シネマトゥデイ

マイノリティ・リポート
トム・クルーズ、スティーヴン・スピルバーグ来日『マイノリティ・リポート』記者会見、第15回東京国際映画祭

(C)2002 TWENTIETH CENTURY FOX and DREAMWORKS L.L.C. CR: DAVID JAMES
『マイノリティ・リポート』
2054年、ワシントン。犯罪予防局の設置で今や殺人事件はゼロ。事件は、予知能力者(サマンサ・モートン)の脳を通して映写される。ある日、主任刑事のジョン(トム・クルーズ)は、その映像に見知らぬ男を殺す自分の姿を発見する。
製作年: 2002年
日本公開: 12月7日
(日劇1他全国東宝洋画系)
2時間25分
配給:20世紀フォックス映画
カラー/ビスタサイズ/DTSステレオ
カラー/パナビジョン(1:2.35)/ドルビーSR・SRD・EX,DTS,SDDS

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東京が騒がしい! 今年で第15回を迎える東京国際映画祭。オープニングで上映されるのは、ヒットの未来も予知するような話題作『マイノリティ・リポート』。世界中でプロモーションを仕掛けてきた夢のゴールデン・コンビ、スティーブン・スピルバーグ監督とトム・クルーズが、いよいよ来日した!830名を超えるマスコミが集合した記者会見で、にこやかに登場した2人はがっちり肩を組んで、固く結ばれたパートナーシップを見せ付けた。


スピルバーグ監督(以下SS):16年ぶりの来日で、東京国際映画祭に新作を持ってこられて誇りに思います。トムと一緒に東京に来ることができ、とてもうれしいです。


トム・クルーズ(以下TC):『ラスト・サムライ』の撮影で数週間前に来日したばかりですが、スティーブンと僕は、『マイノリティ・リポート』のラストステップは東京で、と決めていました。とても誇りに思うとともに、これで『マイノリティ~』の仕事が最後と思うと淋しい気もします。


Q:この作品を作るにあたって、どのように意見を出し合い協力していったのですか?
SS:僕とトムは、まさしく僕が16年前に日本に作品を持ってきて以来、実生活でも親友なんだ。だからコラボレートはとても簡単だった。昔から、何かを一緒に作ろうと話していたんだけれど、最初にトムがこの短編を僕のところに持ってきたんだ。これまでのどんな作品よりも、インスピレーションを刺激する物語だった。


TC:スティーブンは僕の親友であり、アーティストであり、いつも素晴らしい冒険を生み出しています。彼との仕事はとてもやりやすかったし、彼の無限の創造性を見るにつけ、興奮し驚かされました。物語のなかに、まるで指揮者のように事件のイメージを映しだすシーンがありますが、脚本にはなかったこのシーンもスティーブンのアイデアです。物語に何層ものレイヤーを与えるすばらしい語り手で、ヴィジョンを描く想像力で彼に勝る人はいません。監督という技を、100%ものにしています。よく、仕事以外でも撮影現場に遊びに行きますが、そのたびに彼の才能が開花することに驚嘆しています。ちょっと、長くしゃべりすぎましたね。(日本語訳を話し終えた戸田奈津子さんに「サンキュー」のキス)


Q:犯人の名前が、木製のボールに書かれて転がってくるシーンは、まるで養鶏場の卵のようです。テクノロジーにあふれた未来のなかで、この部分だけをローテクに見せているのはなぜですか?
SS:するどい質問ですね。まさにおっしゃるとおり、僕たちはあのボールのことを、エッグ=タマゴと呼んでいました。3人のプリコグ(予知能力者)が居る部屋も、あたかも保育器のようです。これはすべて、「誕生」というアイデアに関わっています。犯罪を未然に防ぐという、新しいアイデアの誕生を意味しているのです。


Q:スティーブン・スピルバーグとトム・クルーズといえば、まさに最強のコンビと呼ばれていますが、それについてどう思いますか?
SS:最強コンビか…いいね。(トム、隣で大笑い) トムはどんな役でも演じることができて、いつも異なる役柄を演じている。『アイズ・ワイド・ショット』のような難しい役も、辛い演技を要求された『マグノリア』でも、『バニラ・スカイ』でも、どの作品でも同じトムではないんだ。作品ごとに変装し、「トムの映画」というものは存在しない。トムは、僕が尊敬する「キャラクターを達成できる俳優」である、ヘンリー・フォンダやスペンサー・トレイシーの仲間入りをしたと思う。今後も一緒に仕事をして、毎回違ったトムに出会えることを期待したい。


Q:短編を監督のもとに持ち込んだ、ということですが、この物語のどういう部分に惹かれて映画化を考えたのでしょうか?
TC:ストーリーを読んで、まずは直感的に胸にジンとくるかどうか。『マイノリティ・リポート』は、とても個人的でありながら、社会に大きな関わりを持つ話です。ストーリーに大きなパワーを感じました。映画好きな俳優として、実はスティーブンに脚本をもって行くのはとても怖いことなんです。僕が面白いと思ったストーリーに、彼がどんな反応をするかドキドキしてしまいます。スティーブンは、どんなに大きなスケールの物語でも常に人間を描きます。人間の経験や人間の旅を通じ、ユニークな映像を作り上げます。今回、彼の生み出す大きな旅に出会い、彼がそれをどのように料理していくか目撃する機会を与えてもらいました。


Q:大監督と大スターのお2人ですが、あえてご自身のマイノリティな部分を挙げるとすれば、どこでしょうか?
SS:僕の家族の中では、7人の子供がマジョリティで、僕はマイノリティなんだよ(笑)。この映画は万人に受けるというより、時間をかけてじっくりと見ないと理解できないかもしれない。もしかしたら、特殊な趣味を持った人やユニークな考えの人に受けるかもしれないね。マジョリティ・プレイヤーと思われている僕とトムが、マイノリティ映画を作ったってことだね。でも、日本ではマジョリティ(たくさん)の人に見てもらいたいよ。


Q:映画に登場するプリコグのように、特殊能力を持つことが出来るなら、何を望みますか?
SS:ミス・アメリカの女の子みたいな答えは言いたくないな…世界平和とか?(笑)。 僕はよく、町で見かけるユニークな人を観察して、一時間くらいの間彼になってみたいな、と思うことがあるよ。

TC:僕はスティーブンみたいな才能がほしいね。子供の頃はパイロットになりたくて、空を飛ぶことに憧れました。


Q:「誰でも逃げる」のキャッチ・コピーのように、何かから逃げ出したくなったことはありますか?
SS:もちろん!『モンティ・パイソンとホーリー・グレイル』で「逃げろー!」って叫ぶシーンを思い出すな。逃げることは最も英雄的な行為でもあるんだよ。でも、この映画に関してはみんなが映画館にRunする(逃げるのではなく、走ってくる)ことを願っています。

TC:僕の人生は子供の頃から冒険に満ちていて、チャレンジすることがたくさんありました。多分、逃げた方がいい状況のこともあったけれど、もっと知りたい、という好奇心のほうが勝ってしまうのです。まるで、向こうからやってくる電車に向かっていくような性格なんです。


SS:でも僕は、トムが女の子に追いかけられて逃げ回っているのを見たことがあるよ(笑)。


10月26日(土) 帝国ホテルにて
取材・文/竹内詠味子


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