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玉山鉄二、マイコ
『カフーを待ちわびて』
東京を抜け出して南の島で暮らすことにあこがれる
『カフーを待ちわびて』玉山鉄二、マイコ 単独インタビュー

取材・文:阿部奈穂子 写真:高野広美

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第1回「日本ラブストーリー大賞」の大賞受賞作品が待望の映画化となった。沖縄の小さな島を舞台に、口べたで孤独な青年・明青と悲しい秘密を持つ女性・幸との純粋なラブストーリーを描いた『カフーを待ちわびて』。カフーとは沖縄の古い言葉で“幸せ”などを意味する言葉だ。本作の主演を務めた玉山鉄二とマイコに、沖縄での撮影秘話や本作の見どころ、そして二人にとってのカフーは何かを聞いた。

■玉山の髪はリンスなしでもツヤツヤ!?

Q:初めて脚本を読んだときの感想は?

玉山:恋愛映画って普通、二人の間に問題があったり、いろんな抑揚があったりするんですが、この作品には抑揚ってものがあまりなくて。ファンタジックでおとぎ話のような恋愛ストーリーになっていると思いました。初めて読んだときは涙が出ちゃって……。特に最後のシーンは泣けましたね。

マイコ:わたしは現代のお話なのに、二人が出会うきっかけが絵馬だったり、手紙だったりが登場するところが現代っぽくないと思いました。でもそれがすごく新鮮に映りましたね。あと沖縄独特のゆるりとした、癒される雰囲気が読んでいて伝わりました。

Q:伸ばしっぱなしの髪に無精ひげ。そんな主人公・明青のズボラな雰囲気を出すのに苦労したのでは?

玉山:(中井庸友)監督と話していて、「明青って髪の毛がボアボアしてそうだよね」って話になり、「じゃあオールアップするまで、シャンプー後のリンスはやめようか」ってことになったんです。だから2か月くらいリンスなしの生活でした。でも僕はもともと、小まめに髪の手入れをしたり、肌に化粧水をつけたりしないズボラなタイプなので、それはそれで楽でした(笑)。

Q:明青の髪の毛を幸が切るシーンがありましたが、リンスをしてない玉山さんの髪の手触りはいかがでしたか?

マイコ:ツヤツヤでしたよ。キューティクルがいい感じでした。

玉山:ええっ! ホント?

Q:明青はいつも着古したTシャツ姿でしたが、その中でお気に入りはありますか?

玉山:全体が緑色で胸にアップルパイと書いてあるTシャツがあるんですが、あれは明青らしくてかわいいと(笑)。

■沖縄の地元の人々との温かい触れ合い

Q:撮影は約1か月間、沖縄で行ったそうですが、特に印象に残っていることは?

玉山:初めて現場に着いた日に地元の方々と食事をしたんですよ。皆さんお酒が大好きで、すごくにぎやかでした。特に現地のおじいちゃん、おばあちゃんは本当に優しくて、いつも差し入れを持ってきてくれたり、温かい言葉をかけてくださったり、すごく貴重な体験ができましたね。

マイコ:わたしは、お休みの日にみんなで「沖縄美ら海水族館」に行ったり、一人で自転車借りて、ホテルの周りを走ってみたりしました。とにかくゆっくり過ごせたことが印象に残っています。

Q:沖縄の食べ物で気に入ったものはありましたか?

マイコ:ヘチマと豚肉とお豆腐とか入ってトロトロになっているナーベーラーというお料理。映画の中で食べているんですが、それではまってしまって。みんなで定食屋に行くと必ずナーベーラーをオーダーしていました。

玉山:僕は島ラッキョー。泡盛もおいしかったです。

Q:沖縄の方言には苦労なさったのでは?

