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『るろうに剣心』斎藤一の凄味を体現!江口洋介の“厚み”

斎藤一役の江口洋介
斎藤一役の江口洋介 - (C) 和月伸宏/集英社 (C) 2020 「るろうに剣心」最終章 製作委員会

 佐藤健主演で和月伸宏の人気漫画を実写化した大ヒット映画『るろうに剣心』シリーズのメガホンをとった大友啓史監督が、原作でも人気のキャラクター・斎藤一を演じた江口洋介について「5年を経てご一緒する江口さんの厚みは特にエグかった(笑)」と振り返った。

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 第1作『るろうに剣心』から約10年間シリーズと共に歩んできた江口が演じた斎藤は、“牙突”という脅威の突き技を得意とする元新選組の三番隊組長。幕末は主人公の剣心と敵対する立場にいたが、維新後は内務省警視局警官になり、時には悪を倒すため剣心に協力することも。「悪・即・斬」の正義を信念としており、人を斬らないことを決意した剣心とは相反するイデオロギーを持つキャラクターだ。

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 大友監督いわく、斎藤は「本能の部分で剣心と共有しているものがある」存在。「剣心が身体の奥底に、“人斬り抜刀斎”を封じ込めているのと同様に、幕末の“新選組の斎藤一の狂気”を心の奥底に宿している」と二人の共通点を語る。

 そして今回、最終章の撮影を通してその奥底に秘めたものを表現できるのは、江口しかいないと改めて実感したという。「その凄味を体現するには、江口洋介さんでないと説得力がない、改めてそう思いました。1作目からキャスティングの狙いとして、世代ごとにさまざまなキャストがいると厚みが出ると考えていましたが、5年を経てご一緒する江口さんの厚みは特にエグかった(笑)」

 公開中の最終章2部作の第1弾『るろうに剣心 最終章 The Final』で、斎藤は東京を攻撃から守るため、剣心への復讐に燃える最恐の敵・雪代縁(新田真剣佑)を捕えようとする。さらに、最終章2部作の第2弾『るろうに剣心 最終章 The Beginning』では“壬生の狼”として恐れられた新選組時代の姿も披露。宿敵の剣心と同じく、幕末と明治という動乱の時代を駆け抜けた剣客ならではの迫力を感じさせる。

 「撮影は大変だったはずです。『The Beginning』と両方の出演ですし、同じキャラクターですが、もっとも大きく立ち位置を変えた役と言えるかもしれない。しかしやるべきことに集中し、アクションもしっかり決めてくれる。スタッフやキャストは皆、 映し出される映像の説得力を見て、 江口さんが第一線の俳優であり続けてきた理由を痛感したはずです。現場での立ち居振る舞いも含め、その歴史や底力を感じ、さらに大好きになりました」(大友監督)

 「今回の『最終章』も、江口さんの本気と色気があったからこそ締めくくれた。江口さんならではの斎藤一が、このシリーズを支えてくれましたね」という大友監督の言葉通り、斎藤の独特の色気まで作り上げつつ、『The Final』と『The Beginning』で時代ごとのキャラクターの変化を見事に演じわけてみせた江口。シリーズ10年の集大成となる両作での活躍は必見だ。(編集部・吉田唯)

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