今度の呪いは横に、横に伝染する!

『犬鳴村』に続く清水崇監督の呪縛ホラー第2弾は、地図にない“村”の恐怖を描くというコンセプトはそのままに、より混沌とした恐怖に舵を切る。
惨死描写はもちろんのこと、重要なキャラクターと言っても過言ではない、うっそうとした“森”のビジュアルもインパクト十分。逃げ場のない迷路の緊張が生々しく伝わってくる。
『犬鳴村』は一家に昔からかけられていた限定的な呪いに縦の法則性が見られたが、本作はその点が異なる。清水監督はコロナ禍の自粛時に脚本を書いたとのことで、伝染という横の法則性はある意味タイムリー。家族の業ではなく、人間の業をとらえている点で興味深い。