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柳楽優弥、石原さとみ、田中圭、関めぐみ、佐藤千亜妃
『包帯クラブ』
もう…悩みだらけで頭がパンクしそうです
『包帯クラブ』柳楽優弥、石原さとみ、田中圭、関めぐみ、佐藤千亜妃 単独インタビュー

取材・文:シネマトゥデイ 写真:亀岡周一

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傷ついた人の、傷ついた思い出の場所に包帯を巻く『包帯クラブ』は、現代の若者たちの心を優しく癒した天童荒太のベストセラー小説を映画化した青春物語。主演は、『誰も知らない』で鮮烈なデビューを飾り、個性的な役者としての才能を伸ばしている柳楽優弥。そして、ヒロインには、NHK大河ドラマのヒロインに抜てきされるなど、ドラマや映画に引っ張りだこの石原さとみ。『包帯クラブ』で等身大の若者を見事に演じた、柳楽、石原、田中圭、関めぐみ、そして佐藤千亜妃に話を聞いた。

■柳楽が突然シャウトする!?

Q:現場の雰囲気はいかがでしたか?

一同:楽しかったです!

Q:柳楽さんが演じたディノは、とても個性的な役柄でしたが、ご自身に近いところはあると思いますか?

柳楽:基本的には近いと思います。

Q:共演者の皆さんにうかがいたいのですが、口数の少ないイメージのある柳楽さんと実際に共演されて、どんな印象を受けられましたか?

関:割とシャウトすることが多いですよね。

石原:突然テンションが上がりますよね。シャウトすることが多いかも(笑)。

田中:柳楽くんって、境界線がよく分からないんです(笑)。普段はシャイだしとても礼儀正しいんですけど、急にシャウトしたり、よく分からないところでノッてきたりして、それに合わせて僕が振ると急に冷たくなるんですよ(笑)。

Q:ディノのファッションは、とても個性的でしたが、コーディネートのポイントを教えてください。

柳楽:ディノは、服に興味がないんです。だから家でコーディネートして、適当にチャチャッと着ていた、という感じです(笑)。一番気に入っているのは、「踊る大捜査線」シリーズの青島刑事みたいなカーキのロングコートです。衣装さんがディノ用に作ってくれたものなんですよ。あのスタイルが好きでした。

■それぞれのキャラクターを分析

Q:皆さんは、それぞれの役柄について、どういった部分が魅力的だと思われましたか?

柳楽:ディノが言っている言葉がすごくいいなあと思いました。他人の痛みを、自分の体験として理解してあげたいっていうディノの発想に共感できました。ディノを演じてから、僕自身、人の気持ちを考えられるようになったんです。友だち、家族に限らず、見ず知らずの、道を歩いている人のことまで……。このディノ役は、とにかく自然に演じることだけを考えました。観客の皆さんにも、ディノが柳楽優弥ということを忘れてもらえるよう、ディノ自身であるように心がけていました。

石原:わたしが演じたワラちゃんは、ごく普通の高校生だと思います。心の奥に熱いものを抱いているんだけど、それを表に出すことを恥ずかしがったり、面倒臭がったりする子だと思います。でもそういう子って結構多いんじゃないですかね。そんな彼女がディノに出会ったり、包帯クラブを結成したりしてどんどん変わっていって、熱い気持ちを表に出して行動するようになるんです。その成長をお芝居で表現するのがとても難しくて、監督にいろいろ相談したんですけど、「逆に楽しんじゃえ」って言ってくださって、確かにそうだと思いました。難しいけど楽しみながら演じました。

田中:ギモに関しては、芯(しん)にあるものはあるんだろうけど、地と足の間に30センチくらい隙間があるみたいな、不確かな存在感であればいいかなと思って演じましたね。

佐藤:リスキは見た目がロックな感じで不良っぽいんですけど、実は一番弱いというか優しい心を持っているという部分に共感できました。

関:テンポは自分から壁を作ってしまう子で、どこか斜(しゃ)に構えていて、本当は仲間に入りたいし、自分の気持ちを伝えたいんだけど、なかなか言えないんです。観客の皆さんには、あんまり嫌いにならないでほしいです。

Q:柳楽さんはほかのキャスト陣の高校生姿をごらんになっていかがでしたか?

