シネマトゥデイ

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ジョージ・ルーカス
『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』
映画作りが好き! ほかにできることなんて見つからない
『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』ジョージ・ルーカス 単独インタビュー

取材・文:シネマトゥデイ 写真:鈴木徹

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ジョージ・ルーカスが原案・ストーリー・製作総指揮を担当、そして監督はスティーヴン・スピルバーグ、主演はおなじみハリソン・フォード。この夢のチームが作る、夢のような冒険の続きを再び観られると、誰が想像しただろうか? 19年の時を経て、世界中のファンが待ちわびていた『インディ・ジョーンズ』シリーズがついに復活した。アメリカでも公開初登場第1位を記録して、多くのインディファンを喜ばせた最新作『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』誕生の裏側を、作品の生みの親であるルーカスに聞いた。

■スティーヴンと僕は友だちで、いつでも仲良し

Q:久しぶりのコラボレーションは、いかがでしたか?

ああ! とても楽しむことができたよ。

Q:本作を作ることになったきっかけを教えてください。

最初の3作を作ったときは、3部作で終わりと考えていんだ。でも、あまりにも素晴らしかったストーリ−、キャラクター、そして撮影の思い出は、僕たちの心に残っていたんだ。撮影後、数年間は何もなかったのだけど、ハリソンと話をしたときによい宝物になり得るものを見つけ、ハリソンも興味を持ってくれてね。彼もインディというキャラクターが大好きでまた演じたいという気持を持っていたから、そこから話が始まったんだ。

Q:完成した作品には満足しましたか?

ああ。完成した作品は僕の期待以上のものだった。映画を作り始めるときって何が起こるかわからないものなんだ。僕らは膨大なストーリー、脚本、そしてたくさんのアイデアを作る作業をした。そんな風に作った作品が実際に出来上がって、公開されたときはホッとしたし、ワクワクしたよ。

Q:スピルバーグと二人一緒に監督をすることが、今までなかったのはなぜでしょう?

これはビジネスの話なんだけど、僕たちはそれぞれ自分の会社を持っていてね。大昔のことなんだけど、彼は自分の会社を立ち上げる前、僕の会社で働いていたことがあったんだ。だから今回の作品は28年前からの流れもあって僕の会社が手掛けた。僕が手掛ける映画は僕の会社を通して製作するという形をとっているんだ。だから、製作は僕の会社が手掛けるけど、監督まで……ということにはならないんだ。

Q:スティーヴンが監督をするときに、けんかすることはなかったですか?

ないね。僕たちは友だちで、いつでも仲がいいんだ。監督は彼なんだから、意見が割れた場合は彼の意向に沿うことにしているよ。

■インディ誕生と復活の裏側

Q:19年ぶりにハリソンのインディ・ジョーンズ姿を見た感想を聞かせてください。

ワクワクしたよ。彼があのコスチュームを着てセットに現れるたびに、僕らをインディの世界へと連れ戻してくれるんだ。まるで魔法のようにね。

Q:年代の設定、そして物語の設定はどのように考えたんですか?

より年を経たヒーローということになった。わたし自身も歳を取るし、皆そうだからね。これまでとは、また違った形でインディを描こうとしたんだ。それと同時に1930年代も好きだけど、1950年代がとても気に入っているのもあるね。1950年代といえばわたし自身が実体験として感じて育った時代だから、実際に感じたことをそのまま映画にしたんだ。

Q:クリスタル・スカルという題材は、どのように生まれたのですか?

実際にクリスタル・スカルは、世界各国にたくさんあるんだ。1850年に、ヘッジスという一番有名なクリスタル・スカルが1930年代に見つかった。でも、それにまつわる謎・神話は、実は1950年代に初めて公表されて、不思議な力を持っているクリスタル・スカルだということが、話題になったんだよ。だから、あえて1950年代に話題になったクリスタル・スカルを宝物として設定したんだ。

Q:インディ・ジョーンズの原案が生まれたときのことを覚えていますか?

