何気なく発せられる言葉にハッとする

2021年2月21日 くれい響 あのこは貴族 ★★★★★ ★★★★★

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あのこは貴族

タイトル通り、“お嬢様あるある”を嘘臭くなく描くほか、日頃から富裕層と地方出身者が感じる壁、「結婚」についてなど、男と女が感じる壁、そして価値観の違いをも、キッチリ丁寧に描いていく。『ここは退屈迎えに来て』に続き、門脇麦と山内マリコ原作との相性は抜群だが、対する水原希子もこれまでのイメージをブッ壊してくれるほどの好演。そんな一見、反対に見えるキャスティングも見事だが、なにより岨手由貴子監督の力量が光る。男性キャラについては賛否ありそうだが、淡々と進んでいく物語の中、「私たちって、東京の養分だよね」など、何気なく発せられる言葉に時折ハッとさせられるほど、力強い一作。

くれい響

くれい響

略歴:1971年、東京都出身。大学在学中、クイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作、「映画秘宝(洋泉社)」編集部員を経て、フリーとなる。現在は映画評論家として、映画誌・情報誌・ウェブ、劇場プログラムなどに寄稿。また、香港の地元紙「香港ポスト」では20年以上に渡り、カルチャー・コラムを連載するほか、ライターとしても多岐に渡って活動中。

近況:『ハッピー・オールド・イヤー』『新解釈・三國志』『新感染半島 ファイナル・ステージ』『イップ・マン 完結』『追龍』『WAR!!!』『眉村ちあきのすべて(仮)』『プロジェクトグーテンベルク 贋札王』などの劇場パンフにコラム・インタビューを寄稿。そのほか、「TV LIFE」にて北川景子さん×芳根京子さん、山﨑夢羽さん、安倍乙さん、「CREA WEB」にて渡部亮平監督などのインタビュー記事が掲載中。

サイト: http://blog.goo.ne.jp/asiareview/

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