仲良くなるのではなく"認め合う"関係が気持ちいい

2021年2月24日 平沢 薫 あのこは貴族 ★★★★★ ★★★★★

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あのこは貴族

 地方出身者が上京して大学で初遭遇する"貴族"=東京の伝統ある家系で育った同級生たちの日々の生活を描くシーンは、その世界とは無縁の目から見ると、まるで異世界SFのような新奇な面白さ。それも楽しいが、映画を見ているとタイトルには「続き」があり、"あのこは貴族"だけど貴族も庶民も同じようなものだったりして、という物語にも見えてくる。中心人物は2人、1人は"貴族"社会で育った女子、もう1人は地方出身女子。2人には、各集団の価値観にどっぷり染まっているわけではないという共通点があり、それぞれのやり方で別の道を行く。仲良くなるのとは違うが敵対もせず、互いに認め合う、その関係のあり方が気持ちいい。

平沢 薫

平沢 薫

略歴:映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「SCREEN ONLINE」「日経エンタテインメント!」「キネマ旬報」「SFマガジン」「映画.com」「Movie Walker」等で執筆。他に「キングスマン:ゴールデン・サークル」ノベライズ、「グレートウォール」ノベライズ、「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況:「獣の棲む家」@Netflixが、ゴーストハウス映画の変形版として見ても興味深い。アフリカからロンドンへ移民してきた夫婦が住むことになった家で怪異が起きるが、そこには夫婦の過去、彼らのルーツ、移民をめぐる現状が絡んでいるという現代的恐怖譚。

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