信憑性があり、余韻を感じさせる結末もいい

2021年4月7日 猿渡 由紀 アンモナイトの目覚め ★★★★★ ★★★★★

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アンモナイトの目覚め

ケイト・ウィンスレットとシアーシャ・ローナンの妖艶なシーンがあるということで早くから話題を呼んだが、そこに至るまで、いや、ふたりの間に友情に近いものが生まれるまでにも、じっくりと時間をかけるところが今作の強み。孤独でストイック、他人に心を開くことができない古生物学者(ウィンスレット)が思いもかけずに世話をすることになった若い女性(ローナン)に対してもつ微妙で複雑な感情とその変化を、ウィンスレットはせりふなしで見事に表現してみせるのだ。現代を代表する演技派のひとりである彼女にとっても、これはキャリア最高の演技のひとつだと思う。信憑性がありつつ、フェアリーテール的な余韻ももつ結末もいい。

猿渡 由紀

猿渡 由紀

略歴:東京の出版社にて、月刊女性誌の映画担当編集者を務めた後、渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスターのインタビュー、撮影現場レポート、ハリウッド業界コラムなどを、日本の雑誌、新聞、ウェブサイトに寄稿する映画ジャーナリスト。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。

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