最初は1930年代に、土曜日の朝毎週放送されていたような、テレビドラマ「クリフハンガー」をベースにした、アクション・アドベンチャー映画を作ろうとしていたんだ。この「クリフハンガー」というのは、20分ほどのものなのだけど、毎週主人公がとんでもない危機にさらされて、翌週にはその危機を乗り越える。次の週にはまた主人公を危機が襲う……という繰り返しなんだ。僕が作ろうとしていた映画のアイデアは二つあって、一つが『フラッシュ・ゴードン』みたいなSF映画で、もう一つは1920年、1930年代の考古学者を主人公にしたものだった。僕はSFの方のアイデアを取って、考古学者の物語は一度ボツになった。それから何年かしてから、そのアイデアをスティーヴンに話したんだ。それまでにも何人かの監督に話したことはあったんだけど、誰も興味を持たなくてね。それでスティーヴンに話したら、「素晴らしいストーリーじゃないか」って言ってくれて、それで脚本化することになったんだよ。

■人気キャラクターのサラーはどこ?

Q:インディファンとしてとても気になったのですが、なぜインディの友人であるサラーは今回の作品に出てこなかったのでしょうか?

最後の作品からすごく時間が経っていて、すでにたくさんのキャストが集まっていた。だから残念ながら、今回は彼をストーリーに入れてあげることはできなかったんだよ。

Q:インディの世界では、サラーはまだ元気なんですか?

ああ! 彼はまだエジプトにいるよ。

Q:インディのあごについている傷は、実際にあると聞いたのですが本当ですか?

ああ。あの傷跡をそのまま使ったのは、面白いと思ったからで、そもそもあれは隠せなかっただろうし、役柄にも合うし……ということで、あれはあれで良しとしている。逆に傷跡がなかったら、メークで傷を作っていたと思うよ。

Q:子どもたちも大好きな『インディ・ジョーンズ』シリーズですが、小さな観客層も意識して作るのですか?

そうだね。この作品は、『スター・ウォーズ』を観た、少し年上の人たち向けには作っているけれど、いつでも子どもたちのことを考えながら作っているよ。僕らが観客として観たときに楽しめるようにね。

Q:『インディ・ジョーンズ』のように、楽しさに満ちたエンターテインメント作品を撮るのに、一番大切なことは何だと思いますか?

この作品だけではなくて、いろいろな作品についてもいえることだと思うけれど、僕らが作品を手掛けるときは人々の心をつかんで離さないようなストーリーを重視している。この作品を例にあげれば、ミステリーであったり、超自然現象であったりという、人々の関心を引く題材をどのように組み立てていくかを考える。それからコメディー的な要素を加えて、面白くて興味深いキャラクターを作り上げていく。そしてもちろん、アドベンチャー的な要素も加えていくんだ。

■インディ・ジョーンズが普通の男だからいい

Q:『インディ・ジョーンズ』シリーズのどんなところが気に入っていますか?

僕は、『インディ・ジョーンズ』シリーズのキャラクターが好きなんだ。インディのキャラクターは、どんな男性にも共通している。彼はスーパーヒーローではなくて、どこにでもいるような男なんだ。ドジをして困ることもあるし、どうやって苦難を乗り越えるか奮闘もする。いつも必死にもがきながら奮闘しているんだよ。

Q:あなたが映画を作り続ける理由を聞かせてください。

僕はとにかく映画作りが好きなんだ。大学に入ってから映画製作というものを知り、さらに自分がそれに優れていることを発見した。映画に対して情熱を燃やせるからこそ長年続けてこられたし、ほかに僕ができることを見つけられないんだ。

『インディ・ジョーンズ』シリーズで人気の高いサラーの話になると、うれしそうに目を細めて笑っていたルーカス。インディ・ジョーンズの世界を作り上げた彼だからこそ、インディが住む世界への思い入れは強いのだろう。「サラーはまだ、元気に暮らしているよ!」と話してくれたとき、インディや、サラーをはじめ、『インディ・ジョーンズ』シリーズにこれまで登場した個性的なキャラクターたちは、みんなどこか遠い世界で楽しく暮らしている……そんな気がした。殺伐とした現実から離れて、インディとの冒険の旅に出発してみてはどうだろうか。

『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』は6月21日より全国公開

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