シネマトゥデイ

メリル・ストリープ
『マンマ・ミーア!』
撮影が楽し過ぎて、出演料をもらうのが申し訳なかったわ
『マンマ・ミーア!』メリル・ストリープ 単独インタビュー

取材・文:シネマトゥデイ 写真:秋山泰彦

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世界中で大ヒットを記録したブロードウェイミュージカルを映画化した『マンマ・ミーア!』。本作で、主人公ソフィの母親を演じるのは、これまで通算15回アカデミー賞にノミネートされた経験を持つ名女優メリル・ストリープ。『プラダを着た悪魔』での敏腕編集長のような、緊張感のある役柄を多く務めてきた彼女が、本作ではベッドの上で飛び跳ね、手すりを滑り下り、ボートの上で踊りまくる。40本を超える過去の出演作の中で、最も楽しかった作品! という本作の撮影について、話を聞いた。

■ポジティブな影響を与えられる作品に参加したかった

Q:この作品への出演を決めた理由は?

初めてブロードウェイでこのミュージカルを観たとき、舞台からすごい喜びとエネルギーを感じたの。そのとき、ニューヨークは911の直後で、とても悲しい時期だったから。わたしは当時10歳の娘と友だち5人で行って、みんな暗い顔をしてシアターに入ったんだけど、舞台が終わるころにはみんながハッピーでノリノリになっていたの(笑)! それって素晴らしいことでしょう。だからこの映画を作ると聞いて、そういうハッピーでポジティブな影響を人々に与えられる作品に参加できたら素晴らしいと思ったのよ。

Q:あなたの女優としての初めての仕事は、ミュージカルだったそうですね。

そうなの。学校を卒業して、初めてした仕事がブロードウェイのミュージカルだったの。(アカペラで歌い出す♪)それから後は、ミュージカルをやるチャンスがなくて……。だから本当に素晴らしい体験で、とても素晴らしい作品になったわ!

■体はクタクタ、でも最高に楽しい撮影だった!

Q:作品の中のあなたも、これまでで一番楽しそうでした。

ええ、とっても! あまりにも楽し過ぎて、共演者たちと「出演料をもらうのが申し訳ないわね」なんて言っていたくらいよ。でも、こんなに楽しむことができて、とてもうれしかったわ。素晴らしいお話だし、予算的にも大きなビッグプロジェクトだったし、有名なミュージカルだし。シンガーやダンサーやコーラスと一緒に、小さなステージで撮影したのよ。イギリスにあるの室内スタジオで撮影をしたんだけど……実はそこはジェームズ・ボンドの撮影で使っていたのよ! スケジュール的には、何時間も踊り続けなくてはいけなかったから、かなり厳しい撮影だったんだけど、とても満足のいく仕事ができたと思っているわ。

Q:何時間も踊り続けて疲れは感じませんでした?

一日の終わりには、クタクタになっていたわ。それにわたしは、もともと顔色が白い方だから日焼けメークもしていたの。取れにくいのをね。踊っても取れないのをぬっていたから、毎晩オイルで日焼けメイクを落として、その後バスタブについた汚れを落として……。その作業に1時間半かかるから疲れちゃったわ。掃除が終わると、やっと一日が終わったみたいな感じだったわね。

■わたしだって毎日輝いているわけじゃない

Q:もしもこの映画のように、突然昔のボーイフレンドが3人現れたらどうしますか?

それは、とても困った状況になるわね。わたしのだんな様がきっと面白く思わないんじゃないかしら(笑)。

Q:女優として、母として、女性として、輝き続ける秘密を教えてください。

輝いているなんて言ってくれて、ありがとう! でもわたしだって、毎日輝いているわけじゃないのよ。もちろん落ち込む日もあるわ。あえて秘けつを言うとすれば、何に対しても興味や関心を持ち続けることかしら。こうあるべきとか決めつけないことね。年を取れば取るほど、必要のないことを取り除いていくことができるものなのよ。できるときにはね(笑)。

「わたしが初めてブロードウェイの舞台で歌った曲を歌ってあげるわ!」とアカペラで素晴らしい歌声を披露してくれたメリル。その場にいたスタッフ全員が聞きほれてしまうほど、取材の緊張感を一気に和らげてくれた彼女は、大女優とは思えないほど気さくで、楽しい人だ。59歳になっても、若い女優に負けることなく、パワフルに歌い、踊り続けている彼女を観れば、どんなに疲れている日も、落ち込んだ日も、きっと晴れやかな気分になれるはず。素晴らしい音楽のパワーをもらえる『マンマ・ミーア!』で、ポジティブなエネルギーをもらってほしい。

『マンマ・ミーア!』は日劇1ほかにて全国公開中

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