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木村佳乃
『オープン・シーズン』
大笑いすると「フガッ」ってブタになっちゃう!
『オープン・シーズン』木村佳乃 単独インタビュー

取材・文・写真:シネマトゥデイ

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人間に育てられた熊のブーグが、初めて出会った森の仲間たちと冒険を繰り広げるフルCGアニメ『オープン・シーズン』は10月、全米登場オープニング1位を飾った。アメリカの超人気コメディアンであるマーティン・ローレンスほかアシュトン・カッチャーなど多くのハリウッドスターが声の出演をする本作の日本語吹き替え版に木村佳乃が挑戦した。本作で木村は、熊のブーグを家族のように愛する森林警備員・ベスの声を担当。明るくて勝ち気なベスを、ユーモラスに、そして優しさいっぱいに演じた木村佳乃が作品の魅力を語った。

■フガッ……ブタ鼻を猛練習

Q:アメリカ版の『オープン・シーズン』をご覧になった感想は?

とにかくブーグの毛の質感にびっくりしました。1本1本描いていらっしゃるそうなんです! コンピュータ・グラフィックではなくて、手書きで! なので、本当にやわらかそうで感動しました。前半は、街のシーンもあるんですが、後半は森が舞台になっているんですね。洪水シーンの水は、大画面で観たらすごい迫力だと思います。ストーリーも心温まるお話で、大人のわたしが観ても本当に感動したので、年齢を問わず楽しんでいただけると思います。

Q:吹き替えで、苦労したところはありましたか?

声優のお仕事は今回で2回目だったんですけど、何が難しいかってやはり、英語に合わせた口の動きに日本語を合わせるということです。英語と日本語は文法が違うので、盛り上がるところで口の開き加減が違うんです。日本語だと「わたしは、あなたが好きです」なのに、英語は「わたしは、好きです。あなたが」って全然違うんですね。そこがすごく難しかったですね。でも、八嶋さんと石塚さんに比べると、わたしのキャラクターは人間なので……(笑)。

Q:動物の鳴き声はしなくていいですよね(笑)!

そうそう。でも面白いくせがあって。ベスって笑うときに鼻をこう「フガッ」って鳴らすんです。「あっはっはっは、フガッ」って! 本当なんですこれ! でもそういう人っていません? というか、たまにそうなりません!? わたしも大笑いするときにブタみたいになっちゃうときあるんですけど、そのくせを習得するのが結構大変で、練習しましたね。「あっはっは、フガッ!」って(笑)。 あ……ちょっと下手になっちゃったんですけどね、もう(笑)。

■かわいいお尻とつぶらな瞳が最高!

Q:ベスと性格が似ている点はありましたか?

明るいところは結構似ているかな。ブーグが大好きで、自分の子どものようにブーグを育てているんです。でも、ただ猫かわいがりするだけじゃなくて、いつか自然に帰さなきゃいけないってことをちゃんと分かっている人なんですよね。かなり深いテーマが描かれているんですよね。

Q:動物はお好きなんですか?

はい! 犬をずっと飼っています。ですから、最後にブーグとベスの別れのシーンを観ていると、すごくぐっときてしまいました。また、ブーグの表情がすごく細かく描かれていて、悲しそうな眼とか、本当にジーンとくるんですよね。泣かされました。

Q:映画の中でもたくさんの仲間たちがブーグを応援します。中でもお気に入りのキャラクターはいますか?

わたしはやっぱりブーグが大好きなんですけど、エリオットのお尻もかわいいんですよね! わたしが飼っている柴犬と、お尻がそっくりなんです。でもみんなすごく魅力的ですよね。個性的だし、つぶらな瞳が最高です!

■とにかく前進あるのみ! の女優道

Q:本作では、“森”という新しい世界に飛び込んで、大きな成長を遂げる主人公のブーグでしたが、木村さんが“芸能界”という新しい世界に飛び込まれたとき、どんな気持ちでしたか?

それはわたしが19歳のときにさかのぼるんですが、そのときはやっぱり無我夢中という感じでしたね。ブーグと一緒で、毎日経験することが新しくて……。とはいっても、周りはプロの大人なので、皆さんにご迷惑をかけないように一生懸命質問して教えていただきながら、前を向いて頑張るしかない……本当に無我夢中でしたね。細かいことは、全然考えていなくて、とにかく前しか見ていなかったですね!

Q:女優としての道を歩む中で、心掛けていることはありますか?

わたしは本当に不器用な人間なんです。ですから失敗してもまず、あせらないことですね。もちろん人間なので失敗はありますよね。でも失敗って悪いことではなく、むしろ必要だと思うんです。特にこういう仕事は、いいときと悪いときがあります。悪いときはあせらずに、「今はこういう時期なんだ」ってどーんと構える。とはいえ、あまり調子が良くないときが続くと「はあ」って思ってしまうんですが……(笑)でも、そういうときでも自分を見失わず、あせらないということが大切だと思いますね。

■一人では何もできない、支えあってこその自分

Q:壁にぶつかったときは、どのようにして乗り越えているんですか?

壁に当たったとき、一生懸命駆け足で這い上がろうとして、それでも途中で落っこちてしまうこともあると思うんです。でも、その壁から逃げ出さないということが、大事だと思いますね。人によって、ワッと登れる人もいれば、ゆっくりゆっくりコツコツと登る人もいるだろうし、いろいろだと思うんです。それは、人それぞれ越え方があると思うんですね。わたしの場合、ファンのみなさん、家族、友人、スタッフ、皆さんが応援してくれているから、前に進めていると実感しています。1人では何もできないというのが、現実なので。

Q:女優としてはもちろん、声優などさまざまな場で活躍されている木村さんですが、そのパワーの原動力はなんでしょう?

そうですね。全部を楽しむことですかね。大変なことを考え始めると、越えなきゃいけないハードルはいつもあります。課題もたくさんあるんですけれど、それも踏まえつつ、本番ではすべて振り払って、自分を解き放って楽しむ。そうすると、終わったときに「演じて良かった。楽しかった」と思えるんです。

Q:最後に、この作品をご覧になる観客の皆さんへメッセージをお願いします。

この映画を観たときに愛情っていいなって感じました。ブーグとベス、エリオットとブーグ、そして森の仲間たちの森への愛。本当に愛にあふれた映画で、観ていてすごく心が温まったので、皆さんには、この冬『オープン・シーズン』で心を温めていただきたいと思います。

「フガッとやるのが、本当に大変で(笑)」と、鼻をフガフガさせる飾り気のない女優。周りが、ぱっと華やぐような美しさの持ち主なのに、気取ったところがひとつもない。それが木村佳乃の魅力だ。木村の「フゴッ」を聞いたスタッフが思わず噴き出してしまうほど、明るくて楽しい性格は、映画の中のベスそのもの。「自分は不器用な人間」と笑いながらも、常に前を見続ける、自分なりの人生の歩き方をきっぱりと話す木村佳乃は最高に格好いい女優だった。

『オープン・シーズン』は12月9日より日劇3ほかにて公開。

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