シネマトゥデイ
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映画短評

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  • 僕とカミンスキーの旅
    美術界のいかがわしさを描くブラック・コメディとしても楽しい
    ★★★★★

     "盲目の画家"をモチーフに、現代美術界のいかがわしさを描くブラック・コメディとして見てもおもしろい。冒頭の"かつてマティスの弟子でピカソを夢中にした盲目の画家"という人物像を紹介するフェイク・ドキュメンタリー的な映像が楽しい。また、物語の区切りごとに、画面がいろんな画家のタッチ風に変化。エンドクレジットには有名絵画を使ったオマケもあり、絵画を使った仕掛けの数々がみな楽しい。
     基本的には、崖っぷちの自分勝手な若手評論家と、ヘソ曲がりのしたたかな老人画家、どちらもはた迷惑な2人が旅するロードムービー。イヤな奴2人が次第に別の顔を見せていく、ちょっといい話にもなっている。

  • ワイルド・スピード ICE BREAK
    今回も「ありえない」の連続!爽快で豪快、満足度100%
    ★★★★★

    撮影中にポール・ウォーカーが事故死するという悲劇を乗り越えて作られた前作は、よくもあんな状態で、ここまで自然かつ感動的な映画に仕上げたものだと、頭が下がる大傑作だった。このシリーズは、とくに4作目以降、必ず前回を上回る出来だったが、さすがにあの7作目を抜くのは無理なのではと思っていたところ、今回もまたすごいのだ。アクションはもちろん、ストーリー上も、思わぬキャラクターが再登場するなど、「まさか、そう来るとは!」の連続。「ワイスピ」の世界観炸裂で、筆者的には満足度100%。7作目より上かと聞かれたら、7作目は、ほかと比較できない永遠の別格と言っておこう。

  • スウィート17モンスター
    リアルなアプローチなのに入り込めない
    ★★★★★

    高校生を扱ったハリウッド映画は、昔から数えきれないほどある。あまり尊敬を受けないジャンルではあるが、近年では「クルーレス」(1995)や「ミーン・ガールズ」(2004)が、高い評価を集めた。少しちゃらちゃらした感があるこれらに比べ、今作は、もっとシリアスなアプローチをする。
     主人公ネイディーンは幼い時からいじめられていて友達がいない。最愛の父は事故で死んでしまった。その後、母はオンラインの恋人探しサイトで再婚相手を見つけようとする。それらの要素はまさに今の時代にぴったりなのに、なぜか今作は心を惹きつけない。主演のヘイリー・スタインフェルドが良いだけに、なおさら残念だ。

  • フリー・ファイヤー
    ハイ・ライズならぬハイ・ボルテージのシチュエーション活劇
    ★★★★

    J.G.バラード物の前作『ハイ・ライズ』がタワーマンションという「縦」の空間だったのに対し、これは「横」。工場跡で巻き起こる密室劇のギャング・アクションだ。今回は監督B・ウィートリーのオリジナル脚本で、徐々に出力の目盛りを上げながら90分を一気呵成に駆け抜ける。『レザボア・ドッグス』の倉庫場面を培養した趣だが、全ては“カオスを明晰に演出する”監督の技を発揮するための説話構造といった感じ。

    さらに「70年代」も『ハイ・ライズ』との共通項。車から流れるジョン・デンバーの曲(「緑の風のアニー」など『バック・ホーム・アゲイン』のカセットテープ)の伸びやかな調べが新たな不穏と暴力を運んでくる様は出色!

  • 光と禿
    この機会、観逃し厳禁作です!
    ★★★★★

    MOOSIC LAB 2016の大人気作――特に観客賞と主演男優賞はダントツだった本作が祝ピン公開! しかもクリトリック・リスのニューアルバム発売記念というタイミングで必見度は増すばかりだが、これは単純に観ないと損の面白さ!

    物語はボーイ(おっさん)・ミーツ・ガール。時にミュージカル……となれば『ラ・ラ・ランド』の名を出すのもやぶさかではないが(笑)、実はチャップリン『街の灯』ベース(さらに『モダン・タイムス』も)。そして何より、アクの強い芸人・俳優だった渥美清を寅さんという国民的キャラに仕立てた巨匠の技を彷彿させる、スギム氏の見事すぎる「微温化」が肝だ。監督・青木克齊の手腕と深い愛に拍手!

