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黒木メイサ
『ベクシル 2077 日本鎖国』
口にすると夢ってかなうんですね。
これまでもそういう経験はありましたけど
『ベクシル 2077 日本鎖国』黒木メイサ 単独インタビュー

取材・文:鴇田崇 写真:亀岡周一

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フルCGアニメ『APPLESEED アップルシード』をプロデュース、『ピンポン』の監督を務めた曽利文彦監督による『ベクシル 2077 日本鎖国』。“3Dライブアニメ”という独特の技法で早くも国内外で大きな話題となっている本作で、女優の黒木メイサが主人公のベクシルの声を演じた。初のアフレコ挑戦や女優業について話を聞いた。

■声優という仕事を満喫

Q:完成した映画を観た感想はいかがですか?

わたしが演じたベクシルが一言目を発したとき、わたしの声だったので(笑)、ちょっと“あれ?”って思いました(笑)。でも、だんだんと観ているうちに、ストーリーの中へ引き込まれていったんです。そして映画を観ている途中に今回の『ベクシル 2077 日本鎖国』のストーリーが、今の自分たちに訴えかけていることだなって思い始めました。追いつめられる感じというか、痛いところを突かれているって感じましたね。

Q:声だけの演技は難しかったですか?

声優に挑戦したのは、今回初めてだったんです。そんなに難しくなかったというのも変なんですけど、楽しかった印象が強いですね。実際にブースの中に入ってスクリーンを観て演技をするっていうのは、それまで想像もつかなかったんです。これがやり出すととても集中できるんですよ。楽しかったですね(笑)。

Q:アクションシーンはどのように演じたのですか?

ベクシルが走っているシーンでは、実際に1人で小走りしながら息づかいの雰囲気を出しましたね(笑)。

Q:曽利監督と一緒に仕事をされた感想は?

マイルドな方でしたね(笑)。いつも笑顔ですし、わたしがブースから出て休憩するときも、監督といれば癒されるみたいな(笑)。そのぐらい優しい雰囲気のある方でした。

Q:監督からは“舞台のままの黒木さんで”というリクエストがあったそうですが、それはどういう意味なのでしょうか?

もちろんシーンによっては細かい指示はいただいていたんですけど、基本的には「舞台のままで」と言っていただいただけなんです。わたしがこの仕事を始めたのが舞台だったので、わたしが今までゼロから積み上げてきたものを素直にやらせてもらっていいのかなって、解釈しました。そういう意味でも“舞台っぽくやって”って言われたことで、リラックスしてできましたね。

■夢は思い続ければかなう

Q:アニメーションはお好きですか?

そうですね。小さいときは普通にテレビで観ていました。いろんなアニメーションの映画がありますが、だいたいは観ていますね。

Q:ご自身が声優として出演すると思っていましたか?

思ってなかったですね(笑)。ただ、今回の『ベクシル 2077 日本鎖国』のお話をいただいた時期に、ちょうど声優をやってみたいなと思っていたんです(笑)。マネージャーさんにも話をしていたときだったので、とてもびっくりしましたね。口にすると夢ってかなうんですね。これまでもそういう経験はありましたけど、こんなにオンタイムに実現したのは初めてでしたね。でも、「やった!」っていうのと同時に、たくさんの人たちが作り上げた映像の最後に自分の声を吹き込むということに対して、プレッシャーを感じました。

Q:実写の演技と声だけの演技は勝手が違うと思いますが、今後、声優としても活躍できそうですか?

確実に言えるのは、声優の仕事が好きってことですね。わたし、いまだにカメラに慣れていなくて(笑)。カメラの前で演技をするときってガッチガチなんですよ(笑)。だから、カメラのない空間で集中して演技するっていうのがとても新鮮だったし、楽しかったです。

Q:映像の表現力が豊かな“3Dライブアニメ”ということで、感情表現もしやすかったのでは?

実際にその空間にわたしがいるように感じました。今まで味わったことがない感覚でしたね。もし、わたしがベクシルと同じシチュエーションになったとしたら、ベクシルと同じ行動を取るしかないなって思います。ベクシルを演じていて、作品の中で一番人間味のある女性だって感じていたんですけど、そういう意味でも自分と似ている部分があると思うんです。だから演じやすかったし、自分の中で納得しながら素直に演じることができました。

Q:ベクシルと同じように、困難なモノに対してぶつかっていく前向きな性格が似ているのではないでは?

冒険好きではないんですけど、何か壁があれば意地でも乗り越えたいタイプかもしれないですね。たぶん、自分で望んでそこにいっちゃうような(笑)。今回、声優に挑戦して、自分に対して新たな発見もありました。さらに、この作品を観て思ったのは、遠い未来の話ではなく、将来わたしの孫やひ孫たちが普通に暮らしている時代の話を扱っていますよね。なので、実際にそうなってしまったら困るなって本気で焦ってしまい、見えない未来のことを考えるようになりました。

■演じることは生きること

Q:実写も声優も、演じるという意味では同じですが、演じるという仕事はどんなところが楽しいのでしょうか?

いろんな人になれること(笑)。演じる役を通していろんな職業に就けるんです。それはたぶんこの仕事でしかできないことなのかって思います。その分、責任が重い仕事だなって思いますけど、いろんな人に観てもらえるのはすごいことだと思います。そして早くカメラに慣れたいですね(笑)。そうすれば、自分の中から出てくる感情を、もっと自由に表現できるのだろうと思いました。

Q:ご自身にとって演じることとは?

ちょうど今のわたしの年代は、これからどうしようかっていうことを考えていると思います。周りにそういう友だちが多いんですけど、わたしはもう何年か前に自分でこの道を決めてここまできているわけだから、やっぱり辞めたくないし、あらためてそれがわたしの生き方だなって思います。

Q:『ベクシル 2077 日本鎖国』をこれから観る方たちへ一言お願いします。

近未来の話ですけど、すごく身近に感じる話だと思います。ベクシルがマリアに出会って、人生観というか、人として何かをすることに気付けたように、この作品を観た方が、世の中のこと、自分や子どもの将来のことなど、いろんなことを考えるきっかけになればいいなと思います。

エキゾチックな魅力あふれる黒木メイサは、CMや映画やテレビドラマでの活躍が目覚しい。本作では舞台出身ならではの精神力の強さを発揮し、声優初挑戦とは思えない存在感と一体感でスクリーンを駆け抜けている。ヒロインのベクシルさながらに強さとたくましさを持つ、黒木の今後の活躍から目が離せない。

『ベクシル 2077 日本鎖国』は8月18日より公開。

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