イランの街や刑務所の匂いも伝わってくる、異様な「濃密」感

2021年1月14日 斉藤 博昭 ジャスト6.5 闘いの証 ★★★★★ ★★★★★

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ジャスト6.5 闘いの証

麻薬を隠し持つ男を刑事が追うアクションから、中毒者であふれ、死体も転がるスラムへ導かれる冒頭のシークエンスは、豪快なカメラワークも効果的で、ハリウッド大作並みのダイナミズムと緊張感。その後も麻薬組織とつながる家での待ち伏せ、日本への密輸を空港で阻止する攻防など、ハイテンションで強引なまでの捜査に圧倒され、極めつけは、スシ詰め状態の監房シーンで、男たちの体臭が観ているこちらに伝わってくるほどの密室臨場体験。

ドラマ部分では、捜査の中心となる刑事のプレッシャーと、犯罪者側との取引で魂を売るかどうかの葛藤に、イランの現実が見え隠れする。何度かストーリーが停滞する時間もあるが、ラストの衝撃度は高い。

斉藤 博昭

斉藤 博昭

略歴:1963年神奈川県藤沢市生まれ。高校時代は映画研究部に所属。1997年よりフリーランスのライターとして映画誌、女性誌、情報誌、劇場パンフレット、映画サイトなどさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。得意ジャンルはアクション、ミュージカル。最も影響を受けているのはイギリス作品です。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。

近況:地元の藤沢で、同じ高校出身の大島新監督の『なぜ君は総理大臣になれないのか』凱旋上映。監督のトークのお相手を務めました。

サイト: https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/

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