柳楽:もう……、リアル感だらけでした。

Q:石原さんは、回想シーンで中学生のころも演じられましたが、いかがでしたか?

石原:中学生の制服を着るのはこれで最後かなと思いながら演じましたね(笑)! 楽しかったですよ。

田中:撮影終わってご飯でも行こうかってときにあのままの姿で来られたら、「オイッ!」ってなると思うんですけど、皆さん似合っていましたよ(笑)!

■NGを出してヒヤヒヤじゃなくて「ヒ」

Q:以前NGばかり出してヒヤヒヤしたとおっしゃられていましたが、今回NGは出されましたか?

柳楽:1回NGが出ると「ヒヤ」っとするんです。でも今回は、「ヒヤ」じゃなくて「ヒ」くらいまでだったと思います。

一同:(爆笑)

Q:演技合宿もあったと聞きましたが……。

石原:1度撮影に入る1か月前に、ロケ現場である群馬県の高崎に行って、監督からシーンの説明を受けて、顔合わせやリハーサルをしました。1泊2日の泊まりこみでした。

Q:撮影中につらかったことはありましたか?

田中:オール高崎ロケで、仕事があったり休みだったりすると東京へ帰ってたんですけど、千亜妃ちゃんは1回も帰らなかったよね。

石原:マネージャーさんと泊まっているホテルに向かって歩いていたら、千亜妃ちゃんが1人でコンビニ袋を持って前を通り過ぎていったんです。あまりに自然で、始めは千亜妃ちゃんだと分からないくらい、すっかり地元化していましたね(笑)。

田中:ほんとはきつかったでしょ?

佐藤:いや、楽しかったですよ(笑)。

■それぞれの高校生時代の思い出

Q:柳楽さんは、現役の高校生ですが、登場人物のように悩みはいっぱいですか?

柳楽:もう……、悩みだらけで頭がパンクしそうです。

Q:皆さん、高校時代の思い出はありますか?

石原:中学生のころは、将来に大きな希望を持ったりはしていませんでした。毎日、時間割があって、そのローテーションだった気がします。でも、その経験があったからこそワラちゃんの気持ちが分かる気がします。一歩踏み出す勇気がない時期でした。でもわたしは、仕事を始めたのが高校1年の終わりだったので、そのときに1歩踏み出せて、本当に良かったと思います。

関:今日のこととかは覚えてるんですけど、昨日のこととか、1週間前のこととかあんまり覚えていないんです。当時悩みはありましたけど、そんなに悩む性格じゃないので……。

田中:僕もそんなに悩む方じゃないんで、毎日毎日、精いっぱい楽しく生きていました(笑)。

佐藤:この仕事を始めるまでは、結構退屈していました。毎日同じ時間に起きて、学校行って、同じように授業受けて、同じ時間に帰るという生活がとても面倒臭くて……。でも、この世界に入ってからも、常に「どうすればいいんだ」っていう悩みがあります。たぶん、悩まない人っていないと思います。

Q:最後に全国の中高生の皆さんに、包帯クラブのいいところを伝えてください。

柳楽:中高生はいろんなことに悩む時期だと思うんです! そんな悩む時期にこの作品をぜひ観てほしいと思います。この作品を観たことによって、自分の心の傷が癒されるんです。観なきゃ損です。

一同:ぜひ観てください!

口数が少ないながらも、一言一言の発言が抜群に面白い柳楽。彼が、ぼそりと話すたびに、共演者の4人はツッコミながら大笑い。彼らの楽しいエネルギーに満ちた明るい笑い声が、まるでクラスメートがふざけ合う教室の中のようだった。悩み、傷つきながらも、友だちの前では笑顔でいるという、思春期ならではの2面性、そして傷ついた友だちを優しく包む仲間たちの気持ちを見事に描いた『包帯クラブ』は、柳楽が言う通り、自分の心の傷が本当に癒される作品だ。

『包帯クラブ』は9月15日より全国公開。

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