あえて正攻法のサスペンス演出で魅了する

2021年6月11日 平沢 薫 クワイエット・プレイス 破られた沈黙 ★★★★★ ★★★★★

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クワイエット・プレイス 破られた沈黙

 あえて正攻法のサスペンス演出が、このシリーズの醍醐味。前回同様、思ったような展開が続々でいてそれがしっかり面白い。前回は脚本家3人中の一人だった監督クラシンスキーが、今回は単独で脚本を担当するが、ストーリーの進め方の丁寧さは前作と同じ。ちゃんと前振りがあって、それに基づく出来事が起きる。前振りの段階でそれが使われることを予測させつつ、それが面白さを損ねることがない。もうひとつ魅力的なのは、子供たちのいい表情。娘の"お父さんが大好き"な物語も、息子の"臆病だけどいい子"の逸話も魅力的で、ミリセント・シモンズとノア・ジュープが大人の演技派俳優たちに負けないいい顔をする。これもこの監督の持ち味か。

平沢 薫

平沢 薫

略歴:映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「SCREEN ONLINE」「日経エンタテインメント!」「キネマ旬報」「SFマガジン」「映画.com」「Movie Walker」等で執筆。他に「キングスマン:ゴールデン・サークル」ノベライズ、「グレートウォール」ノベライズ、「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況:ドラマ「ロキ」のクリエイター、マイケル・ウォルドロンが2019年から製作に参加したSFコメディ・アニメシリーズ「リック・アンド・モーティ」を再視聴。思えば、これも「ロキ」同様、最初から多元宇宙モノだった。1話22分程度の短さも気軽で、見始めるとついつい何話か見てしまう今日この頃。

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