人生を粋に、ユーモラスに語る選曲の妙

2021年6月11日 相馬 学 ベル・エポックでもう一度 ★★★★★ ★★★★★

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ベル・エポックでもう一度

 セットや役者に囲まれて過去を体験できる、映画のようなエンタテインメント……というビジネスの存在が、まず面白い。

 これを通して、老いた主人公は不仲となった妻との若き日のなれそめを追体験。妻役の女優がカフェで歌うジャニス・ジョプリンの“ミー・アンド・ボビー・マギー”。そこでは「自由とは失うものが何もないこと」と歌われる。

 対して、映画のメインテーマ的な“オールウェイズ・サムシング・ゼア・トゥ・リマインド・ミー”には「僕は自由になれない、君の一部だから」という詞が。歳をとるとことは、失うものが多くなるということでもあるのだなあと考えた。ともかく音楽の使い方が上手い、粋なラブストーリー。

相馬 学

相馬 学

略歴:アクションとスリラーが大好物のフリーライター。『DVD&ブルーレイでーた』『SCREEN』『Audition』『SPA!』等の雑誌や、ネット媒体、劇場パンフレット等でお仕事中。

近況:『コンティニュー』『Mr.ノーバディ』『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』他の劇場パンフレットに寄稿。取材仕事では、デヴィッド・クローネンバーグにお話しをうかがいました。

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