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『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』モリー役女優、コロナ禍で転職考えていた…今やオスカー有力候補

映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』でのリリー・グラッドストーン - 画像提供 Apple TV+
映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』でのリリー・グラッドストーン - 画像提供 Apple TV+

 マーティン・スコセッシ監督の映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』で主人公アーネスト(レオナルド・ディカプリオ)の先住民の妻、モリー役を務めたリリー・グラッドストーン。同作での演技でアカデミー賞有力と評されるほど大ブレイクした彼女だが、コロナ禍では転職を考えていたのだという。

【画像】気高い美しさ!モリー役のリリー・グラッドストーン

 リリーは、モンタナ州にあるブラックフィート居留地で育った37歳のネイティブ・アメリカンの女優。ケリー・ライカート監督作『ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択』(2016)で数々の賞にノミネートされるなど注目を浴びたが、新型コロナウイルスが猛威を振るい、映画業界もストップしていた2020年8月、「このままでやっていけるのだろうかと考えました。それでデータ分析コースに登録するため、クレジットカードを取り出したんです」と転職を考えたことを The Hollywood Reporter に明かしている。

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 “ハチおたく”だというリリーが申請しようとしていたのは、殺人スズメバチを追跡する農務省の季節労働の仕事。そのために必要な技能を身に着けるべく、データ分析コースを受けようとクレジットカード情報を打ち込んだちょうどその時、スコセッシ監督からのZoomミーティングの依頼が届いたのだという。そして話題作の役を見事につかみ、その名演によって『哀れなるものたち』のエマ・ストーンと並びアカデミー賞主演女優賞の有力候補とみなされるまでになった。

 レオとスコセッシ監督は『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』の公式資料の中で、リリーの魅力について明かしている。レオいわく、スコセッシ監督はリリーとのZoomミーティングで「モリー役は彼女だ」と確信したのだという。「マーティンが、フォローアップの打ち合わせや、ましてやオーディションをしないのはとても珍しいことです。彼は彼女に、彼女の目に、彼女の魂に、そしてもちろん彼女のこれまでの作品に、それを見いだしたのだと思います」

 撮影現場でのリリーについて、レオは「彼女は信じられないほどオープンで勇気あるパートナーでした」と表現。「リリーはオセージ族の文化に完全に身を浸していました。ストーリーテリングにおいても、僕たちは彼女を案内役としていました。マーティンと僕にとって、この映画を作る上でのミューズだったのです」とたたえた。

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 また、スコセッシ監督も「彼女の存在と沈黙の反応が、レオに、そして彼のキャラクターの形成に与えた影響はとても興味深いものでした。それはモリーとアーネストの関係性を定義付けるのにとても役立ったのです」とコメント。「彼女のモリーとしての沈黙は、時に彼女の言葉よりも力強かったのです。彼女が口に出さなかったこと、抑えていたこと。それは言葉よりも雄弁に語られました」と絶賛している。(編集部・市川遥)

映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』は公開中

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