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『累』原作者・松浦だるま、実写化について持論語る

左が佐藤祐市監督、右が原作者・松浦だるま
左が佐藤祐市監督、右が原作者・松浦だるま

 土屋太鳳芳根京子の“朝ドラ女優”の2人が鬼気迫る演技で、1人2役=2人1役を演じる映画『累 -かさね-』のファンミーティングイベントが5日、都内で行われ、原作者の松浦だるまとメガホンを取った佐藤祐市監督が登壇した。

【写真】コワ…土屋太鳳、芳根京子を足で踏む!『累-かさね-』場面写真

 キスした相手の顔を奪える不思議な口紅を使って顔を入れ替える醜い累(かさね)と、美しいニナの物語を描く人気コミック「累」を実写映画化した本作。松浦は完成した映画の感想を問われ、「企画の段階ではほとんどお任せしたいと考えていたんです。あんまりこちらからこだわりを伝えるとかしないで。ただ試写で観た時に、これは観て欲しいと思うシーンがたくさんありました」と絶賛した。

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 さらに、「累の思いが画面いっぱいに満ち満ちていると感じて、原作を読んでいる方にもいない方にもぜひ観てもらいたいと思いました」と笑顔。プロデューサーや佐藤監督については「企画の段階から試写までのプロセスの中で、すごく信頼できる相手だった」と感謝していた。

佐藤祐市監督
佐藤祐市監督

 「原作者としてどうしても曲げたくないこともあったんですが、脚本を練る上で逐一こちらを気遣ってくださって、気遣いすぎじゃないかなと思うくらいでした。その後で初号試写を観てこれはすごいものができたと思いました。累やニナをこういう風に描いていただいて本当に幸せだなって。一生忘れないです」としみじみと語っていた。

 そもそも映画化にあたり、松浦は「原作の再現というものは求めていなかった」とのこと。「ほかの方の手に渡り、その方の創作性を見たかった。再現というより再構築」と考え、実写化も前向きに受け止めていたという。

 主演の2人について、「土屋さん、芳根さんという決して累やニナではない人間がどのように累やニナになってくれるか」と考えていたそうだが、映画を観終えて「2人を累とニナだなと思ったんです。見た目は違っても血液が(原作と)一緒というか。すごくいい形で再構築してもらえた」と感謝しきりだった。また、松浦は最終話を描いている最中、累やニナが土屋や芳根に見えるようになったとも明かしていた。(取材・文:名鹿祥史)

『累 -かさね-』は9月7日より全国東宝系にて公開

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