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松雪泰子
『子ぎつねヘレン』
『子ぎつねヘレン』松雪泰子単独インタビュー

取材・文:平野敦子 写真:FLIXムービーサイト

テレビドラマ「白鳥麗子でございます!」で大ブレイクし、若い女性から憧れの人として熱い注目を浴びる松雪泰子。そんな彼女が『MONDAY』や『アナザヘブン』以来、久々にスクリーンに登場。「子ぎつねヘレンがのこしたもの」というベストセラーの実話を基に映画化された『子ぎつねヘレン』でキーパーソン的な役柄を演じる。今回彼女は三重苦を背負った子ぎつねを拾い、なんとかして生かそうとする息子を、太陽のように明るく照らす母親役にふんする。目も耳も不自由な子ぎつねとの短い交流を描いた感動のドラマについて、またキタキツネとの共演や北海道ロケの話についても熱く語ってもらった。

■キタキツネ最優先の撮影現場

Q:まずは3年ぶりの映画出演でこの作品を選んだ理由について聞かせてください。

脚本を読んでみて、家族と動物が触れ合う中での心の葛藤(かっとう)を描いていて、きっと心地よい感動を生む作品だと感じたからです。

Q:動物は何か飼われているのでしょうか。

ワンちゃんを1匹飼っています。

Q:これまでにキタキツネを近くで見たことはありますか?

イタチは見たことはありますが、キタキツネはないです(笑)。

Q:キタキツネとの共演はどうでしたか?

やはりキタキツネは野生動物なので、なかなか調教できるものではないんですね。ですからタイミングを見計らってキツネの動きにこちらが合わせるという感じで撮影しました。

Q:では、撮影時の待ち時間も多かったのでしょうか?

いいえ、それが結構スピーディにテンポよく進んだんです。「キツネちゃんが入りました!」と言うともう即撮影でしたから(笑)。

Q:子役の深澤嵐君との相性はバッチリでしたか?

はい。最初は彼もちょっと照れていたようですが(笑)。

Q:それは松雪さんがきれいだからですよ。お母さんというよりはお姉さんという感じですよね。

そうですか!?(笑)。

■北海道では鹿に遭遇!

Q:北海道でのロケはどうでしたか?

最初の5月頃のロケは少し肌寒かったんですが、それからしばらく私は間が空いて、7月ごろまた参加した時はすごく暑かったです。

Q:ロケ地の網走市辺りは夏でもかなり寒いらしいですが。

なんだかすごく天気が良くて。私の場合後半の撮影はスタジオも多かったので、寒さで苦労したということはありませんでした。

Q:また北海道に行ってみたいですか?

そうですね。割と私はスタジオの中でのお芝居も多かったので、そういう意味ではあまり北海道を堪能できてなかったんです。ですからまた改めて行ってみたいと思いました。ロケ場所に行く道中、車で走っていたら鹿が出て来たんですよ! すごく感動しました。キタキツネには会えなかったんですけど(笑)。

Q:松雪さんのお気に入りのシーンはどこですか?

私は太一の空想のシーンが好きです。私が演じる母親と太一が2人で抱き合ってぐるぐる回るシーンがいいですね。

Q:今回はカメラマンの役でしたが、ふだんは写真を撮ったりするのでしょうか?

昔はよく海外に行くときなどは一眼レフのカメラを持って行ったりしましたが、最近はもっぱらデジカメですね。

Q:映画業界では「子どもと動物の共演は大変」と言いますが、今回はどうでしたか?

私自身はすごく楽しもうと撮影にのぞんでいたので……。とても慌ただしい撮影だったとは思いますが、あまり緊迫した空気もなく本当にスクリーンに現れているように和やかな感じで進んで行ったのですごく楽しめました。

Q:ご自分でこの映画をご覧になっていかがでしたか?

夢のシーンとか想像のシーンもあったせいか、自分も出演しているんですが、割と普通に楽しんでしまいました。

Q:泣いたりはしませんでしたか。

ちょっと……(笑)。太一が必死になってキツネを抱いているシーンとかぐっときますね。

■ヘレンとの運命的な出会いが人々を救う

Q:もし自分が太一君のように三重苦のキタキツネを拾ってしまったとしたら同じようなことをしたと思いますか。

どうでしょう……。あそこまで純粋に向き合うのってやはり大変なことですよね。目も耳も不自由なキツネにとって何が幸せなのかとか、きっと色々なことを考えてしまうだろうと思います。その上でああいう風に純粋に行動できるかどうかですよね。やはり大人になってしまうと考えずにはいられないですから。世界をまだあまり体験していない子供だからこそ純粋にキツネのことをわかってあげられるんだと思います。それによってきっとヘレンは本当に救われていると思うし、太一はヘレンと接することによってすごく成長するんですよね。私もきっと子供の頃だったら太一と同じように自由に接することができたと思います。

Q:子供がつらい現実を受け入れるというのは難しいと思うのですが。

そうですね。私もそうなのですが、太一の母親のように、子供にも大人と同じスタンスでしっかりと物事を説明してあげることは必要だと思います。子供だからといって物事をごまかすとか、そういうことはしたくないですね。子供は子供で大人とは違う自分なりの感覚とか世界を持っているわけですから。私は映画の中で太一が自分の意志を貫き通してヘレンと関わることによって、彼自身もすごく成長し、救われているのだと思っています。太一もただ大人に言われたからそうしたのではなく、自分が決めたことをやり通して、子供だからこそ大人には知り得ない痛みや苦しみを知って行くという過程がすごく大事だと思うんです。

Q:この映画をどのような方々に観てもらいたいですか?

もちろん家族でも観ていただきたいし、できるだけ幅広い層の方々に観ていただきたいと思います。生きるということや家族の愛について描かれているので、とにかくたくさんの方々に観ていただけたらいいなと思います!

モデル、女優として多方面で活躍する松雪泰子。透き通るような美しさとはかなげな風情を漂わせながらも、しっかりとした考えを持つすてきな女性だった。自分の飼っている犬のことを"ワンちゃん"と呼んだり、キタキツネのことを"キツネちゃん"と呼ぶ姿がなんともキュート! これからもその美貌と才能を生かした彼女の活躍に期待したい。

『子ぎつねヘレン』は3月18日より丸の内ピカデリー2ほかで公開。

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