シネマトゥデイ

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わたしのヨン様をもとめて? それとも仕事で新境地を開くため? はっきりした理由は本人にも謎のまま、直感だけを信じ、いきなり韓国へ留学した安田佑子のエッセイ連載開始です!

<その4>ペ・ヨンジュン訪日レポートin韓国・仁川国際空港

イラスト:ますっく

●まさかのヨン様取材

11月24日の夜だった。
23時くらいに電話があった。韓国の制作プロダクションのCさんからで、なんと。韓国で初めてのお仕事の電話だった。日本の某テレビ局からのお仕事らしい。

依頼人のCさん(日本語べらべらです)「あのー。ペ・ヨンジュンさんが明日日本に行くということで、仁川空港に取材に行くんですが、明日ってあいてますかあ?」

なにいいいい(嬉←右脳)?!しっしかし(焦←左脳)。明日の午前中は語学学校の試験が……。休めば進級はできない。ここは涙を飲んで断るか……すると。午前便で行くのが有力なので、それなら取材した後に試験を受けられるとのこと。

……どうしよう。と左脳、でもっ、でもっ。自信はないけど韓国に来てお仕事ができるのは本当に光栄な話である。

それも今や日韓親善無形文化財のペ・ヨンジュンさんの取材だよ……と右脳。
悩んだのもつかの間。右脳が勝利した。

そして私は3時まで一応勉強をして仮眠をとり、5時に起床。スタッフと一緒にいざ仁川国際空港へ。午前7時すぎに空港に着いた。どうやらすでに成田空港ではヨン様を出迎える徹夜組がいて大騒ぎになっているらしい。……てことは仁川空港も……?
と、思いきや。

●いたってフツーだった仁川国際空港

 

 

 

あれ。あれれ。
仁川空港はいたってフツー。
いつもの午前中のように混雑はしていたが、ファンと思われる塊もプラカードもないし、皆トランクを持った旅行者に見える。

ヨン様は韓国よりも日本で人気がある。といっても間違いはないと思う。
もちろんヨン様は韓国でも有名人で、ファンもたくさんいるが、日本のファンの熱狂ぶりは韓国の比ではない。よく韓国人の友人に「なんで日本人はあそこまでガッツがあるの?」と聞かれる。日本人がではない。日本のヨン様ファンにガッツがあるのだ。でもさすがに仁川空港までは来ないか。(←この考えは29日のヨン様の韓国帰国時に間違いだったことがすぐにわかるわけなんですけど……。300人の日本人ファンが仁川空港でヨン様は出迎えました。)

私たちの情報では、ヨン様は何度か飛行機の予約を変えているみたいで、最終的にどの便で行くのかはっきりしていないとのこと。しかし、成田のファンの予想同様(来日レポートin成田空港参照)、一緒にいた韓国人ディレクターOさんも「韓国人なら絶対に韓国の航空会社で行くと思う」ということだった。

そうなると便は絞られてくる。
しかし、普通の人なら2時間前から1時間前に空港に来なくてはいけないだろうが、有名人はどうなのだろう? 裏口があったりして、チェックインも他の誰かがして本人は直前に入ればよかったりして?さらには韓国にある別の空港、金浦空港に行っちゃっていたりして……?

8時、9時、と過ぎてもファンの塊はない。日本のマスコミは集まってきた。人数は把握しづらい。仁川空港は横に長く、入り口がいっぱいあるかどこから入ってくるのか全くわからないのでどこの局も散り散りになっているからだ。ファンも分かれて待っているのかもしれない。私の仕事をした某テレビ局もカメラ、リポーターを何人も出して、あちこちで待ち受ける。

ヨン様の車と同じ車種が空港に向かってくるとの情報があり、私たちのクルーは外で待ち受ける。寒い~眠い~。次乗るとすれば11時すぎの便である。そしてもう時間は10時をまわっている。やっぱり芸能人だから、もう裏口から入ってしまったんじゃないかしら……」と弱気になっていたところに電話を受けていたディレクターさんの叫び声。
「来たらしい! あっち! あっち!」

●なんと。普通に一般の入り口からヨン様登場

午前10時15分。
指差す先を見るとはるか彼方、私のいたところから完全に正反対の入り口。走る。とにかく走る。全速力で走る……。

空港の出発ロビーに入って全速力で走っていたら、黒い塊が。カメラとマイクがその塊から飛び出ている。ヨン様はどこでしょう?見えませーん!

