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日本兵の遺骨発掘に密着『白骨街道 ACT1』公開決定 全国18館のミャンマー支援企画で上映

『白骨街道 ACT1』ポスタービジュアル
『白骨街道 ACT1』ポスタービジュアル - (C)E.x.N K.K.

 映画『海辺の彼女たち』(2021)で多数の映画賞を受賞した藤元明緒監督の新作短編『白骨街道 ACT1』の公開が決定した。4月16から22日にかけて、ポレポレ東中野ほか全国18館の劇場で開催されるミャンマー支援企画で上映される(※劇場によってスケジュールが一部異なる)。今後長編化を視野に入れたシリーズを構想しており、本作はその第一弾となる。

【動画】ベトナム人技能実習生の過酷な日々を描いた前作

 本作は、来日したベトナム人労働者を描いた話題作『海辺の彼女たち』で、新藤兼人賞金賞、TAMA映画賞最優秀新進監督賞など多数の映画賞に輝いた藤元監督による16分の短編。舞台は、第二次世界大戦ビルマ戦線の舞台の一つであるミャンマー北西部チン州。1944年3月、日本軍はこの地で「インパール作戦」を決行し、約9万人の兵士を投入した。その結果、多くの日本兵が飢えやマラリアなどで命を落とし、死体が積み重なっていくその退却路は「白骨街道」と呼ばれた。現地には今もかつての日本兵の遺骨と遺留品が数多く残されている。2013年、独立後に長く続いた内戦が停戦に至ったことによりチン州における外国人の立入制限が解除され、日本側と連携した戦没者の遺骨収集事業が始まった。以来、現地に住む少数民族ゾミ族の人々が中心となり、遺骨及び遺品の発掘作業を行っている。

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 2019年1月、藤元監督率いる制作チーム5名は、今では軍のクーデターの影響により撮影することが困難なチン州に滞在し、第二次世界大戦の体験者を取材。またゾミ族の一団に同行するなかで彼らに出演を打診し、取材で得た記憶や声を込めたフィクションとして撮影した。

 本作は、国軍によるクーデターから一年が経ち、いまだ市民弾圧が続くなかで混迷を極めるミャンマーを支援するイベント「映画を観て、ミャンマーを知る Vol.2」で、藤元監督のデビュー作『僕の帰る場所』(2017)と同時上映。藤元監督と配給元の株式会社 E.x.N は、昨年に実施した『僕の帰る場所』チャリティー上映を継続する形で、ミャンマー支援の一環として本イベントを企画。第2弾となる今回は、東京・ポレポレ東中野を始めとする全国18館(※3月4日現在)で開催(一部時期が異なる劇場もあり、詳細は公式サイトで確認)。

 なお、上映による配給収益の一部と、設置した募金箱への協力金はミャンマー市民を支援する活動に寄付する。(編集部・石井百合子)

開催劇場一覧※スケジュールは各劇場の公式サイトを参照

<東京>ポレポレ東中野
<神奈川>シネマ・ジャック&ベティ、あつぎのえいがかん kiki
<群馬>シネマテークたかさき
<北海道>シアターキノ
<宮城>フォーラム仙台
<新潟>シネ・ウインド
<福井>メトロ劇場
<富山>ほとり座
<石川>シネモンド
<長野>上田映劇
<愛知>名古屋シネマテーク
<大阪>シネ・ヌーヴォ
<兵庫> 元町映画館
<広島>横川シネマ
<山口>山口情報芸術センター、萩ツインシネマ
<佐賀>シアター・シエマ

映画『海辺の彼女たち』予告編 » 動画の詳細
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