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新垣結衣
『恋空』
つらいことがあっても絶対に誰かが助けてくれるっていうことに気付いた
『恋空』新垣結衣 単独インタビュー

取材・文:鴇田崇 写真:田中紀子

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平凡な日々を過ごしていた女子高生が想像を絶する悲劇に見舞われ、それでも一途な愛を貫こうと前向きに生きていく純愛ストーリー『恋空』。著者の実体験を基に書かれたケータイ小説「恋空~切ナイ恋物語」をベースにした本作で、ヒロインの美嘉を人気絶頂の“ガッキー”こと新垣結衣が好演した。明るく元気なイメージのガッキーが、シリアスなシーンにも挑戦したことでも話題の本作。役にかけた意気込みなどさまざまな話を聞いた。

■ヒロインと新垣結衣は似ている

Q:1,600万人が涙した大人気の原作ですが、最初に読んだときの感想はいかがでしたか?

最初の印象は、結末で美嘉のような気持ちになれなくて、もやもやしたまま文章が終わってしまっているような感じがしました。このままわたし、美嘉になっちゃったらどうなるんだろうって、不安になりましたね。美嘉のような前向きな気持ちになれていないから、自分が消えちゃうんじゃないかって思ったんです。

Q:ヒロインの美嘉はほぼ同世代ですよね。リンクする部分も多かったのでは?

自分では気付かなかったんですけど、台本を読んだ皆さんがイメージした美嘉と、普段の新垣結衣の雰囲気やテンションがすごく似ているらしく(笑)。言われてみたら演技をしているとき無理矢理テンションを上げたりとか、セリフの言い回しで苦労したりしなかったですね。そう考えると、似ていたのかなぁって思います。

Q:劇中での新垣さんの演技は非常に自然に見えました。役作りはどうようにされたのですか?

準備はしませんでした。まず台本から読んだのですが、その後にスタッフの皆さんと会って三浦春馬君と2人で本読みをしてみたら、もうそのままでいいと言われました(笑)。

Q:劇中に登場する対照的な男性のヒロと優、新垣さんとしては、どっちがタイプですか?

どっちもありですね(笑)。どっちもありですけど、正直そんなに差が分からなくて、2人とも美嘉のことを強く思ってくれているのは一緒だし、それを全力で表現してくれるところも一緒。言葉も態度も、精いっぱい愛してくれるじゃないですか。確かに優は海みたいに深くて大きくて、小出恵介さんの人柄も出ているなぁって思ったし(笑)。ヒロも最初の出会いのときに、一方的ではないけどガンガン積極的に引っ張ってくれる感じが激流みたいだなぁと思ったけど、後半のシーンでは激流には思えなかったですね。美嘉はヒロのことを「川みたいな人でどんどん先に行っちゃうから置いていかれた」って言うシーンがあるんですけど、置いていきたくて置いていったわけじゃないし。どっちもすてきな人だと思います。

■この映画を通して変わったこと

Q:今回の撮影を振り返ってみて、ご自分の中に新たな一面を発見しましたか?

「1,600万人が涙した、とてもたくさんの人たちに支持された作品なのでプレッシャーはありますか?」ってよく聞かれるんですけど、そういうことを考えている余裕がなかったんです。でも、そのときの頑張りは最終的に映像に出ていて、温かい作品になって良かったと思います。

Q:劇中では時間がたくさん流れていきますが、シーンごとに気持ちの入れ替えも大変だったのでは?

はい。長いスパンの物語で、撮影の流れも全部バラバラだったんです。実は撮影が始まってすぐの段階で大学生の美嘉を演じていたり、最初と最後に出てくる大人になった美嘉もバラバラでの撮影したりしたんです。でも着る服やメークなど、身に付けるもので変わるなぁって改めて思いました(笑)。ヒールや形のきちんとしたコートを着たり、髪をウェーブにして前髪を分けたりするだけで背筋が伸びるんですよ。歩き方も変わってくるし、座り方まで変わりました。

Q:恋愛が描かれる一方で、家族のドラマもありますよね。家族について改めて考えたことは?

