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シャーリーズ・セロン
『イーオン・フラックス』
『イーオン・フラックス』シャーリーズ・セロン単独インタビュー

取材・文・写真:FLIXムービーサイト

オスカー女優、シャーリーズ・セロン主演の近未来SFアクション『イーオン・フラックス』。ダンサー出身のセロンが華麗なアクションをスタイリッシュに演じ、演技の幅の広さを見せつけた。本年度のオスカーにもノミネートされていた(『スダンドアップ』で主演女優賞)セロンが第78回アカデミー賞授章式に出席した直後、プロモーションのため来日し、いろいろな話を聞かせてくれた。

■首から落ちた大けが

Q:パワフルな女性を演じてみてどうでしたか?

演技の面で力強さを感じるというよりも、役作りのためにいろいろな肉体的トレーニングをしなければならなくて、それをこなしていくことで実際のパワフルさが身についたって感じね。

Q:役作りのために肉体的準備は何かしましたか?

器械体操をできる限り身につけようとしたわ。あとはブラジルの格闘技であるカポエイラもやったし、シルクドソレイユの出演者ともトレーニングをしたの。あとは撮影に耐えられるように体力作りに専念したわ。

Q:撮影中に事故はなかったんですか?

撮影を始めて1週間くらいでケガをしたわ。バック転をしたら手がすべって、首から落ちちゃったの。首の椎間板ヘルニアと診断されて、5日間入院してからアメリカに帰国したわ。撮影は7週間延期。その後は理学療法を受けながら、なるべく早く回復するように頑張ったの。

Q:あなたの情熱やエネルギーはどういうところから来ているのですか?

自分の創造力を満たす何かを見つけられるということは、言葉にするには難しいけれど、一種の魔法のような感じね。難しい役に取り組んだり、活字を映像に変えていく事はとても興奮するわ。仕事が好きだと、人生や仕事を楽しいと感じることは簡単よ。

■オスカーの受賞では人生は変わらない

Q:オスカーを受賞(『モンスター』2004年)したことで人生は変わりましたか?

人生や生活を変えるものではないわ。オスカーはお皿を洗ってくれたり、部屋を片付けてくれないもの。授賞式の次の日には、普段どおりの生活が待っているの。でも、仕事の上ではいろいろな機会やチャンスが増えることは確かだから、それをどれだけうまく活用できるかが大事だと思うわ。

Q:今回はオスカー授章式の夜に日本行きの飛行機に乗ったと聞きましたが。

翌朝だったわね。日本にたつことが分かっていたから、授賞式の後はパーティなどにはいかずにすぐに家に帰ったわ。

Q:イーオン・フラックスの役はどこが気に入りましたか?

彼女が権力に疑問を抱いたところが好きだったわ。この作品を観る若い女の子たちにそのメッセージが伝わればいいと思う。私たち社会は、個々を大切にして、常に自由な思想を持って、自分の意志で物事を考えなければいけないわ。政府が自分のために正しい選択をしてくれると思っちゃだめ。個人と自由な思想を守るためには戦わなければならないのよ。だから、みんなが従順だった世界の中で、彼女が疑問を抱いて立ち上がった女性だったことに好感を持ったし、説明のつかない寂しさの答えを見出そうとしたところがよかったと思うわ。

■金曜の夜はハメをはずす!

Q:撮影で何か特別な思い出はありますか?

この撮影では、みんな友達になったわ。ソフィー・オコネドーとはとても良い友達になって、今でも話をするし、ジョニー・リー・ミラーもね。撮影中はものすごい集中力が必要な映画だったから、金曜日の夜になるとハメを外して飲みにいけるのがみんなの楽しみだったの。翌日はトレーニングもないから、金曜日になるとみんながワクワクしていたのを思い出すわ。

Q:フランシス・マクドーマンドとの共演はいかがでしたか?

彼女はわたしの良い相談相手で、良い友達でもあるわ。おとといくらいにも会ったけど、素晴らしい女優で尊敬しているわ。わたしがなりたいと思っているような女優よ。リスクのある役にも挑戦して、自分の力の限りストーリーを演技で語ろうとする、女優の本質を知っている人。映画界ではセレブとしてもてはやされると、 どうでもいいことにとらわれがちだけど、彼女は女優が何であるかを見失っていない人よ。

Q:女性監督との仕事が多いですか、女性監督と仕事をする方が好きですか?

いいえ。良い監督と仕事をするのが好きなだけ。女性でも男性でもかまわないわ。たまたま3本続けて女性監督の作品に出ただけよ。彼女たちを好きなのは、女性だからではなく、良い監督だから好きなの。良い監督でなければ『スタンドアップ』や『モンスター』のような映画は作れないわ。わたしは、素晴らしいビジョンを持った人やインスピレーションを与えてくれる人と仕事をしたいの。女性に限らず、男性監督と仕事をするのも好きよ。

■容姿なんか気にしちゃだめ

Q:日本の女性ファンへのメッセージはありますか?

いつも応援してくれてありがとう。日本に来るようになって10年くらいになるけど、日本のファンはいつも温かく迎えてくれるわ。女性だけへのメッセージとな ると……そうね。わたしたち女性は自分を大事にしなければいけないわ。自分をとにかく愛すること。ファッション雑誌とかを見て、ルックスや体重を気にして自分に批判的になってはダメ。人生はそういうものじゃないわ。女性は知的な生き物よ。満たされた人生を送るべきだわ。旅行をしたり、小さなことに疑問を持って追求したり。ルックスなんか気にするよりも自分の力を証明しなければダメ。とにかく自分を大切にして、自分を愛して、女性同士お互いにサポートしあうこと。女性はずるいところがあって、意地が悪かったり、嫉妬したりする傾向があるけど。女性はお互いにサポートをし合うことで、世の中で素晴らしいことを成し遂げられると思うわ。

胸元が大きく開いた、黒いセクシーなドレスで登場したセロン。その女性的な外見とは違い、ハキハキと歯切れ良く、どちらかといえば男っぽい口調で一つ一つの質問に答えてくれた。最後に「女性にメッセージをお願いします」というと「女の子だけでいいのね!」といたずらっぽくほほえんだ姿が印象的だった。美しい容姿を持ちながらも「容姿なんて気にしちゃだめ、女性は知的でなくては」というセロンには、お人形さん女優と言わていた彼女の苦悩がちらりとのぞいた。だからこそ、説得力のなるメッセージでもあり、さまざまな苦労を乗り越えてきた彼女の強さがにじみ出ていた。

『イーオン・フラックス』は3月11日より、日劇1ほか全国東宝洋画系にて公開中。

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