玉山:アドリブや現場で生まれるものに対して、すぐに対処できない点がつらかったですね。リハーサルでちゃんと固めて、方言指導の先生にイントネーションを確認するという作業がワンクッション入るので、そういうフラストレーションがほかの作品に比べてありましたね。

マイコ:わたしは方言をしゃべるシーンがなくて助かりましたが、皆さん大変だと思って見ていました。

Q:おばあ役の瀬名波孝子さんと明青、幸が共に過ごすシーンがほのぼのとしてとても良かったのですが、瀬名波さんとのエピソードがあれば教えてください。

マイコ:いつもとても優しくて、休憩時間にもいろいろお話してくださって。映画のままのおばあなんですよ。ついつい撮影以外でも、おばあと呼んでしまいました。

玉山:みんなで一緒に写真を撮るとき、シャッターを切る瞬間に僕、おばあに抱きついたんですよ。いい写真になるかと思って。案の定、おばあはすごく喜んでいました(笑)。

■将来は南の島に永住したい

Q:明青のように南の島で生活することにあこがれはありますか?

玉山:僕は結構スローライフが好きなんで、東京を抜け出して、南の島で暮らすことに本当あこがれてるんですよ。将来、南の島に永住したいとまで思っています。

Q:永住先はどの辺りがいいでしょう?

玉山:今まで旅行で行って一番良かったのがモルジブ。だから年取ったらモルジブに住みたいですね。娯楽は少ないでしょうけど、都会の生活より向いているかもしれませんね。泊まったビラから出ると海があって、砂は真っ白で海は真っ青で、天気もすごくいいし、食事もおいしくて。人間の本質的な生活というか、ルーツのような気がして。

Q:マイコさんも自然が好きですか?

マイコ:仕事に行き詰まると、癒しを求めて自然の多いところに行きたくなります。もともと都内に居ても、空が広い場所が好きなんですね。人が多かったり、ゴミゴミしたりしているところが苦手なんです。空が大きいお台場とか好きですね。

■玉山とマイコのカフーとは?

Q:明青と幸、ご自身と似ている部分はありますか?

マイコ:あまり似ていませんね。幸はとても純粋で女の子らしいキャラクターなので。例えば木の上から飛び降りて、「つかまえて」と言うシーンがあるんですが、普段は絶対言わないセリフです(笑)。そんな純粋な幸を楽しんで演じました。

玉山:僕と明青はダラケてる部分が似ているかもしれません。そのくらいかな。

Q:本作はカフーという言葉がテーマになっていますが、お二人にとってのカフーって何だと思いますか?

マイコ:わたしを取り巻くすべてですね。友だち、家族、仕事関係の人、またはお仕事など、すべてからわたしはカフーをもらっていると思います。

玉山:僕はお芝居をしていて、いい芝居だと実感できたときですね。僕たちの仕事って、正解や不正解が不鮮明で、数字で表せることではありません。だから不安やプレッシャーを常に抱えながら仕事をしているんですが、そんな中、観ている人の一言ですごく救われたりもするんです。そういうときに幸せを感じます。あと、僕にはおいとめいが4人いるんですが、実家に帰って彼らと遊んでいるときかな。みんなが集まると、自然と笑顔になるし。そういうとき、東京に出てくる前の自分を思い出したりして、幸せだと実感しますね。普段東京にいて頑張って仕事して、その膿を実家にいって吐き出すみたいな感じです。

クールなイメージのある玉山だが、プライベートは案外ズボラで、都会よりも田舎が好きな青年だったとは意外だった。それ以上に、おいとめいの話になったときの優しそうなまなざしは忘れられない。一方のマイコはどんな質問にもハキハキと答え、周りに元気なオーラを振りまいていた。あのよく通る声は、女優にとって大きな武器になることだろう。そんな二人が演じたファンタジックな恋愛ストーリー。そして透明感あふれるキラキラした映像はいつまでも心に残ることだろう。ぜひ恋人や大切な人と一緒に観てほしい。

『カフーを待ちわびて』は2月28日より新宿バルト9ほかにて全国公開

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