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『キングダム』信&羌カイ、激強コンビのアクション対談 「もはや感覚がマヒ」「思い切りが重要」

山崎賢人&清野菜名
山崎賢人&清野菜名 - 写真:中村嘉昭

 累計発行部数9,900万部(2023年7月時点)を記録する原泰久の漫画を実写映画化するシリーズの第3弾『キングダム 運命の炎』(公開中)で、主人公・信を演じる山崎賢人と、第2作『キングダム2 遥かなる大地へ』から参戦し信の相棒となる羌カイ役の清野菜名。さらに強力なコンビとなった2人が過酷な撮影を振り返った(※山崎賢人の崎はたつさき、※羌カイのカイはやまいだれに鬼が正式表記)。

【写真】山崎賢人&清野菜名、2ショット×ソロカット撮りおろし<11枚>

信の変化は「人の上に立つ責任感」

『キングダム 運命の炎』より信(山崎)と羌カイ(清野)

 中国の春秋戦国時代に天下の大将軍になる夢を抱く戦災孤児の少年・信(山崎賢人)と、中華統一を目指す秦(しん)の若き王・エイ政(吉沢亮※エイ政のエイは、上に亡、中に口、下左から月、女、迅のつくりが正式表記)の活躍を描く本シリーズ。第1作は2019年に公開され、その年の邦画実写ナンバーワンヒットを記録。2022年には続編『キングダム2 遥かなる大地へ』が公開され、こちらも同年邦画実写作品で興収1位を記録した。第3弾では、原作でも人気の「紫夏編」と「馬陽(ばよう)の戦い」が壮大なスケールで描かれる。

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 前作から約1年ぶりの公開となる本作。突如秦に侵攻してきた趙(ちょう)を馬陽で迎え撃つため、総大将である王騎将軍(大沢たかお)から「飛信隊」という名を授かりある使命を担った信が、伝説の暗殺一族・蚩尤 (しゆう)の一人である羌カイら仲間と共に死闘を繰り広げる。

 本作での信は、「蛇甘(だかん)平原」での武功が認められ、100人を率いる百人将に成長している。劇中、有象無象の兵たちを束ねる統率力と、カリスマ性も要求される。山崎は前作との変化について「剣の強さはもちろんなのですが、一番意識していたのは、人の上に立つ責任感。1のときの個ではなく、2のときの伍(歩兵5人組)でもなく、百人隊で動いているんだということ。自分だけではなく、たくさんの人の命を預かることの重みが、しっかり表情に出ればと思って演じました」と役づくりについて語る。

 一方の羌カイを演じた清野は「パッと見たときの成長はそこまで意識することはありませんでした」と切り出すと「2作目で、最初は誰も信じられなかった羌カイが、信や伍のメンバーたちと戦いを共にし、人間らしさを取り戻していくのですが、最後はみんなとお別れして……。でも戻れる場所、心を許せる人ができたというところで、信と再会する場面では、しっかりと心の成長を表現できればと思っていました」と語る。

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信と羌カイがノールックで手を取り合う見せ場

写真:中村嘉昭

 精神面での成長を第一に考え、それがあるからこそ、戦いにも変化が現れる……というアプローチ方法。信は、これまでの猪突猛進的な戦いから、柔軟性も見せていくようになる。山崎は「勢いだけではなく、しっかりとコントロールできているような気がします」と変化を述べると、清野も「2作目では、割と一歩引いて単独行動で敵をなぎ倒していく感じでしたが、3作目では仲間とコンビネーションで戦うシーンが多かった気がします」と振り返る。

 清野の言葉通り、「飛信隊」が趙の副将・馮忌(ふうき/片岡愛之助)の首を狙う場面では、信と羌カイが絶妙なコンビネーションで立ち向かう。清野は「呼吸を合わせて馮忌のところまで行く場面は、信や仲間たちへの信頼が芽生えなければ成立しないアクションだと思います」と前作からさらに信と羌カイの関係が強固なものになったと明かす。

