今までで最もスパイク・リーらしさのない映画。

2014年7月5日 ミルクマン斉藤 オールド・ボーイ ★★★★★ ★★★★★

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オールド・ボーイ

独立した映画としては面白くないわけじゃない。でもあのパク・チャヌクのオリジナルを知る者には「残念な劣化コピー版」と片づけられても仕方のない出来。S.リー監督は「原作の日本漫画がこの素材を描く新たな方法を示してくれた」みたいなことを言ってるようだが、実際はパク版よりさらに原作から遠く、ハンマーによる襲撃を横移動のロングショットで描くとかいった肝となるシーンはほぼすべてパク版を踏襲、それも審美性も残酷度も50%減の気の抜けたアレンジに過ぎないという体たらく。9.11後の世界をいち早くドラマとして撮りあげたS.リーなら、監禁の20年間に何らかの歴史的視点を付与してくれるものと思ったが…。

ミルクマン斉藤

ミルクマン斉藤

略歴:映画評論家。1963年京都生まれ。デザイン集団「groovisions」の、唯一デザインしないメンバー。現在、京都・東洞院蛸薬師下ルの「三三屋」でほぼ月イチ・トークライヴ「ミルクマン斉藤のすごい映画めんどくさい映画」を開催中。雑誌「テレビブロス」「ミーツ・リージョナル」「キネマ旬報」等で映画コラムを連載中。

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