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週刊 寺島進
プレイバックXXXX
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プレイバック1993『ソナチネ』
こちらで勝手にセレクトした作品の思い出話を、当時を振り返りながらアニキに語っていただくプレイバックXXXX!
第4回目は、先週に続き、アニキにとって3作目の北野映画『ソナチネ』を語っていただきます!
ケンは、すごくいい役だったから、うれしい反面、変なプレッシャーがあったんだよね。頑張ろうって気持ちが空回りしてたかもしれない。北野監督が言ってることを、いつも“耳ダンボ”にして聞いてたよ。そのころになんとなく北野流演出法をかぎ取った感じだった。とはいえ、完ぺきにはもちろんかぎ取れないんだけども、精いっぱいニュアンスを感じ取ることが大事なんだろうと思って。
 
ロケはずっと石垣島だったから、合宿みたいなものだったんだ。ずっと寝食を共にして……。そのときに思ったのはさ、こっちは1本やるので精いっぱいだけど、たけしさんは監督やって役者もやってるでしょ? それで、東京帰ったらバラエティーもやってて。そのほかに漫才のネタも書いてるし、あのころは本も書いてた……。すごいと思ったね。いつ寝てるんだろうって不思議でしょうがなかった。
 
あのころは、おれもまだチームワークっていうか協調性に欠けててさあ。共演者とうまく打ち解けられなかったんだよね。で、あるとき東京の友だちに電話したら、「北野監督はちゃんと独りで立ってるよ、明日現場行ったら監督の顔を見てみな。ちゃんと独りで立ってる人だから。寺島だって独りで立ってなきゃいけないんじゃないの?」って言われたんだよね。
 
そしたらちょっとスーッとしてね。で、現場に行って北野監督をふと見たときに思った。「ああやっぱりこの人は独りで立ってる。カッコいい」って。それで、「おれもこういう風になりてぇ! これがひとつの始まりだ」って思ったよ。こびたりっていうのとは違うけど、ある程度の協調性、リップサービスっていうのは大事なんだよ。だからそのときに北野監督は一流だって思ったんだよね。
 
人間って、いっぱいいっぱいになってるとキレイなものもキレイに見えないことがあるんだよ。でもそのときは自分の気持ちもすっと楽になってさ、現場になってた平屋の戸をガラガラって開けたら、そこから見えた景色がすっごいキレイでさ、こんなキレイなものも今まで感じられてなかったんだ、と思ったのを覚えてるよ。
Date
『ソナチネ』基本情報
 
北野武が、監督・脚本・主演を担当し、ヤクザ同士の抗争を濃厚に描いた監督第4作。1993年度キネマ旬報ベスト・テン第4位。ヨーロッパで北野映画ブームを巻き起こした本作は、“世界のキタノ”を誕生させた。
 
寺島は、本作で“ケン”という北野の舎弟を熱演している。
 
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