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ティルダ・スウィントン
『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』
『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』ティルダ・スウィントン インタビュー

取材・文・写真:FLIXムービーサイト

日本での公開を間近に控えた『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』。出演者たちが、アンドリュー・アダムソン監督とともに来日した。ファンタジックでありながらリアルなキャラクターが続々と登場する本作で圧倒的な存在感を誇っていたのは、本作で氷のように冷たい表情を持ち、ナルニア国を雪の世界に変えてしまった白い魔女役を演じたティルダ・スウィントン。そして子どものころから原作の大ファンだったというアンドリュー・アダムソン監督に、本作にかけた情熱を語ってもらった。

■双子の子どもたちは8歳

Q:作中でのあなたの役柄について……

彼女は人間のように見える白い魔女で、とても悪い魔女なの。撮影前に私と監督のアンドリュー・アダムソンで役柄についての打ち合わせをしたのだけど、すごく楽しい仕事だったわ。物語の中に出てくる魔女の姿を世界中の子供たちが想像で膨らませていたはず。そして撮影の前は、この作品がどんな映画になるのか誰も予想をすることが出来なかった。だからそれを映像化するにおいて、彼女をどういったビジュアルにするのか、彼女の悪をどのように表現するかはとても重要なことだったのよ。

Q:その打ち合わせであなたが出したアイデアは何でしょうか?

彼女は人間の魔女ではないってことね。物語に出てくる魔女というのはたいてい人間だけれど、この作品の魔女は人間じゃなくて、「悪」の象徴。だから、氷のように冷たい表情をしているように撮影でも心がけたわ。

Q:あなたの双子のお子さんは、あなたの姿をなんとおっしゃっていましたか?

今、彼らは8歳なんだけど2人ともまだ観ていないわ。この映画を観るよりもたくさんやることがあって忙しいみたいね(笑)。でも、ほんとは観たくないみたい。誰も、自分の母親が悪役を演じている映画なんて観たくないでしょう? でも逆に観せたほうがいいのかしら(笑)? 言うことを聞くようになるかもしれないけど……そんなことしなくてもいい子だから必要ないわね!

■2時間同じ姿勢のときも

Q:CGと融合して完成した映画をご覧になった感想を教えてください。

撮影していたときは、どんな映画になるのか少しぐらい想像できても、まったく予想できなかったわ。アスランにしてもどんな王がでてくるのか分からなかったし。わたしたちはとにかくアンドリューの言うことに対して「分かったわ。私たちはあなたを信じるわ」と言ってただ信じるしかなかったの。どんな映画になるのか想像できない一方で、この作品には純真無垢な物語的な要素もある。スペシャルエフェクトのキングであるアンドリューは、この2つをみごとに融合してとても魅力的な作品になったと思ったわ。

Q:一番大変だったシーンは?

この映画はすべてがチャレンジの連続だった。でも一番覚えているのは、戦いのシーンで同じ姿勢で「そのままちょっとだけ待っててください」って言われたまま2時間近く待機していたことね。でも過ぎてみればそんなつらいことなんて忘れていて、今はとてもいい思い出よ。

■日本の剣も使った

Q:アクションシーンは、大変でしたか?

最高だったわ。日本の剣でどのように戦うか学んだしね。始めは何をどうすればいいか分からない状態だったけれど、今の私は戦い方を知ってる (笑)! 子供たちと戦いごっこをして遊べるし、とっても便利よ。

Q:日本の皆さんにメッセージをお願いします

もし何もすることがなくて時間をもてあましてしまったらぜひ『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』を観てください。でも、もし何かしなきゃいけないことがあるなら、それをまず、してから観にいってくださいね。人生という旅は流れるように過ぎていってしまうものだから。大切なことを優先して、そして『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』というすばらしい旅に出かけてください。

<アンドリュー・アダムソン監督>

■「ナルニア国物語」の本の大ファン

Q:いつ撮影を決めましたか?

いつだっけなあ? 2002年6月にプロデューサーとミーティングがあったんだけど、そのときはとにかく疑っていたよ。本当に自分なのかってね。でも僕は小さいころからこの「ナルニア国物語」の本の大ファンだったんだ。だからどうしても監督がやりたくて、アメリカ人受けがいいように、とにかくずっと微笑を絶やさないでいたよ。どうやらそれがよかったみたいだね!

