シネマトゥデイ

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シルヴェスター・スタローン
『ランボー 最後の戦場』
一人の女性に恋をして純粋に愛し、そして自分のすべてをかけて守るんだ
『ランボー 最後の戦場』シルヴェスター・スタローン単独インタビュー

取材・文:シネマトゥデイ

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20年ぶりに復活したジョン・ランボー。自ら脚本を書き、メガホンを取ったシルヴェスター・スタローンは、最新作映画『ランボー 最後の戦場』で、現在ミャンマーにて実際に起きている軍による市民虐待をリアルに描いた。すさまじい暴力描写が話題となったが、スタローンは「実際に行なわれている、目をそらしてはいけない暴力」として、あまんじてR-15を指定うける。彼が本作で描こうとした事実、そしてランボーへの思いを語ってもらった。

■激しい暴力描写がある理由

Q:アメリカではすでに公開されていますが、観客の反応はいかがでしたか?

反応はとても良かったよ。このシリーズはバイオレンスシーンが多いから、たくさんの観客を怖がらせたと思う。こういう映画は最近なかなかないからね……。でも僕は、リアルな映画を撮りたかったんだ。結果的に、今のミャンマーでどんなことが起こっているかということが、きちんと描けたことをとても誇らしく思っている。偽物じゃなく、本当にリアルな作品にしたかったんだ。

Q:現実的な問題を扱うと、リアリティーとフィクションのミックスは難しそうに見えますが……。

そうなんだ。それがなかなか難しいところなんだよ。ドキュメンタリーや歴史映画にするのか、またはエンターテイメント性をたくさん取り入れるか。その度合いがとても難しかった。僕が2時間ずっとミャンマーについて語り続けることだってできるけど、それではお客さんが飽きてしまうだろう?

Q:これまでの『ランボー』シリーズを上回るような、激しい暴力描写がありますが、その点についてはどのように思われますか?

この作品の中で観られるすべてのバイオレンス(戦闘)シーンは、すべてドキュメンタリー映像に収められた実際の暴力を基に作られているんだ。だからこれが現実で、僕は一切話を作っていない。爆弾で人を殺すことは本当にひどいことだけど、それは実際に起きていることを映画の中で再現しているだけなんだよ。子どもたちが戦火にさらされているシーンも、観客にとってつらいかもしれない。でも、これも実際に起きていることなんだ。この作品を観て、戦争というものがいかに悪いことかというのを人々が理解してくれたらと思っているんだ。目を背けたくなったら、背ければいい。それが現実なのだから。

■20年ぶりに復活したランボーの変化

Q:撮影のロケーションは、物語の舞台となっている場所に近かったと聞きました。

そうだね。すごく近い場所だった。恐らく数マイルしか離れていない場所だったと思うんだ。とても危険な地域なんだよ。軍は人々にとって悪魔のような存在なんだ。だから僕は、この悪魔がみんな海におぼれて沈んでしまえばいいと思っているよ。

Q:20年ぶりに復活したランボーですが、彼にはどんな変化があったと思いますか?

最初のころ、ランボーは怒りに満ちていたんだ。キリスト教徒は宗教(神)が世の中を変えることができると信じているが、ランボーは男が世の中を変えることができ、神だけが世の中を変えている訳ではないと信じていた。ランボーが海賊と闘っているとき、初めて彼に変化が起きて、ランボーが野生化したということがわかるんだ。僕自身はその変化をとても楽しむことができたよ。観客は、ランボーがいつでも正義の味方のヒーロー的な存在だと信じているからね。でも人は孤独になると、物事をもっと現実的に考えるようになる。本作のランボーは神の存在も信じないし、男も何も信じていない。だけど今回は偶然出会った一人の女性に恋をして、彼女を愛し、ただ純粋に彼女を、そして自分のすべてをかけて守るんだ。

■パワーの源、それは……

Q:あなたはランボー、ロッキーという有名なキャラクターにふんしていますが、どちらのキャラクターがあなたに近いですか?

そうだね。世界の人たちにはランボーで、アメリカではロッキーだろうね。でも演技に関して言うと、ロッキーの方が楽だね。

Q:60歳を超えても、いまだに精力的に活動できるパワーの源はどこからきているんでしょうか?

いい質問だ。何だろうね。もしかしたらエゴなのか、もしかしたらすべてを与えられない恐怖なのかもしれない。芸術家とかは、自分のやっていることに対して哲学的な考えを持っているのだろうけど、僕は何だろう……。何だか子どものようにずっと遊んでいたい、ずーっと死ぬまでそうしていたい感じかな。映画を作るということが僕自身にとっての最高のエンターテインメントなんだ。なぜ、アーティスト(画家)は90歳まで絵を描き続けるのかっていうのと同じことじゃないかな。

還暦を超えたスタローンは、情熱的なエネルギーに満ちあふれていた。今回、彼を20年ぶりの『ランボー』シリーズの製作に突き動かしたのは、ミャンマーの市民たちを脅かしている軍事政権の実態だった。その事実を世界に伝えるために再び立ち上がったスタローンは、まさにランボーその人だ。「死ぬまで、子どものように遊んでいたい」と話したスタローンは、人生の折り返し地点を過ぎても、情熱を燃やし続けながら生きていくのだろう。

『ランボー 最後の戦場』は5月24日より日比谷スカラ座ほか全国東宝洋画系にて全国公開

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