美嘉の人間関係はすごく温かいものばかりだったので、何でだろうなぁって考えました。美嘉は自分の気持ちをすごく素直に言うし、ストレートに表現する子だと思いました。しかも気持ちを伝えられる人たちであふれていて、美嘉も家族に向かって「みんなが大好きなの!」って言っちゃうじゃないですか(笑)。そんなこという人って、めったにいないと思うんです。そういうことが言えたり、確認し合えたりするのって、幸せな気持ちになれると思います。だから、美嘉の周囲の人間は温かいんだなぁって思いました。家族に対して感謝の気持ちを伝えるのが一番難しい気がするんですよね。『恋空』に出演してから、家族に対して優しくなった気がします。ちょっとですけどね(笑)。

■『恋空』の挿入歌に挑戦!

Q:それから『恋空』では、挿入歌にもチャレンジされましたね。歌手として参加してみていかがでしたか?

映像から自分の歌声が流れてくることに慣れてなくて(笑)。とてもうれしいとは思ったんですけど、曲が流れてきたときに「ちょっと音量、大きくないですか?」とか「歌詞が間違ってないかなぁ」ってどぎまぎしちゃいました(笑)。シーンが進んでいくうちにちゃんと画面の後ろを流れていくというか、そのシーン雰囲気に合っているなぁって思って、だんだんなじんできました。

Q:新垣さんはその挿入歌で、美嘉の心境を歌っているんですよね?

そうですね。その曲が流れてくるシーンの美嘉の心境なんです。レコーディングの最中も美嘉になって歌っていました。歌うお仕事は、やってみたいと思っていましたが、まさかこんなに早い段階で実現するとは思ってなかったので、少々焦りもあり、うれしくもありました(笑)。

Q:また、『恋空』オフィシャルフォトブックも発売中ですが、そちらのお仕事はいかがでしたか?

楽しかったです。何か美嘉のようで美嘉でないみたいな。シーンの再現としていろんな小道具などを使いましたけど、美嘉ってことを意識しないページもあると思います。何にも違和感なくやれましたね。メーキングや撮影日誌みたいなものも入っています!

■2007年の“ガッキー”を振り返って

Q:2007年は映画にドラマに写真集、CDデビューと“ガッキー・イヤー”でしたが、振り返ってみていかがですか?

基本的には去年と変わらないかな。去年は去年でいろんなことが変わっていったんですけど、今年は今年でいろんなことが変わって、新しいこともいっぱいあって、サーッと時間が過ぎていくような感じでした。早く過ぎてほしいと思ったこともあるし、変わったって言われることもありますね。基本的な部分は変わってないんですけど、ちょっと深い話をしたりすると、ね(笑)。

Q:ブレーク以降は、仕事や日々の生活も激変したと思います。戸惑いなどはありませんか?

もうちょっと、ゆっくりでもいいんじゃないかと思いますけど(笑)。でも、つらいことがあっても絶対に誰かが助けてくれるっていうことに気付いたし、そういうことは忙しくしていないと気付けなかったことだろうし、結果的には良かったんじゃないかと思いました。でも大変です(笑)。

Q:女優・新垣結衣としては、今後はどんな役に挑戦してみたいですか?

特に希望はないんです(笑)。強いて言うなら、ちょっと表情で語るような、一見何を考えているのか分からない不思議な女の子を演じてみたいです。そういう役が入っている作品を観ていると、ついつい気になってしまうので(笑)。

Q:最後になりますが、これから『恋空』を観るファンの方たちへメッセージをお願いします!

主人公の女の子にすごくつらいことが降りかかってしまうんですけど、友だちや家族や大切な人たちに支えられて、助けられて、そういった温かい部分がすごく伝わってくる映画です。ぜひ観てください!

自身も認めているように、今回の『恋空』への出演を通して、女優として、女性として、新垣結衣はまた1つ大きく成長したことは間違いなさそうだ。ヒロインの美嘉がさまざまな体験をへて成長を遂げていったようにガッキーもまた、来年迎える20歳を前に、映画、ドラマ、写真集、CDデビューといった出来事を経験したことで大人へと一歩近づいたのかもしれない。今後のガッキーのさらなる活躍から、ますます目が離せない。

『恋空』は全国東宝系にて公開中

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