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天才少女役にどっぷり『バッド・ジーニアス』9頭身美女の素顔

今後の活躍も楽しみなオークベープことチュティモン・ジョンジャルーンスックジン
今後の活躍も楽しみなオークベープことチュティモン・ジョンジャルーンスックジン

 天才女子高生が仕掛ける大胆不敵なカンニングを描き、日本でも全国に公開規模が拡大しているタイ映画『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』で主人公のリンを演じた、オークベープことチュティモン・ジョンジャルーンスックジンが来日、クールな役柄とは正反対の素顔を見せながら、役づくりについて語った。

 成績トップの天才で常にクールな主人公リンを、演技初挑戦とは思えない表現力で演じきったオークベープ。15歳からモデルとして活動する9頭身スタイルと、あどけない顔立ちのギャップも相まって、唯一無二の魅力を放っている。

【動画】『バッド・ジーニアス』緊迫のカンニングシーン

 リンが憑依したかのようなハマり役だが、オークベープは「撮影前に10回以上のワークショップを行い、撮影の約1か月前からは、さらに集中的に勉強しました。リンは左利きという設定なので、字を書いたり、物を自然につかめるように練習をしたりもしましたね」と振り返ると、「それでも、リンは自分と全く違う性格の人物なので、苦労しました。時々、撮影中も素に戻って撮影を止めてしまい、監督に時間のムダだと怒られることもありましたね」と苦笑。その言葉の通り、常に優しいほほ笑みを絶やさないオークベープの姿は、映画のリンからはかけ離れている。

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日本が大好きだというオークベープ

 「そこまでやったので、撮影が終わってもリンの性格がしばらくは自分から抜けなかったんです。数か月くらいかけて、やっと素の自分に戻ることができたくらい。家族は撮影の影響だと理解してくれていましたけど」

 劇中でリンが主導するカンニング作戦は、まるで『ミッション:インポッシブル』のような一級スパイ映画を観ているような緊迫感。クライマックスでは、世界各国で行われる大学統一入試STICを舞台に、28分にもわたる緊迫のカンニングシーンが展開する。天才的な脚本を手掛けたナタウット・プーンピリヤ監督は、キャストの大半を占める若手俳優たちとディスカッションを重ねて役をつくり上げたという。

 「リンの父親は離婚しているという設定なのですが、それは、リンの母親が一教師として現状に満足している夫に不満を持ち別れてしまったから。映画では語られていないのですが、監督とはそうしたリンの家庭事情についても話をしました」。またその過程で、俳優自身のアイデアも積極的に取り入れられた。「例えば(リンにカンニングを持ちかける同級生)パットが、スティーブ・ジョブズを真似して生徒たちにカンニングを指導する場面。あれは、パット役のジェームズが監督に提案したんです。ほかに何か所も、役者のアイデアが取り入れられています」

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 また痛快でありながらも、単純なハッピーエンドではないラストは、ほろ苦い余韻と心に刺さる教訓を残す。「タイでは、純粋なハッピーエンドではないことに対して、好きではないという人もいたんです。けど私は、映画を観た若者みんなに、この結末をどう思うかを問いかける、良いラストだと思っています」

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それぞれの事情を抱えた高校生たちが、危険なカンニングに挑む。(C) GDH 559 CO., LTD. All rights reserved.

 ちなみにオークベープにとって日本は、プライベートで10回以上は訪れているというほど大好きな場所。「一番好きなのは原宿。友達や家族を連れてショッピングしながら、歩いて渋谷まで行くんです。新宿も大好き。この前は、友達と大阪にも行きました」。また、スタジオジブリ作品も大好きだといい、「劇中でリンが音楽を聴いているのですが、そのなかに『千と千尋の神隠し』のテーマのピアノアレンジも入っているんですよ!」と告白する。『バッド・ジーニアス』以降も女優としての活動もさらに本格化しており「日本映画にも喜んで出ます!」と笑顔で語った。(編集部・入倉功一)

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