 実際、二人が手を取り合い敵兵をなぎ倒していく場面では、「どうやって撮っているのか」と驚くようなシーンが多々登場する。清野は「最初は(呼吸が)全く合わなくて、何度も何度も練習しました。ジャンプして信の方に手を伸ばしても届かなかったり、逆に勢い余って行き過ぎてしまったり……」とかなり苦戦したというと、山崎も「ノールックで羌カイと手を取り合って敵を倒すところは、タイミングが合わないと落ちてしまう可能性があったので『怖えー』って思いながらやっていました」と笑う。

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 スタジオでの練習から撮影現場でアクションシーンまで、ずっとタイミングを合わせて二人のコンビネーションを高めて行ったという山崎と清野。そんななか強く意識したのが「一手が流れないようにすること」。

 清野は「2作目のときはスピード重視で進んでいくアクションだったのですが、3作目は信とのコンビなので、一手一手が大事だと思ったんです。流れで見せるのではなく、しっかり一撃の重みを意識しました。言葉を選ばずに言うと、殺意を持って手を打つみたいな」とこだわりポイントを明かすと「その意識は賢人くんから学んだことです。信は本当に力強く、迷いがない」と称賛する。山崎も「それが信の長所だからね」と一手が印象に残る立ち回りを意識した。

賢人くんを見ていると怖さが吹き飛ぶ(清野)

写真:中村嘉昭

 またアクションを重ねた二人だからこそ、共通して大切にしていることがあるという。清野は「中途半端は一番ダメなんですよね」と述べると「もちろん安全第一ではありますが、相手にケガさせてはいけないと加減すると、逆に危ない。全力でやってくれた方が、避けやすかったりするんです。その部分も賢人くんはしっかり分かってくれていたので、わたしも思い切りいくことができました」と感謝を述べる。山崎も「菜名ちゃんがいてくれる安心感がすごいので、僕も信頼して思い切りいきました」と言い、言葉を超えた意思疎通があったからこそ、ダイナミックな戦闘シーンに仕上がった。
 
 馮忌に向かっていくシーンでは、断崖絶壁で足元の悪い場所も見受けられた。撮影は困難を極めたというが、山崎は「過酷な場面がとても多いので、正直感覚がマヒしてしまっていましたね」と笑うと「命綱をつけて撮影するのもよくあることですから。でも厳しければ厳しいほど『よっしゃーキングダムだ!』ってテンションが上がるんです」と過酷になればなるほど、モチベーションが上がるという。

 そんな山崎を間近で見ていた清野は「どんなにきつい場面でも、賢人くんを見ていると、怖さとかしんどさが全部吹き飛ぶんです。引っ張ってくれる力があるので、自然とモチベーションが上がっていきます」と山崎の背中が困難に立ち向かう原動力になっていたようだ。 

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 「馬陽の戦い」に至る前半では、エイ政が中華統一の王を目指すきっかけとなった闇商人・紫夏()のエピソードが描かれる。清野は「原作でも大好きなお話で、出来上がった映画を観たとき、すごく泣いてしまいました。特に吉沢さんのスイッチがパチンと入った瞬間の表情は鳥肌ものでした。弓戦が始まったとき『これがキングダムだ』と熱い気持ちが湧いてきました」と期待を煽る。

 山崎も「シリーズものですが、『運命の炎』だけでも間違いなく一本の映画としてめちゃくちゃ面白い」と出来に自信を見せると「『紫夏編』ではエイ政と紫夏一行が逃げていく疾走感、『馬陽の戦い』では飛信隊が勢いをもって攻めていく感じがたまらない。圧倒的迫力の映像を、ぜひ映画館の大スクリーンで観てほしいです」と熱い思いを語った。(取材・文:磯部正和)

山崎賢人:ヘアメイク:高橋幸一(Nestation) スタイリスト:伊藤省吾(sitor)
清野菜名:ヘアメイク:光野ひとみ スタイリスト:下山さつき

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