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日本初の快挙なるか?『ドライブ・マイ・カー』アカデミー賞授賞式の行方

ドライブ・マイ・カー
『ドライブ・マイ・カー』は全国超ロングラン上映中!- (C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

 第94回となる米アカデミー賞授賞式が、いよいよ日本時間3月28日(現地時間3月27日)にロサンゼルスのドルビー・シアターで開催される。注目は何といっても日本映画初の作品賞ノミネートを果たした『ドライブ・マイ・カー』。作品賞を受賞すれば、これはもう歴史的な快挙だ。WOWOWでは日本で唯一この授賞式を生中継するが、“神回”とも言える今回の授賞式。はたして、受賞なるのか? その可能性を占ってみよう。(相馬学)

異例の高評価!『ドライブ・マイ・カー』のスゴさ

ドライブ・マイ・カー
(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

 ご存知の通り、『ドライブ・マイ・カー』は村上春樹の原作に基づいた作品。村上春樹は世界的にも有名で、毎年のようにノーベル賞候補に名の挙がる文豪なのだから、それだけでも本作は注目を浴びていたが、映画が世界に放たれるや、それは想像を超えたセンセーションを巻き起こす。2021年のカンヌ国際映画祭では脚本賞や国際映画批評家連盟賞など4つの賞を受賞。日本映画では異例の高評価を得ることになったのだ。

 年末から全米の賞レースが始まると、全米映画批評家協会賞とロサンゼルス映画批評家協会賞、ニューヨーク映画批評家協会賞という三大批評家賞をすべて制してしまう。これは過去に『シンドラーのリスト』など5作品しか成し遂げていない快挙。オスカーの主要な前哨戦でもあるゴールデン・グローブ賞では、作品賞-非英語作品(旧・外国語映画賞)を下馬評通り、きっちり受賞して本番に弾みをつけた。この実績だけでも、アカデミー賞作品賞を受賞する可能性は極めて高いと言えるだろう。

快挙なるか?これまでの日本勢の活躍を振り返り

ドライブ・マイ・カー
主人公・家福悠介役の西島秀俊 - (C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

 アカデミー賞作品賞にはこれまで縁がなかった日本だが、他の部門では日本映画や日本の映画人がしばし受賞を果たしている。記憶に新しいところでは、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』(2017)で、辻一弘がメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞。彼は2019年3月に米国市民権を取得してカズ・ヒロに改名し、『スキャンダル』(2019)でも同賞を受賞している。長編アニメ映画賞部門では、『千と千尋の神隠し』の受賞をはじめ、合作を含めて7度のノミネートを果たしている。

 『ドライブ・マイ・カー』は作品賞以外にも、3部門でノミネートされているが、中でも受賞が確実視されているのは国際長編映画賞。2018年までは外国語映画賞という名称で知られていた、この部門では過去に『おくりびと』(2008)が受賞しており、日本中が沸いたことも記憶に新しい。それ以前では、名誉賞という扱いで日本映画は『羅生門』『地獄門』『宮本武蔵』が受賞を果たした。今回受賞すると、日本映画5度目の戴冠となる。

濱口竜介
濱口竜介監督 - (C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

 また監督賞では濱口竜介監督がノミネートされたが、これは『砂の女』(1964)の勅使河原宏、『』(1985)の黒澤明に続く3度目の快挙。先述の鬼才ふたりは受賞を逃しており、受賞すればこちらも歴史的な瞬間となるだろう。もうひとつのノミネート部門、脚色賞は作品賞と同様に日本映画としては初ノミネート。カンヌでの受賞実績を踏まえれば、こちらも受賞しても不思議ではない。日本映画史に残る快挙を達成した時、濱口監督の口からどんな言葉が語られるのかにも注目だ

司会者は女性3人!今年の授賞式の見どころ

霧島れいか
『ドライブ・マイ・カー』の爆走はどこまで? - 家福音役の霧島れいか (C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

