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ローワン・アトキンソン
『Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!』
“ミスター・ビーン”でやれることは全部やってしまったという気持ちがある
『Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!』ローワン・アトキンソン 単独インタビュー

取材・文: 平野敦子

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世界中が待ち焦がれていた“ミスター・ビーン”の最新作映画『Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!』がついにスクリーンに登場する。映画祭の関係者が“ミスター・ビーン”のファンだったことから、カンヌ国際映画祭史上初めて映画祭期間中のレッド・カーペットでの撮影が敢行された。悪気はないのに、行く先々でトラブルを引き起こすヘンテコなおじさんを熱演したローワン・アトキンソンに、10年ぶりに“ミスター・ビーン”を演じた感想などについて話を聞いた。

■“ミスター・ビーン”として別の人生を生きる

Q:10年ぶりに“ミスター・ビーン”を演じてみて、一番楽しかったことは?

絶対に自分がやらないようなことをしてしまうキャラクターを演じるのはとても楽しくて、特に“ミスター・ビーン”というキャラクターは自分自身もすごく興味があるキャラクターなんです。今までも、そしてこれからも自分が絶対にやらないであろう振る舞いをする人物なんです。5年前に『ジョニー・イングリッシュ』というコメディー作品でスパイを演じてみてとても楽しめたので、ジェームズ・ボンドを演じるのも楽しいだろうと思います。自分の世界ではない、“彼らの世界”のキャラクターを演じることができるとすれば、それがおバカな世界であろうと、過激な世界であろうと、アナーキーな世界であろうと、そういうことを経験できるのはとても素晴らしいことです。わたしも彼らを通してそういった人生を体験できました。付け加えるとすると、“ミスター・ビーン”を演じていてとても楽しいのは、彼自身が好奇心旺盛な人物で、常に楽しいことをしようとしているからなんです。ただ、彼の考える楽しいことと、普通の人の考える楽しいことにはかなりのズレがあって、そこからコメディーが生まれるんですね(笑)。

Q:女装姿もとてもキマっていましたが、女装した感想をお願いします。

実は最初、女装の予定はなかったのですが、結果的にうまくいっていればいいと思います。女装をすると、男性の方であっても輪郭などにどこか女性的な部分がある方は、かつらやドレスを身に付けることで、簡単に女性に変身することができるんです。ですがわたしにはとても男性的ですし、変わった部分があるので、女装をするとどこかヘンなんですよね。まぁ、今回の役どころとしては良かったのですが(笑)。ドレスの着心地は決して良くはなかったです。スラリとした脚線美だけは自分で見ても、かなりイケてると思うんですがね(笑)。ただ今のところまた女装をしようという気持ちはありません。

■“ミスター・ビーン”は文化を超える

Q:“ミスター・ビーン”が世界中でこれだけ愛される理由について、ご自分ではどのようにお考えですか?

“ミスター・ビーン”が持っている一番の魅力というのは、それが日本やイギリスやフランス、イタリアやベネズエラのどこであろうと、彼が“子ども”であるという部分が一番の魅力ではないかと思うんです。彼の子どもらしい感受性の豊かさや、アナーキーさや幼稚さ、自己中心的な部分というのは文化にこだわらず普遍的な共感を呼ぶので、だからこそ彼は世界中で愛されるのではないでしょうか。

Q:一番お気に入りのシーンを教えてください。

それは市場でお金を稼ぐために、ロシア人の少年と即興の路上パフォーマンスを演じるシーンです。“ミスター・ビーン”がスピーカーから大音量で流れてくる音楽に合わせて好き勝手にパフォーマンスをする中、それがオペラのアリアに変わったときの彼には、どこかとても甘美で、すべてを超越した“何か”があったと思います。とてもばかげていますが、実に楽しかったので、その部分が一番のお気に入りです。

Q:“ミスター・ビーン”の映画の第3弾の予定はあるのでしょうか?

正直言って今のところ答えは「ノー」です。もう“ミスター・ビーン”でやれることは全部やってしまったという気持ちがあるのと、この作品は去年フランスで撮影されたのですが、そのときには何でも要求されたことができたんです。けれどもまた同じように映画を作ろうとしたときに、スタントを含めてちゃんと自分の体が動くかな……という肉体的な部分に自信がないというのも1つの理由ですね。面白いことに今回の『Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!』が今までの“ミスター・ビーン”シリーズの中で、一番体を張った作品ではないかと思うんです。“ミスター・ビーン”の第3弾はもしかしてもう観られないかもしれないのですが、『ジョニー・イングリッシュ』という作品に関してはまだやれることがあるかと思うので、その続編の可能性はあるかもしれません。

ローワン・アトキンソン氏は細身のスーツをぱりっと着こなす折り目正しい“英国紳士”だ。彼の言葉の端々からその教養の高さと育ちの良さが見て取れる。彼の言葉通り、彼自身は常に周りを巻き込み、とんでもない問題行動ばかり起こしている“ミスター・ビーン”とは正反対の人間なのかもしれない。だからこそ、そのギャップがたまらなく面白いのだ。本人には大変申し訳ないのだが、体力的にどんなにキツかろうが、何度でもスクリーンで“ミスター・ビーン”に成り切ってわれわれを楽しませてほしいと願わずにはいられない。

映画『Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!』は1月19日より日比谷みゆき座ほかにて全国公開

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