ADVERTISEMENT

ウィル・スミス、娘の曲がSpotifyで10億回再生を突破して大喜び

ラッパー“ザ・フレッシュ・プリンス”として渾身のパフォーマンスを披露したウィル・スミス
ラッパー“ザ・フレッシュ・プリンス”として渾身のパフォーマンスを披露したウィル・スミス - Frazer Harrison / Getty Images

 2024年2月8日、ウィル・スミスが自身のInstagramに満面の笑みを浮かべた写真をアップした。手にはスマートホン。そしてコメント欄には、娘の楽曲「Wait a Minute!」が音楽ストリーミングサービスSpotifyにて10億回再生を突破したことを祝福する言葉があった。なんと10億回再生である。小学生の「オレの方がいっぱい数字を出せるもん!」的な意地の張り合いか、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の両津勘吉の悪事で出た被害額か、ともかくめったに見ることのない数字だ。ちなみにYOASOBIの「夜に駆ける」の再生数が約5億回なので、10億という数字の大きさがどれほどか、想像に難くない。

そんな10億再生を叩き出したのは、ウィルの娘、ウィロー・スミスである。ウィローの名で歌手活動をしていて、日本のサマーソニックにも出演している。R&Bからロックへ音楽性を柔軟に変化させながら、現在も第一線で活躍中だ。スピッツの草野マサムネも彼女のステージを称賛し、後に彼女がウィルの娘だと知り驚いたと述べている。

 実はウィルの一家は音楽家族でもある。そもそもウィルはHIP-HOPユニット“DJ・ジャジー・ジェフ&ザ・フレッシュ・プリンス”として芸能生活をスタートさせている。こちらでは数多くのヒット曲を残し、ユニット解散後はソロでもヒットを連発。ウィル自身が俳優として主演した映画の主題歌も大成功させた。『メン・イン・ブラック』(1997年)や『ワイルド・ワイルド・ウエスト』(1999年)の主題歌を覚えている人も多いだろう。そして妻であるジェイダ・ピンケット=スミスも、俳優業と並行してWicked Wisdomというメタルバンドのボーカルを務めていた。さらにウィルの息子で、リメイク版『ベスト・キッド』(2010年)に主演したジェイデン・スミスも歌手として活動中だ。まさに音楽一家だが、その中でもウィローの成功は飛び抜けている。おまけに彼女はまだ23歳なので、これからさらに大物へと育っていく可能性が高い。

ADVERTISEMENT

 そんな羽ばたいていく娘に刺激を受けたのか、ウィルも音楽活動を活性化させている。2023年はHIP-HOPが誕生してから50周年という節目の年で多くのイベントが開かれた。その流れでグラミーが主催した特番の中で、ウィルは、DJ・ジャジー・ジェフ&ザ・フレッシュ・プリンスを再結成。ウィル・スミスではなく、ラッパー“ザ・フレッシュ・プリンス”として渾身のパフォーマンスをブチかました。最後は番組に参加していたLL・クール・J、パブリック・エネミー、クイーン・ラティファなどなど、大御所ラッパーたちが続々とウィルのステージに上がり、さながら紅白歌合戦の「蛍の光」のごとく大合唱を繰り広げた。この一幕は、ウィルのミュージシャンとしてのポテンシャルと、彼を取り巻く愛情深いコミュニティの存在を示すものだった。
 
 そんなウィルと言えば、忘れられないのが2022年、アカデミー賞授賞式で司会者のクリス・ロックをブン殴った事件である。あの一件でウィルはアカデミーを出禁になってしまった。本人や家族も、もの凄くヘコんでいたが……あれから約2年、なんだかんだでウィルも家族も元気そうだ。一家はそれぞれのジャンルで活躍しているし、本人も忙しい日々を送っている。俳優としても『アイ・アム・レジェンド2(原題)』や『バッドボーイズ4(原題)』などの続編モノから、シリアスなインディーズ映画まで、何ならビンタ事件の前よりも幅広い企画が進行中だ。そんな忙しい合間を縫って、AIが作った「ウィル・スミスが素手でパスタを食べる」というフェイク動画を、ウィル自身が生身で完全再現する動画を作り、インターネットを大いに賑わせたりもしている。おもしろおじさんとしても絶好調だ。

日本のラッパー、ZORNが「武道館出禁になるのもHIP-HOP」と歌ったが、さながら今のウィルにとっては、「アカデミー賞出禁になるのもHIP-HOP」と言ったところか。俳優として、ラッパーとして、おもしろおじさんとして、活発な活動が予想されるウィルに、今後も注視していきたい。(加藤よしき)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
ADVERTISEMENT

おすすめ映画

ADVERTISEMENT

人気の記事

ADVERTISEMENT

話題の動画

ADVERTISEMENT

最新の映画短評

ADVERTISEMENT