シネマトゥデイ

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ニコラス・ケイジ/ジョン・ウー
『ウインドトーカーズ』来日記者会見
 小学校4年の時に日本語学校に通っていたんだ。だから日本語は耳なれた感じがするよ(ニコラス・ケイジ)
香港アクションをハリウッドに持ち込んだジョン・ウー監督が、『フェイス/オフ』以来再びニコラス・ケイジと組んだ最新作『ウインドトーカーズ』が近日公開となる。これは、第二次大戦でアメリカ軍が使ったナバホインディアンの秘密コードをめぐる戦争ドラマ。梅雨まっさかりの6月27日(木)、パークハイアット東京にて監督・俳優来日記者会見が行われた。ヘアスタイルはよく似た2人だが、にこやかに登場したウー監督とは対照的にニコラス・ケイジは難しい表情。ご機嫌斜めな訳じゃなく、これがケイジ的スタイルらしい。
『ウインドトーカーズ』
日本軍の猛攻を受け、部下4人を失い、自らは左耳に障害を負ったエンダーズ伍長(ニコラス・ケイジ)の新しい任務はナホバ族の通信兵とペアを組んで彼の戦場での安全を守ることだった。
日本公開: 8月
上映時間: 2時間14分
配給: 20世紀フォックス映画
(C)2001 TWENTIETH CENTURY FOX.

Q:今回の作品も、ジョン・ウー監督作に特有の「男の友情」がテーマになっていますが、友情についてどんな風に考えていますか?
ニコラス(以下N):お互いを尊敬しあう忠誠心、どんな状況でも互いを守りあう心が大切だと思う。それと同時にユーモアのセンスも大事で、同じことを共に笑い合えること。そして、もちろん一緒にお酒を飲んだりして、育まれていくと思う。
ウー監督(以下W):私自身、友情というものをとても大切に思いますし、この映画で、戦場での友情がどんなものか気付いてくれたら、と思います。日本や中国は友情や忠誠心を重んじる国。私はそれをアメリカ映画のなかで描いてきたつもりです。それは男同士のものだけではありません。女性のなかにももちろん友情は見られるわけで、実は次回は女版『フェイス/オフ』のような企画も考えています。反目していた2人の女性が、次第に分かり合っていくような映画です。
N:僕は出してもらえるのかな?(笑)

Q:美しいアクションスタイルを持つ監督は、今回なぜ、第二次大戦の知られざる一面を描こうと思ったのですか?
W:戦争映画の中にはすばらしいヒューマン・ストーリーが含まれています。これはナバホ言語を使ったコードトーカーを描いた、事実に基づく物話です。戦争はどちらにとっても悲劇であり、何のためにもならず、友情だけが唯一人間らしいものであることをシリアスに描いています。今まで私の映画の中で表現されてきたような、スタイリッシュでドラマチックなアクション、時にバレエのような華麗な演出ではなく、よりドキュメンタリーのような描き方で、戦争の恐ろしさを的確に描こうと思いました。危険にさらされた感情的なインパクトを実感してもらいたいですね。本当にリアルなものを目の前にして、決して楽しいだけの現場ではなかったと言えます。


Q:2人は、お互いの仕事振りについてどう感じていますか?
W:脚本を読んだ時、すぐにニックの顔が思い浮かびました。彼はいつも、いい演技とはどんなものかを示してくれます。豊かなアイデアを提供してくれ、現場で怒鳴るようなことは一度もありません。実は当初、脚本のなかで彼の役はアイルランド系の役でした。それをわざわざ、イタリア系に変えてもらったのです。
N:ジョン・ウー監督はとてもオリジナルな人。常に他人への敬意を持ち、周りの人のことを考えているんだ。役者に自信を与えてくれる監督で、彼のためにベストを尽くそうと思わせてくれる。ハリウッドの大作映画では、オリジナルであることを恐れる傾向があるけれど、ウー監督はいつも非常にクリエイティブで、一瞬にして電気が走るような、インスピレーションの効いた演技を引き出してくれる。最もハイレベルの、真のアーティストだよ。


Q:ニコラス・ケイジといえば、役作りのために虫を食べたことがある、という話がありますが、今回はどのように取り組みましたか? 子供に日本語で語りかけるシーンもありますね。
N:俳優をはじめて最初の10年は、メソッド・アクティングに凝っていたからね。今は、セットでは役になりきるけれど、仕事を離れたら役を引きずることはなくなったよ。日本語を話すシーンは僕のアイデアなんだけど、そのほうが情感が生まれると考えたから。実は小学校4年の時にカリフォルニアで日本語学校に通っていたことがあって、今はすっかり忘れてしまったけれど、日本語を聞くとどこか耳慣れた感じを受けるよ。俳句も作ったんだ。シロヤマ、ヒロオカ……(?)。


Q.ナバホの文化を描く上でどんなリサーチをしたのですか?

W:ナバホに関する文献を読み、実際のナバホリーダーや戦争で活躍したコードトーカーにも会いました。彼らは非常に温かくフレンドリーで、ユーモアのセンスも優れた、誇り高い人々です。しかしハリウッドでインディアンというと、いつも肩肘を張ったような描き方をされます。この映画では、彼らがどんなことを感じていたのか、その人間性を感じ取ってもらいたいですね。

(竹内 詠味子)

 

 

 

 

 

 

 

 

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