シネマトゥデイ

井川遥
『水霊 ミズチ』
『水霊 ミズチ』井川遥 単独インタビュー

取材・文:小林陽子 写真: FLIXムービーサイト

舞台、ドラマと大活躍中の井川遥が、ホラー映画に初挑戦した。水によって感染していく「水霊」の恐ろしさを描いた映画で、離婚歴のあるシングルマザー、響子役を堂々と演じ切った。その癒し系女優、井川遥が『水霊 ミズチ』撮影現場の裏話、水による恐怖体験などを語ってくれた。

■怖がりなわたしがホラーに出るなんて

Q:初めてのホラー映画となりましたが、この役の話が来たときはどんな気分でしたか?

実は、わたしホラー映画が苦手なんです。多分、人一倍怖がりだと思うんです。そのわたしがホラー映画……ちょっとビックリしました(笑)。

Q:山本監督はかなりリアルに作品を撮られると思うのですが、撮影現場はどんな感じでしたか?

CGを使っている場面も多いですね。今回は、わたしの首が飛ぶとか、目が上向いちゃうということはなくて、自分が驚く側なので怖い目にはあっていないです。ただ、映画を観にくる人は、怖い物好きの方が多いと思いますので、観ている人に対して、できるだけ恐怖心をあおるように「キタキタキタキター!(笑)」って、ギリギリまで引っ張ってあげるようにと演技指導されました。

例えばですが、驚き方とか、背後に何かを感じたときに2度見するとか……。細かいしぐさにみんなこだわりがあったみたいです。どういう目線で撮ると怖さを感じるかとか、実際に映像を観ながら「これが怖い」「あれが怖い」と何度もカメラテストを繰り返しながら撮影していました。

Q:撮影現場で怪奇現象は起こらなかったですか?

そうですね……。監督がホラーみたいな方なので(笑)。監督はすごく謎が多いんです。謎なんですよね。(と周りのスタッフに問いかける)

Q:謎というのは?

見ていて不思議なんです(笑)。わたしよりも若い監督なんですけど。監督が「あ、見えた!」って言っても何も不思議じゃないくらい独特の雰囲気がある人なんですよ。わたしが「監督、そういうの怖いです」って言うと「へへ(笑)」って言ったりして。

■懐中電灯は欠かせません

Q:井川さん自身、霊感はありますか?

霊感はあまりないですけど、あまり使われていない建物で撮影していたので、建物の老朽化が、かなり進んでいて、怖さはありました。撮影で午前を回ったときに、ビルの照明が落ちるんですけど、控え室に向かうときに懐中電灯を持って歩いたり、お手洗いへ行くときも懐中電灯を使ったりするんです。そんなときは怖いので、近くの人と常に会話をして恐怖感をしのいでいました(笑)。

Q:それは怖いですね。よく水場に霊が集まると言いますし……。

え!? そうなんですか? 知らなくてよかった(笑)。

■水が怖い……

Q:『水霊』は飲んだ水が体内で毒に変わるという内容ですが、水を飲むことに抵抗はありませんか?

撮影中と直後は水を見るとそんな気がしました。例えば学校の水飲み場とか、さび付いていたり温かったりするじゃないですか。特に今だとマンションの水道は消毒臭いなって思うときがありますから、敏感になりますよね。

Q:普段、お水はどうされているんですか?

買います! いろいろなドキュメンタリーを観てしまうと、『水霊 ミズチ』とは関係なくても飲めないなって思ってしまいますね。

■海ではガンガン泳ぐ派

Q:水で怖い経験をしたことは?

泳ぎがすごく得意なんですよ。ロケで海外に行ったときは、空いている時間を見つけてガンガン泳ぎますね。この間ハワイに行ったとき、波の高さが身長を超えるくらいの場所で泳いでいたんです。そしたら周りはわたしくらいしか泳いでいる人がいなくて……。でも、気持ちいいからウキウキと泳いでいたら、方向を失うくらいグルグルと潮の流れにのまれていたんですよ。それなのに、誰もわたしに気付いてくれなくて、みんな「子どもみたいにはしゃいでいて楽しそうだったね」って(笑)。実際は死ぬかと思っていたんですよ(笑)。

Q:海の中が怖いと思ったことはないんですね?

ないですね。この間もシュノーケリングしていて、泳げるなら外していいよと言われたので、すべて外して潜れるところまで潜ってみました。

■撮影現場は怖い!

Q:ところで、完成品をご覧になっていかがでしたか?

