これまでのシリーズと一線を画す時代劇感

海外でも人気の高い「追憶編」を、最後の最後に実写化。剣心の「人斬り抜刀斎」時代を描いた『The Beginning』だけに、一瞬にしてスプラッタと化す冒頭から、これまでのシリーズとは異なる空気感が張り詰める。その後も、コミカル要素も、「おろ?」も一切なし! しかも、基本カメラは固定、長回しで撮影され、色彩も抜かれるなど、「俺が「龍馬伝」の大友だ!」の声が聞こえてきそうな本格時代劇としての重厚感に呑まれていくことだろう。『The Final』における巴とのエピソードをおさらいする部分も多いため、そこに関しては賛否あるかもしれないが、ストイックにドラマを描こうとした想いは十分伝わってくる。