シネマトゥデイ


史上最悪の仕事、、クルー大暴動の巻

【第4回ハリウッドのアメとムチを読む

                             

森田まほ
映画が好き!現場で働きたい!その思いがこうじて単身アメリカ、ハリウッドへ渡り, 現場でインターンとして日夜現場を飛び回る日々が続く。

  アレはサムーイ、サムーイ、ロスの夜の事でした。私は、某有名なR&B歌手Pのミュージッククリップの撮影に参加することになりました。

 始めは、「ワーーイ。PだPだーー」と騒いでいたのですが、なんとそのミュージッククリップどういう訳だか超低予算

 朝の十時に集合してまず私がビビったのは、セキュリティーのおっさんが見当たらない。セキュリティーというのは、アメリカでの撮影の場合たいてい、どんな現場にもいるはずの警備員のおじ様です。

 なんせ治安の悪いロスですし、しかもしかも、その日の撮影はダウンタウンのど真ん中!!
もうめちゃ危ないわけです。にもかかわらず、その現場には、まず一人セキュリティーは、いました。でもそれは現場のお話。

 そこから10メーターほど離れたベースキャンプという、いわゆるエキストラが控えてたり、何台ものトレイラーが停まってたり、前回お話した、お食事処クラフトサービスがあったりする場所がでっかい駐車場の中にあったのですがそこには、ひとりとして、セキュリティーはいない!!わけです。

 また最低なことに、その一週間前に、ロスのどっかで撮影してたクルーの一人が、流れ弾にあたったかして死んじゃったっていうニュースを友達に聞いてた私は、もうとにかくびびりまくり。なんせPAというお仕事、エキストラの人を呼んで来たり、衣装のトレイラーに行ったり、頼まれもんを取りに行ったりと、何せ、現場とベースキャンプを行き来するお仕事。もう最悪なわけです。

 とりあえず、そんな低予算の最低な現場につきものなのが、最低な、アーティスト、最低な、エキストラ、さいてーなカントク。もうこの監督が要領が悪いっツーかなんツーか、撮影がぜんぜん進まない!!さらに、この日のエキストラは、ロスのジャンキー達が、設定だったけど、なんとマジもんのジャンキー達が来ちゃって、、それに輪をかけるかのように、Pさんは、超神経質。メイクには三時間かけるときたもんだ。

 私達クルーは、もういらいらいらいら。監督は、金なく時間おしてるのにもかかわらず意味のない!!(これ重要)こだわり屋で、やつが、

“うーん。もう一度やってみようか“

 モーーーー時間おしてんだよ!!という声が、みんなの顔にありありと浮かぶわけです。そんなぴりぴりとした緊張感の中、麻薬でラリっちゃってるエキストラを統制するのは、ホンっっットに大変で、ホエーーーってなってる彼らを、はいこっちからそっちへ歩いてねー、とかしてるうちに!!はっと気付くと、ひとりいない!!どこジャーー!!と探していると、向こうからめちゃくちゃルンルンで歩いてくるんですこれが、もういかにもなんか吸ってまいりましたって感じなわけです。

 そんな、ヘビーな撮影は、押せ押せで、なんと深夜2時までかかりました。もうその頃の記憶がはふつりとないくらいバテバテで、、さらに寒い!!そんな時、フツーーは、おっきい暖房機とかを入れるんですが、なんと簡易ストーブ一個!!さらに、エキストラの控え用テント(といってもそんなたいそうなものでもなく、ホンとにただのテントです。だから、哀れなジャンキー達は、野ざらし状態!!しかも連続12時間!!

 PAという仕事は、大変なのにもかかわらずたまにエキストラよりも、給料が低かったりするので、よく衝突するんですが、もうこの時ばかりは、私もやつらと一緒になって、NYのホームレスのごとく震えながらストーブに、あたって文句を行っておりました。というのも、この時のエキストラは、ホンとに可哀想で、与えられた食料は、パンと、ジャム、ピーナッツバター。そしてピザのみ、、、。

 そしてついに!!あまりのひどさに、ぶちきれてエキストラがボイコット!!一時間後に、みんな帰ってしまったのでした。

  失って 初めてわかる エキストラ 今度はもっと だいじにするよ(心の一句)  また、、、実は私もそれから五分と経たない内に、仲間のクルー何人かと、逃げ出しました。だってね、晩御飯食べる順番待ってたら、はっと気付けば横にホームレスのおっさんが、、、。

配給じゃーねーンだ!!!も、もーーーこんなとこいやああ!!  

ってわけで、そそくさと、逃げ出しました。どういうわけだかお給料くれたけどね!!
(ラッキーー!)

 皆さん、お仕事は、ちゃんと選びましょう、、。

森田まほ

                             

来週に続く…

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