 次に、『ドライブ・マイ・カー』の前に立ちはだかるライバルたちを見てみよう。強敵はゴールデン・グローブ賞でドラマ部門作品賞の栄冠を射止めたジェーン・カンピオン監督の『パワー・オブ・ザ・ドッグ』。カンピオンは『ピアノ・レッスン』などでアカデミー賞を賑わせてきたが、今回は最多の11部門で12ノミネートを果たし、作品賞の本命に躍り出た。

 他にもゴールデン・グローブ賞のコメディー/ミュージカル部門の作品賞を制したスティーヴン・スピルバーグ監督の『ウエスト・サイド・ストーリー』、オスカーの常連ポール・トーマス・アンダーソン監督の『リコリス・ピザ』、『ナイル殺人事件』もヒット中のケネス・ブラナー監督が故郷・北アイルランドを舞台にした『ベルファスト』など作品賞のライバルの顔ぶれは多彩。これらの強敵に『ドライブ・マイ・カー』がどこまで迫れるか?

パワー・オブ・ザ・ドッグ
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』- Netflix / Photofest / ゲッティ イメージズ

 もちろん、受賞スピーチも授賞式の大きな見どころだ。長引くコロナ禍での逆境に加え、ウクライナ侵攻という世界平和を揺るがす事件が発生した現在、受賞スピーチは平和を訴える場となる可能性は大。メッセージを込めた感動的なスピーチに期待したい。

 また、昨年はパンデミックを考慮して授賞式は規模を縮小して開催されたが、今年は2年ぶりにフルスロットルでの開催が予想される。ショーとしての要素が昨年以上となるのは間違いない。さらに、過去3年は司会者のいない式典だったが、今年はレジーナ・ホールエイミー・シューマーワンダ・サイクスの女性映画人3人がトリオで司会を務めることに。彼女たちのユーモラスなかけあいも見どころとなるに違いない

授賞式前に観たい!過去のオスカー受賞作

TENET テネット
『TENET テネット』-(C) 2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

 WOWOWでは、この授賞式にあわせて過去の受賞作を一挙放送する。記憶に新しい昨年の受賞作では作品賞・監督賞・主演女優賞の主要部門3冠の『ノマドランド』、脚色賞と主演男優賞の2冠を射止めた『ファーザー』、国際長編映画賞受賞のデンマーク映画『アナザーラウンド』、驚異のビジュアルで視覚効果賞を受賞した『TENET テネット』などの作品が登場する。

 また歴代の作品賞受賞作では『ウエスト・サイド・ストーリー』の元ネタである傑作ミュージカル『ウエスト・サイド物語』、イラクの戦場を主要な舞台とした『ハート・ロッカー』、同じく戦争を題材にした『英国王のスピーチ』、ジェンダーの問題を冷静に見据えた『ムーンライト』などの力作が並ぶ。とりわけ、注目したいのは韓国映画『パラサイト 半地下の家族』だろう。2年前に作品賞を射止めた同作は、英語以外の作品が作品賞を獲ることがないという定石を覆した記念碑的な作品だ。『ドライブ・マイ・カー』は、これに続くことができるのか? 賞の行方を占う意味でも、これらの作品を観ておくのはマスト、なのだ!

第94回アカデミー賞授賞式は、3月28日(月)午前7時30分よりWOWOWプライム、WOWOWオンデマンドにて生中継
生中継!第94回アカデミー賞授賞式WOWOW公式サイトはコチラ>>

アカデミー賞授賞式
生中継!第94回アカデミー賞授賞式WOWOW公式サイト

アカデミー賞特集2022[前回受賞作編]
新型コロナウイルス禍の中で開かれた第93回の授賞式。そこで受賞した、『ファーザー』(主演男優賞と脚色賞)、『ノマドランド』(作品賞など3部門)ほか計6本を放送
詳細はコチラ>>

アカデミー賞特集2022[作品賞編]
アカデミー賞の頂点、作品賞に輝いた名作を、『ウエスト・サイド物語』(第34回、計10部門)、『パラサイト 半地下の家族』(第92回、計4部門)など計10本を放送
詳細はコチラ>>

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