山崎真実ちゃん(野田美里役)が演じた女学生なんですが、髪の毛が抜けたり金魚が口から出たりする様子が痛々しかったですね。現場でも使用前、使用後とメークのチェンジが多いんです。嫌な顔ひとつしないで、よく頑張ったと思いました。間近で見ていても怖かったんですけど、映像で観てみたらもっと怖かったです。

Q:最初のシーンで、井川さんが失踪した教授を探すところがありましたけど、あそこもかなり怖かったです。

そうですね。現場も古めかしい感じがしますし天井も低くて、廊下も人の歩く音がコツコツ聞こえてくるんです。非常灯だけが灯っていて、1人だと怖い場所でしたね。

Q:こういう怖いお話をするときの井川さんのお顔が怖いので、いかに怖かったかが伝わってきます。

アハハ。怖いですか(笑)?

■夫婦役について

Q:共演の渡部篤郎さんのイメージを教えてください。

とても気さくで、面白い方ですね。映画が本当にお好きなんだなって伝わってきますし、屈託のない表情をされるんです。カメラとのやりとり、自分の立ち方なんかも勉強になりましたし、お芝居についても指導していただいて、頼りがいのあるお兄ちゃん的存在です。

Q:休憩時間中もお話を?

よく話しましたね。休憩中に一緒にお食事も行きました。

Q:どんなお話を?

この夫婦役について話しました。結婚後まもなく離婚した設定でしたから、あまりうまくいっていない2人をどう見せるか話し合いました。そんなに仲良く見せないで、恋人なのか結婚しているのか、分からないみたいな。いがみあって離婚した夫婦ではなかったので、恋人役という感覚で演じたり、話したりしていました。

■赤ちゃん大好き!

Q:赤ちゃんを抱くシーンでは手馴れた感じでしたね。

とんでもないです(笑)。大変でした! 普段なついていても、現場が密室だったり照明があったり、自分よりとても大きな男性がいたり、いろんな人たちが赤ちゃんを見るわけですからビックリして泣き出しちゃうんですよ。あと、これはおかしいんですけど、わたしが抱っこしているシーンで赤ちゃんが頭抱えて、悩ましく泣いてるんですよ(笑)。「あ~ぁ!!」って! それを見て、監督に「これで大丈夫なんでしょうか? わたしが抱き上げたらよけいに泣いているように見えませんか?」って聞いたんです。そしたら、「響子役は、あまり子育てのうまい母親じゃないので、いいんです」って言われたんです(笑)。

Q:まだお子さんもいらっしゃらないですし、感情移入するのは難しくなかったですか?

できるだけ子役の子とは一緒にいました。抱っこさせてもらったり、休憩時間にいっぱい遊んだりして。やっぱり本番前だけ遊んでも、赤ちゃんも緊張してしまうと思うので。

Q:赤ちゃんはお好きですか?

すごく好きです。

Q:井川さんのお顔を見ていると、癒し系なので赤ちゃんがすぐに泣きやみそうな気がしますが。

いやいや、とんでもない(笑)。赤ちゃん、すごく泣いていました!

■人間愛がテーマのホラー映画

Q:どんな方に観てもらいたいですか?

ホラーだと学生の方が多く観られると思うんですけど、『水霊 ミズチ』はホラーといっても人間愛の要素が強いので、ホラー好きじゃない人にでも観ていただけたらと思っています。

Q:では最後にファンの方へ一言お願いします。

これから夏に向けて映画『水霊 ミズチ』が公開されます。ちょっと怖いと思いますが、日常的な水がテーマとなっていて、水によって感染していく「水霊」の恐怖がどういったものなのかをぜひぜひご覧になって、怖さを味わってみてください。よろしくお願い致します。

初めてのホラー映画に挑戦した井川遥。ホラー映画を観るのは苦手だけど、水は大好きなんだとか。怖い話をすると、身をすぼめていたが、海や泳ぎの話になるとイキイキと目を輝かせていた。しかし、取材中に“寒気”が走ったと伝えると、「えー!? 怖い!」とおびえる様子も。『水霊 ミズチ』で井川は、生きる上での苦悩やさまざまな人間愛を全身で演技している。彼女の新たな一面に注目が集まるだろう。

アナザーストーリー「水霊縁起録」はYahoo! 動画にて7月5日まで配信中!
http://streaming.yahoo.co.jp/p/y/mzc/00001/

『水霊 ミズチ』は5月27日より池袋シネマサンシャインほかにて公開。

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