ずんずん近づいていくと、うわ。ヨン様@1メートル先!

……すんごいうらやましい情況に見えると思うのですが、弱ちんの私はヨン様を満喫できる余裕がなくて、姿はとらえているけれど、お仕事だと思うと同時に脳みそもフル回転。空港の入り口から出国審査場に入っていく間の数十メートルの間が勝負です。この輪に突入して取材しないと私は役立たずな訳で、そのプレッシャーで血糖値急上昇。

成田空港に着いた時の映像を後日見ると、機動隊まで出ちゃって、むきむきのガードマンを含めた男性スタッフがヨン様を囲み、ロープの間を通っていたけれど、こちらにはロープなんてなくてヨン様とカメラとインタビュアーがおしくら饅頭状態で移動している感じ。機動隊? いません、いません。このヨン様withマスコミの塊を見つけて、散らばっていたファンが集まってきた。もちろん偶然居合わせた旅行者も追いかけてくる。これははっきり言って成田で待っているファンよりも間近に見られている訳で、文句なしにおいしい。

●もみくちゃになりながらも・・・笑顔

ヨン様は黒のスーツにサングラスで、こんなにもみくちゃ(ファンではなくマスコミに)なのに笑顔崩さず。すごい。プロです。四方八方からマイクとカメラが向けられる中、踊るように軽やかに質問に答えている。

とりあえず下手くそな実況をしていた私も、なんかヨン様に聞かないとっ。どうしよ。どうしよどうしよ。

「日本では今回どんな事をしたいですか?」

「日本ではたくさんのファンが空港で待っているようですが?」

「写真集を日本のファンにどう楽しんでもらいたいですか?」……あああ。日本語なら浮かぶのよ日本語なら。でも。私の韓国語能力ではこの質問を頭で組み立てている間にヨン様が成田に着いてしまううううううう。

やっとこさで輪の中に突入し、一言。
佑子「イルボンペンハンテ メシジチュセヨ……・(日本のファンにメッセージください)」(←あとで日本の友達に話したら『「メッセージチュセヨ」だったらあたしにだって言えるわよ。』と爆笑された・・・くそおおお。)
すると顔を私のマイクの方に向けて一言。

ヨン様(微笑)「アンニョンハセヨ~」

つつつ、通じた♪
と、感動しているのもつかの間。まもなく出国審査場の自動ドア(こちらは職員用を利用)を越えて行ってしまった。

余韻にひたっている暇はない。その後、ツアーのフリータイムに合わせてヨン様を見送りに空港に来ていた神戸の女性グループや、韓国人のファンなどに原始人韓国語でインタビューをして、午前10時半にお仕事終了。

スタッフへのお礼もそこそこに私はタクシーで学校までぶっとばし、期末試験を無事受けることができたのだった。

脱力。脱力。脱力~。ほえええ。
後でビデオを見て自分の下手くそぶりに頭を抱えた。韓国語はおろか日本語も不自由ですうううう(泣)。

でも韓国に来て二ヶ月。こんなにも早く韓国の俳優さんにインタビューをする機会をもらえたことをとても幸せに思った。


■安田佑子プロフィール■

仙台の局アナからフリーに転向し上京。TV,ラジオ、ナレーションの仕事を経て映画祭の司会や映画ライターの端の端の端っくれとして奮闘中。2004年9月よりソウル在住。東京を月に1−2度往復する生活をスタートさせたばかり。右脳が決めた無謀な決断に左脳は迷惑こうむり中。
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