  • PARKS パークス
    その公園は、あなたの心の中にある
    ★★★★★

    井の頭公園や吉祥寺はなじみのある街だが、そんな思い入れを越えて、た自然体の匂いが深くシミてくる逸品。

    湧き出る生活感。役者たちの平成顔とも昭和顔ともとれるタイムレスな顔つき、ノスタルジックかつ素朴な音楽。限定された空間に息づく時を超えたファンタジーは、それらに支えられ、見る者のイマジネーションを刺激する。

    日常と非日常。言葉と音楽。物語とミュージカル。ロメールのみずみずしさとゴダールのシュールレアリスム。1960年代のフランス、ヌーヴェルヴァーグが、現代の日本に甦ったなら、こんな作品になるのではないか……そんなことをふと思わせる。面白い!

  • 美女と野獣
    エマ・ワトソンがベルに生気を吹き込んだ!
    ★★★★

    アニメの実写化は難しいけど、エマ・ワトソン自身がアニメキャラっぽいせいか、ベル役に全くの違和感なし。それどころか、少女に文字を教え、腕っ節自慢のガストンを「頭空っぽの人なんて無理」とばかりに拒否するフェミニストなベルに仕上げているのがさすが。あ、ガストンはアニメ版よりも100万倍男前なので、それを断るベルの勇気もすごいのだ。可憐な歌声も役にぴったりで、実写化されるディズニーのキャラは全部エマに演じてもらったらいいんじゃないだろうか? そしてやっぱり素晴らしいのが、声だけで場面をさらってしまうイアン・マッケランとユアン・マクレガー、そしてオペラも歌えるオードラ・マクドナルド。何も言えねぇ。

  • スウィート17モンスター
    『ゴーストワールド』アゲイン? 17歳って人生の黒歴史だね
    ★★★★★

    スクールカーストの下部に属する女子高生ネイディーンの痛すぎる言動に自身の高校時代を思い出す人は少なくないかも。ただし彼女の言動を暖かく見守れるのは、「世界VS私」とナイフみたいに尖っていた若き日を黒歴史と自認できる人。青春の傷が生々しい女子大生なら、恥ずかしくて隠れるための穴を掘りたくなるはず。それくらいネイディーンの空回りぶりはリアルで、『ゴーストワールド』からずっと17歳の不安定さは変わらないのだなと納得。早めに人生を達観した親友との差が開くのも同じだけど、ネイディーンは親身になってくれる人々がいるのが救い。おたくの典型である映画好きアジア系男子を彼女の恋のお相手にしたのは画期的だ。

  • イップ・マン 継承
    マイク・タイソンも負かしちゃうよ
    ★★★★

    イップ・マンの生涯を追うシリーズは、回を重ねるごとに“盛り”が派手に! もちろんユエン・ウーピンのアクション演出も見せ場だらけ! 今回は「詠春拳」の正統をめぐる戦いと暗黒街に君臨するアメリカ人との戦いの2段構えで、ドニー様危機一髪!? マイク・タイソンのスピーディーな強烈パンチが復活していて、かなりハラハラ。本当に当たったら死ぬでしょう。心の奥でしなやか&俊敏な詠春拳が負けっこないと信じてるけど、このシーンは見せる。サブストーリーとして挿入される、長年支えてくれた愛妻との関係で泣かせてくれるウィルソン・イップ監督の手腕もさすが。ドニー様の社交ダンスシーンは見てるこちらが照れ臭くなるくらいだ。

  • 美女と野獣
    アニメに忠実でありつつ、もっと奥が深い
    ★★★★

    基本的には91年のアニメ版に非常に忠実。違いは、人間が演じることもあって、もっとリアルで、微妙に掘り下げられていること。たとえばベルの母に触れられるし、それに伴い、ベルの父の苦悩がわかる。ル・フウがゲイとして描かれていることはもはやご存知の方も多いと思うが、彼にしても、それだけではなく、ある時点からガストンの行動に疑問を持ち始めている。アニメで見たお笑いキャラで終わっていないのだ。ミュージカルというジャンルではありえない1億6,000万ドルの予算を使っただけあって、CG満載ながらリアル感も失わないビジュアルが実現されている。アニメやブロードウェイ版になかった新曲が含まれているのも魅力。

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