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ミラ・ジョヴォヴィッチ
『バイオハザードIII』
そろそろ大人になる準備ができたと思う。母親役もやりたいしね。
『バイオハザードIII』ミラ・ジョヴォヴィッチ 単独インタビュー

取材・文:こはたあつこ

同名のゲームを実写映画化した大人気シリーズ第3弾。前作で描かれた衝撃のラストから8年、孤独な戦いを続けるアリスの過酷な運命を描く『バイオハザードIII』。シリーズを通してヒロインのアリスにふんし、キレのいいアクションを披露するのは、女性アクションスターの代名詞とも言われるミラ・ジョヴォヴィッチ。メキシコで撮影真っ最中の彼女に、本作の見どころや撮影現場の苦労話のほか、将来の展望について話を聞いた。

■メキシコでのハードな撮影

Q:メキシコ・ロケはいかがですか?

メキシコ・シティーのホテルがすごくいいの。撮影が終わると、安心して休めるし、食事もおいしいわ。今度のお休みの日にピラミッドに行けたらと思っているのよ。メキシコ・シティーの前はメキシコの砂漠で撮影をしたんだけど、これが大変だったの。砂漠の中に、砂に覆われたラスベガスのセットを組み立てて、とても壮大な風景の中で撮影したのよ。気温が50度以上もあって、めちゃくちゃ熱いし、その上衣装は着ているし、ワイヤーやベルトは着けているでしょ? とにかく大変だったわ。監督は脱水症状で一週間も入院しちゃったのよ。

Q:ご自身もやせたのではないですか?

水をたくさん飲んでいたからか、逆に太っちゃったわ(笑)!

Q:トレーニングはハードでしたか?

今回は2か月のトレーニングだったので、そんなに大変じゃなかったわね。ほかの映画では7か月間トレーニングをしていたこともあるし。すでに武器の使い方は習っていたので、動きの練習だけしたの。残念ながら今回はマーシャル・アーツ(武術)のトレーニングはあまり受けなかったわ。どちらかというと、けがをしないように筋力アップのトレーニングをやったり、スタントのステップやワイヤーの使い方について学んだりしていたわ。

■アリスは強くて孤独な女性

Q:アリスという精神的にも肉体的にも強い女性を演じることでご自身に何か影響は受けましたか?

わたしは、役柄と私生活は切り替えるようにしているの。だから、どうかしらね……。でも、この映画は大変だったから、強くなったかもしれないわね(笑)。この映画の後は、どんな仕事でも楽に感じられるかも(笑)。自分が成長すればするほど、役に深みが増すことは確かね。

Q:アリスはどんな女性なのですか?

女性らしく振舞うことを許されない環境にいる女性ね。アリスはアンブレラ・コーポレーションをつぶすという大きな理想を掲げて、それに向かって戦っているのよ。そして、とても孤独なの。アンブレラ社が彼女の居場所を追求するために、彼女の頭の中にチップを埋め込んだことによって、アリスは常に逃げ回らなくてはならないの。人と接することがあっても、常に孤独を感じているの。それって共感できる人も多いと思うわ。

Q:今回の映画でロマンスは?

アリスとカルロス・オリヴェイラの相性の良さは感じるわよね。今回の作品では、2人の関係をもう少し掘り下げて描いているの。唯一、カルロスだけがアリスをひとりの女性として見てくれるの。超人的な人間としてではなくてね。だから、アリスもカルロスといるときだけ、人間らしくなれると思うわ。2人の間に何らかの感情があることは確かよね。

■体調管理はプロの務め

Q:今回の映画で一番大変だったことは?

やっぱり天候ね。メキシコのロケでは、あまりの暑さにゾンビ役の人たちがばたばたと倒れてしまっていたわ。マスクやコスチュームをつけているから、ものすごい暑さなのよね。砂の上でのスタントも難しかったわ。ジャンプや武術が砂の上だと難しいの。あと、さそりにも悩まされたわ。寝ているシーンでさそりが2匹も出てきたことがあって、震え上がった。もちろん、すばらしいチームと一緒に、とても良い体験をさせてもらったけれど、本音を言えば、終了するころには「やれやれ」って感じだったかも(笑)。

Q:ポール・アンダーソン監督は、ミラが頑張りやさんだとべたぼめしていましたよ。体力的にもハードな撮影なのに、どうやってベストをキープしているんですか?

