンスの涙

ストーリー性があるようでないような、それらが繋がっているようでないような、まるで絵画のような「33のシーン」。そんなどこを切り取っても紛れもないロイ・アンダーソン映画なのだが、顔面蒼白のヒトラーや神の存在を信じられなくなった牧師に代表される面白エピソード率や設定のインパクトなど、総合的には前作『さよなら、人類』を超えられず。すべてにオチが欲しいとは言わないが、あまりに投げっぱなしも如何なものか? “人間の脆さ”を紹介していく「千夜一夜物語」のシェヘラザードを意識した語り部同様、ある程度の距離感から眺めるのが、ベストな鑑賞法といえるかもしれない。

くれい響

くれい響

略歴:1971年、東京都出身。大学在学中、クイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作、「映画秘宝(洋泉社)」編集部員を経て、フリーとなる。現在は映画評論家として、映画誌・情報誌・ウェブ、劇場プログラムなどに寄稿。また、香港の地元紙「香港ポスト」では20年以上に渡り、カルチャー・コラムを連載するほか、ライターとしても多岐に渡って活動中。

近況:『ハッピー・オールド・イヤー』『新解釈・三国志』『新感染半島 ファイナル・ステージ』『イップ・マン 完結』『追龍』『WAR!!!』『眉村ちあきのすべて(仮)』『プロジェクトグーテンベルク 贋札王』などの劇場パンフにコラム・インタビューを寄稿。そのほか、「シネマトゥデイ」にて菅井友香さん、「TV LIFE」にて伊原六花さん、「CREA WEB」にて伊藤沙莉さん、鈴木仁さんなどのインタビュー記事が掲載中。

サイト: http://blog.goo.ne.jp/asiareview/

くれい響さんの最近の映画短評

もっと見る

[PR]