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『オールド・ボーイ』カン・ヘジョン独占インタビュー

取材・文:平野敦子

今年のカンヌ国際映画祭で、見事グランプリを受賞した話題作、『オールド・ボーイ』。『JSA』のパク・チャヌク監督が、土屋ガロン原作の同名のマンガを元に映画化。ある日突然誘拐され、15年間も監禁された男の愛と狂気と復讐の物語を描き出す。その一筋縄ではいかない展開にうなる傑作だ。主演は『シュリ』のベテラン俳優、チェ・ミンシク。共演は若手実力派、『春の日は過ぎゆく』のユ・ジテ。300人もの候補者の中から本作のヒロインに抜擢され、堂々とした演技を見せた、カン・ヘジョンにその心境について聞いてみた。

■ 300人の中から大抜てき

Q:300人もの中からヒロインに選ばれたときの気持ちはいかがでしたか?

私がヒロインに決まったと聞いたときは、本当にうれしくて夢のようでした。あまりにもうれしすぎて、今ではそのときのことをはっきりとは覚えていないぐらいです。人間ってあまりにも、うれしいときや、何かに没頭しているとき、あるいは死ぬほど辛いときなどは、そのことを覚えていられないものなんですね。まさにそのときの私がそれで、まるで夢見心地という状態でした(笑)。

Q:自分が選ばれるという予感はありましたか?

まったく自信はありませんでした。そして結果についてもまったく予測がつきませんでした。でも逆に“受からないだろう”という予感もなかったことは確かですね。

■ ユ・ジテさんは先生

Q:ベテラン俳優のチェ・ミンシクさんや、若手大物俳優のユ・ジテさんとの共演はどうでしたか?

とても素晴らしい経験でした。チェ・ミンシク先輩とは共演する場面も多かったのですが、演技の大きな助けにもなってくださり、私はとてもリラックスした状態で芝居をすることができました。それと同時に先輩は、“演じる”ということにおいては、最初から最後まで本当に完璧な、落ち度のない演技をしていらっしゃったのです。ユ・ジテさんの方は、私がチェ・ミンシク先輩を仰ぎ見て尊敬のまなざしを向けているとするならば、もう少し手が届きそうな近しい存在でした。彼はとても優しい方でもありますから。たとえばユ・ジテさんが、監督や他の俳優さんたちと接している姿を見て、私も「あぁ、このようなときにはこのようにすればスムーズに話が進むんだな」という風に納得するんです。彼の行動を見て、まねて、見習っていました。だからユ・ジテさんは私にとって、まるで先生のような方でした。もちろん彼が直接私に何かを教えたというようなことはないのですが、私は自然と彼を先生のように慕っていたということです。

Q:チェ・ミンシクさんとユ・ジテさんはタイプが違いますが、どちらが好みのタイプですか?

いやぁー! お願いですから、私にそのような難問に答えさせないでください!! とにかくお2人とも素晴らしくて素敵な方々で、全然違う魅力を持ち合わせていらっしゃいますから。

Q:今回は年齢差のある男女の恋愛が描かれていましたが、それは難しいことだと思いますか?

いいえ、全然。恋愛に年の差は関係ないと思います。

Q:ではつき合うのなら年上の男性がいいですか、年下の男性がいいですか?

うーん、年下の男性はあまり好きではないですね……。

■ 15年間の監禁

Q:今回主人公は15年間監禁されてしまうのですが、自分が同じようなめにあったらどうなると思いますか?

精神に異常を来たして死んでしまうか、あるいは環境に適応して生き続けるか、2つに1つだと思います。この映画の主人公の、オ・デスのとった行動とあまり大差はないと思いますよ。彼も最初は自殺をしようとしましたし、その後は生き長らえて復讐の鬼と化したわけですから。

Q:映画の中の衣装も素敵でしたが、普段はどのような格好が多いのですか?

そうですね。どちらかというとパンツスタイルが多いです。今日の格好は英国風かなぁ……。ヨーロッパスタイルという感じですかね。

Q:この映画の韓国での観客の反応はいかがでしたか?

ありがたいことに観客の反応はとても良かったです。上映館数の割には、観客動員数はとても多かったですから。興行的にも成功ということですね。

Q:男性客と女性客とどちらが多かったですか?

どちらかといえば女性の方が多かったように思います。

■ ハリウッド・リメイク

Q:日本ではどのような方々に観てもらいたいですか?

とくにどの年代の方などという限定もしませんし、このような職業の方とかいうこともありません。老若男女を問わず、とにかく1人でも多くの方々に劇場に足を運んでいただけたらと願っています。

Q:この作品はハリウッドでリメイクされるそうですが、自分が演じた“ミド”役は誰に演じてもらいたいですか?

そうですね……。個人的には少しあどけなさの残るウィノナ・ライダーさんとか、『ボーイズ・ドント・クライ』のヒラリー・スワンクさんなどがいいかと思います。

Q:憧れの女優さんとか、こうなりたいという人はいますか?

憧れている女優さんはいません。ただ尊敬している方はいます。キム・ホジョンさんという、演劇界で名をはせていらっしゃる方です。私が「こうなりたい」と思っているのは、年齢を重ねた、味のある女優さんです。もちろん私はこれからもずっと女優として生きて行くつもりですから!

■ 浅野忠信さんのファン

Q:浅野忠信さんのファンだということですが、いつか共演してみたいですか?

浅野忠信さんとはカンヌのカフェで偶然お会いしたんです。たまたま知り合いの日本の記者の方が、私が浅野さんのファンだと知り、紹介してくださったんですよ。私は「浅野さんのファンなので、お会いできてとてもうれしいです。『座頭市』も拝見させていただきました」とご挨拶しました。そうしたら浅野さんも「会えてうれしいです。いつか映画でご一緒できたらいいですね」とおっしゃってくださったんです! それはもちろん通訳の方を通してのお話でしたので、実際彼が本当にそうおっしゃられたかどうかはわかりませんが(笑)。

小さな顔と華奢な体。そして何より大きな瞳が印象的なカン・ヘジョンさんは、これまでの韓国の女優にはない、自由で活発な雰囲気を身にまとっている。英語、日本語を巧みに操り、大先輩のチェ・ミンシク氏について語るときには必ず尊敬語を使い、浅野忠信さんの話になるとが全身を乗り出して来る。映画の中の“ミド”のように、傷ついた中年のアジョシ(オジさん)を温かく包み込む母親のような包容力と、現代の若者のしなやかさやしたたかさを合わせ持つ、賢くてチャーミングな女性だ。“女優”として年輪を刻みたいと願う彼女の次回作は、本作同様パク・チャヌク監督と、三池崇史監督、香港のフルーツ・チャン監督によるオムニバス・ホラー、『美しい夜、残酷な朝』。現在映画への出演依頼が殺到しているという彼女の今後の活動も要チェックだ!

『オールド・ボーイ』は11月16日、シネマスクエアとうきゅうにて公開。

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