それが仕事だもの(笑)。ビタミンをたくさん飲んで、休憩時は独りで静かに本を読むようにして、なるべくエネルギーを消耗しないようにすることかしら。モデルの仕事をしていたときも、カメラの前でものすごいエネルギーを出すから、撮影していないときは静かにしていたわ。だから、ちょっと疲れたなと思ったら、トレーラーで休んで紅茶を飲んだり、本を読んだりしていたわ。本番で「アクション」と言われるまでエネルギーをためておくのよ。

Q:原作のゲームファンが今回の映画に期待できることは?

いっぱいあるわよ。ゲームで大人気のクレア・レッドフォードのキャラが登場するんだけど、アリ・ラーターという素晴らしい女優さんが演じているわ。アリスとは違った魅力なのよ。ざっくばらんな性格だけど、母性的で優しいところがあって、アリスとは違った強さを持ったキャラクターね。タイラントやアリスのクローンも初めて登場するのよ。今回の作品はスケール感があって、前作とはまったく違った新しいバイオハザードの世界になると思うわ。そして、今回のゾンビは、SFXチームのおかげで最高の出来よ! アンブレラ社がアリスの血液を使って開発した新世代のスーパーゾンビは、とてもすばやくて、攻撃的で、人間的っぽい反応を示すの。以前のゾンビは「ウー、ウー」ってゆっくり動いていたけど、今回のゾンビたちは機敏に動くからずっと恐いわよ。

■10年後のミラ・ジョヴォヴィッチ

Q:10年後は何をしていると思いますか?

パートナーのカルメンと一緒に服の会社を成功させたいわ。デザイン画を描いたり、ファッションでさまざまな気分を演出したりすることが大好きなの。そんなパワーをほかの女性にも味わってもらいたい。服でいろいろな自分を表現したり、演出したりして、その日の気分を楽しんでもらいたい。あと、家族も欲しいわ。子どもも欲しいし。ずいぶん長い間若者だったので、そろそろ大人になる準備ができたと思う。母親役もやりたいしね。

Q:10年後は女優を辞めてしまうかもしれませんか?

そんなことはないわ。9歳のころから演技をしていたので、やっぱり続けたい。でも、数年後には仕事をもっと選べるようになっていたいの。今までは仕事中心の生活だったけど、数年後には、生活をもっと大切にした形で仕事がしたいわ。普通に家に戻って料理を作ったりお皿を洗ったり。今のわたしには、そういうことが新鮮なの。一つのところにとどまって普通の生活がしたいわ。そして家を空けるときは、仕事じゃなくて旅行で行きたい。メキシコに行くのだったら、ミュージアムとかレストランとかに行きたいわね。今は毎日、撮影が終わったらヘトヘトで、どこにも行きたくなくなっちゃうの。夜の8時半にはホテルの部屋に戻って、ルームサービスを頼むんだもの(笑)。しかも、次の日は朝の6時とか7時に起きなきゃならないから、夜の10時には寝ないとね。これじゃあ、まるで兵隊のようだわ。普通の生活がしたいわ……。

過酷なメキシコのロケ中だったにもかかわらず、疲れた表情を微塵(みじん)も見せずにインタビューに応じたミラ。強くたくましい女戦士のイメージが強い彼女だが、「朝食を作るのが得意なの。あとチキン料理もね」「だんなさんにするなら? 超頭が良くて、超優しい人がいいな」と女性らしい一面ものぞかせた。映画の撮影後には、自身のブランド“ジョヴォヴィッチ・ホーク”のファッションショーの準備にとりかかるという。バイタリティにあふれ、常に生きることをエンジョイしているミラだからこそ、“戦うヒロイン”を魅力的に演じることができるのだと確信した。

(C) 2007 Sony Pictures Entertainment (J) Inc. All Rights Reserved.

『バイオハザードIII』は11月よりスカラ座ほかにて公開。

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