Q:この映画は、初めてあなたが人間を使って撮った映画ですね

ははっ。そう、初めてのライブ・アクションフィルムだね。僕も、人間と仕事はしてるんだよ。『シュレック』の声優のキャメロン・ディアスとか、マイク・マイヤーズとか(笑)。

■初めての実写

Q:初めての実写ということでプレッシャーは感じましたか?

違ったプレッシャーを感じたね。アニメは自分の思い通りに役者を動かせて自分のペースで作っていけるんだけど、実写はそういうわけにいかない。時間に追われながらカメラの配置を作って、俳優に指示を出して、しかもそのわずかな時間でさえも膨大なお金がかかってるんだからね。なんでもパッパと決めていかなきゃいけないのは大変だった。

Q:この作品を監督するにあたって原作にプラスしたアイデアはありましたか?

原作は小さな子供たちのための壮大なおとぎ話のようなストーリーだったけど、僕は物語を実話、つまり、まるで現実に起こった出来事のように描きたかった。この作品を観た誰しもがナルニア国はあるんじゃないか?と実際に思ってしまうような映画にしたかった。
アスランにしても本物の人間のようなキャラクターとして描いたつもりだよ。

Q:アスランはライオンにしておくにはもったいないほどのすてきなキャラクターでしたね。

そうなんだ(笑)。僕の周りの女性たちもみんなそう言ってくるよ! 「アスランってなんだかセクシーよね」ってね。アハハ。

■『シュレック』とは正反対

Q:『シュレック』は、ユーモアたっぷりの映画でしたが、今回もなにかしらのユーモアをいれようとしたのでしょうか?

そうだね。ぼくはユーモアというのは映画にとても大切なものだと思ってる。でも、この作品は、ライトに観られる『シュレック』とは正反対の作品。そこで僕が気をつけたのは、ユーモアというよりもむしろ、観客をあきさせないことだね。この作品を監督することが決まってからネットでよく見かけたのは「あの監督にやらせたらめちゃくちゃ、軽い作品にされちゃうんじゃない?」っていう心配の声。だからそうならないように、気をつけたよ(笑)。

■ピーター・ジャクソンとは仲良し

Q:とても面白い偶然ですが、『ロード・オブ・ザ・リング』の原作者と、『ナルニア国物語』の原作者は親友同士だった。映画を監督したピーター・ジャクソンはあなたとおなじニュージーランド出身ですね。お2人の関係はいかがでしょうか?

すごく仲良しだよ。とくに今回は、この作品を僕が作ってる間に彼は『キング・コング』を監督していて、ちょうど同じころにクランクアップだったんだ。それで、彼はゴリラ、僕はライオンに睡眠時間を削られていたからお互い励ましあって頑張っていたよ。ピーターからある日メールをもらったんだ。「アンドリュー、この仕事またやりたいと思う?」ってね(笑)。それだけ2人とも疲れきっていたんだよ!

Q:ナルニアの続編の予定は?

もうすでに取り掛かっているところだよ。でもその前に、ちょっと休暇が欲しいから、ゆっくり休んでから、次回のナルニアに取り掛かろうと思っている。

Q:今回のロケは、あなたのホームタウンであるニュージーランドで撮影されたということでしたが、撮影はいかがでしたか?

いろんなところをロケハンをして探したんだけど、結局ニュージーランドが一番いいっていうことになったんだ。自然がまだたくさん残っていることや、広大な敷地はもちろん、なによりも素晴らしかったのは現地のスタッフの持つ情熱。彼らはすでに『ロード・オブ・ザ・リング』でも映画製作の経験を積んでいたんだけど、長いキャリアがあって映画を「仕事」としているハリウッドとは少し違っていた。今回のニュージーランドスタッフはみんなフレッシュなんだ。現場が楽しくて仕方がなくて「毎日が興奮の連続!」といったところかな? だから仕事をしていてもとても楽しかったんだ。

クールな雰囲気はそのまま、双子のお母さんとは思えない美しさのティルダ・スウィントンは、こちらに気を配ってゆっくりと考えながら話す姿からとても知的な印象を受けた。アンドリュー監督は、撮影を振り返りながらときおり大笑いしたりしてしまう楽しい監督。ナルニアが好き、これからもこの作品のメガホンをとり続けたいと語ったアンドリュー監督。第2弾がいまから待ち遠しい!

『ナルニア国物語第1章:ライオンと魔女』は3月4日より全国にて公開。

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