ボクサーの肉体を「見せる」資質を実感。芸人の悲哀も痛い

2020年11月20日 斉藤 博昭 劇場版『アンダードッグ』【前編】 ★★★★★ ★★★★★

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劇場版『アンダードッグ』【前編】

噛ませ犬の立場でもリングの闘いにしがみつく、元ランク1位ボクサー。痛々しくも、やるせない姿が職業の枠を超え、誰もが有する「もっと輝きたい」本能に突き刺さる。演じる森山未來は感情を限りなく内に押さえ込んだ表情を貫くが、動き出せば一転、全身で体現するボクサーのフォルム、その美しさに惚れぼれ! ダンサーとしての能力が「肉体を見せる」ことに確実に寄与しているのだ。
そして森山に負けないほど、中盤からグイグイくるのが勝地涼。落ち目になりつつある芸人の哀愁に加え、闘争本能にスイッチが入る瞬間は鳥肌モノ。
パンチが入る音や、スローの使い方などボクシング場面の演出は的確を極め、テレビのヤラセも旨いスパイスに。

斉藤 博昭

斉藤 博昭

略歴:1963年神奈川県藤沢市生まれ。高校時代は映画研究部に所属。1997年よりフリーランスのライターとして映画誌、女性誌、情報誌、劇場パンフレット、映画サイトなどさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。得意ジャンルはアクション、ミュージカル。最も影響を受けているのはイギリス作品です。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。

近況:地元の藤沢で、同じ高校出身の大島新監督の『なぜ君は総理大臣になれないのか』凱旋上映。監督のトークのお相手を務めました。

サイト: https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/

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