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「光る君へ」本郷奏多、純愛貫く花山天皇の全てが崩れ落ちた瞬間振り返る

第10回「月夜の陰謀」より花山天皇(本郷奏多)
第10回「月夜の陰謀」より花山天皇(本郷奏多) - (C)NHK

 吉高由里子が紫式部(まひろ)役で主演を務める大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)で、エキセントリックな言動で注目を浴びる花山天皇。10日放送・第10回では藤原兼家(段田安則)ら右大臣家のクーデターにより衝撃的な展開を迎えたが、花山天皇を演じた本郷奏多が本エピソードの撮影を振り返った。ドラマの公式Xのインタビュー動画「君かたり」内で明かしている(※ネタバレあり)。

【画像】クーデターで花山天皇に悲劇!第10回緊迫のシーン

 本郷演じる65代・天皇の花山天皇は、登場するなり足で扇を挟んで戯れるなど型破りなキャラクターが話題に。蔵人頭をかたくなに辞退する藤原実資(秋山竜次)に癇癪を起こし、叔父の藤原義懐(高橋光臣)らの被り物を奪う(いまでいう下着を脱がされるのと同じ恥辱)タブーをおかしたり、女御・藤原よし子(※「よし」はりっしんべんに氏が正式表記/井上咲楽)とアブノーマルなラブシーンを繰り広げたりと、天皇らしからぬ振る舞いが視聴者の注目の的となっていた。

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~以下、第10回のネタバレを含みます~

 そんな花山天皇が悲劇的な運命をたどるきっかけとなったのが、愛してやまない女御・よし子が病に倒れ、お腹の子供とともに逝ってしまったこと。一方、右大臣・兼家は孫である東宮・懐仁親王(やすひとしんのう/のちの一条天皇)を即位させるために、花山天皇の譲位を画策。安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)の協力を得て、よし子が成仏できず今もなおさまよっているとの噂を流し、晴明は魂を鎮めるためには出家するほかないと迫った。弱みを利用され、騙され出家してしまう花山天皇について本郷はこう語る。

 「メンタルはちょっと弱いというか不安定な部分がある人物だと思っていて、よし子という人に関しては本当に結構純愛で愛していたと僕は思っているので、なのでその大きな心のよりどころを一つ失ってしまったから周りに言われるがままま「もう出家するしかない」ってなっちゃってそのままあれよあれよとだまされて、みたいな感じなのかなと思うので、ちょっとまだ若すぎるがゆえにあまり自分のことを俯瞰で見られていないというか「よし子、よし子」ってなってしまって出家してしまったのかなという認識で僕はやっていました」

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 花山天皇の出家を後押ししたのが、兼家の息子・道兼(玉置玲央)。兼家を疎む花山天皇に対し、道兼は実父に虐待されているという虚言で信頼を得ることに成功。花山天皇が出家する際には自身も運命を共にすると忠誠を誓った。しかし、兼家はその日を迎えると花山天皇の剃髪を見届けるなり「わたしはこれにて失礼します」と置き去りにした。

 道兼の裏切りについて本郷は「よし子を失ってつらい気持ちも理解してくれるし、あとはなんだったら道兼自身も親に疎まれているとかいう話を聞いたりして自分に近いシンパシーもちょっと感じていたと思うんですよね。周りの環境に恵まれないだったりとか人に利用されているみたいな境遇がどこか重なる点とかもあったりして、道兼は自分に重なるところもあるし信頼していたっていう感じだと思いますね。そんな大切な存在にはなから裏切る気で近づかれていたっていうことを理解した瞬間は本当にすべてが崩れ落ちるような、ショックだったんじゃないかと思います」と振り返る。

 なぜ花山天皇は、側近である叔父・義懐、乳母子(めのとご)の惟成(吉田亮)を裏切り、道兼を信用したのか。

 「ざっくりいうと、二人のことも好きだったと思うし、ある程度信頼はしていたとは思うんですけど、終盤の道兼ほどの理解度はなくて、「天皇、よし子さんは亡くなってしまったけど気を取り直して新しく子をつくってください」みたいな、そういうソフトのされ方が花山天皇のメンタル的には結構嫌だったのでそういう深いところまではわかってくれていないんだろうなみたいな、そういう身内のスタッフみたいな感覚だったんじゃないかなと思っていて。ざっくり大きくいうと好きだけど、最後の心のよりどころにはならなかった二人なのかなって」と、本郷は義懐・惟成と道兼の違いに触れ、「だから、もし最後の心のよりどころが道兼じゃなくてそっちの二人だったら花山天皇の結果も変わっていたかもしれないなと思います」と花山天皇の運命に思いを巡らせた。(編集部・石井百合子)

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